Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

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奨学金代理返還制度における「返還金」と社会保険の取り扱い

大学生の奨学金返還の負担。

この負担を巡って最近いろんな事件が起きたりもしています。

そんな奨学金について、2021年4月より、企業の奨学金返還支援(代理返還)制度が創設されています。

従来は企業が社員の貸与奨学金の返還を支援する場合は、各企業から社員に直接支援する方法のみでした。

ところが、昨年から企業が日本学生支援機構に直接送金することが認められています。

これが認められることにより今後、新卒採用のインセンティブとして活用することができるようになります。

この返還金について社会保険料算定はどのように考えるのでしょうか?

これに関する事務連絡が厚生労働省年金局事業管理課長より発出(2022年9月5日)されています。


問2 事業主が、「奨学金返還支援(代理返還)」として、被保険者の奨学金を日本学生支援機構に直接送金することにより返還する場合、当該返還金は「報酬等」に含まれるか。

(答) 「奨学金返還支援(代理返還)」を利用して給与とは別に事業主が直接返還金を送金する場合は、当該返還金が奨学金の返済に充てられることが明らかであり、被保険者の通常の生計に充てられるものではないことから「報酬等」に該当しないが、事業主が奨学金の返還金を被保険者に支給する場合は、当該返還金が奨学金の返済に充てられることが明らかではないため「報酬等」に該当する。なお、給与規程等に基づき、事業主が給与に代えて直接返還金を送金する場合は、労働の対償である給与の代替措置に過ぎず、事業主が被保険者に対して直接返還金を支給しない場合であっても「報酬等」に該当する。


 本来の意味合いでの支援を行い、それが直接送金されるなら、報酬とはならず、単に本人の給与を原資とするようなパターンは報酬になる、という感じなので、注意が必要ですね。

厚生労働省年金局事業管理課事務連絡「「標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集」の一部改正について(令和4年9月5日)」

企業の奨学金返還支援(代理返還)制度

改正個人情報保護法が施行されます。

個人情報に対する意識が高まり、技術革新を踏まえた保護と利活用のバランス、越境データの流通増大に伴う新たなリスクへの対応等の観点から、改正される個人情報保護法が施行されます。

簡単な内容は次のようなものです。

① 保有個人データの範囲の拡大
今までは対象外だった6ヶ月以内に消去する短期保存データについても保有個人データに含まれることとなりました。
これにより開示、利用停止等の対象となります。

② 利用停止等の請求対象の拡大
今の法律では利用停止・消去・第三者提供停止の請求が本人に認められていますが、「利用目的の達成に必要な範囲を超えて利用している場合」や「偽りその他不正の手段により取得した場合」「本人の同意なく第三者に提供した場合」「外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意を得らえることなく外国の第三者に提供した場合」に限られていました。

今回、この請求権について不正取得等の一部の法違反の場合に加えて、個人の権利又は正当な利益が害されるおそれがある場合にも要件が緩和されます。

③ デジタルデータでの開示方法の導入
保有個人データの開示方法について、現行は書面の交付による方法を電磁的記録の提供を含め、本人が指示できるようになります。

④ 保有個人データの公表時効と安全管理措置についての変更
事業者は保有個人データについて下記の事項を本人の知りえる状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む)に置く必要がありますが、これに「住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名」が追加されます。また、安全管理措置も周知事項に加えられています。
  ⅰ当該個人情報取扱事業者の氏名又は名称
  ⅱ全ての保有個人データの利用目的(第18条第4項第1号から第3号までに該当する場合を除く。)
  ⅲ次項の規定による求め又は次条第1項(同条第5項において準用する場合を含む。)、
    第29条第1項若しくは第30条第1項、 第3項若しくは第5項の規定による請求に応じる手続
    (第33条第2項の規定により手数料の額を定めたときは、その手数料の額を含む。)
  ⅳ.当該個人情報取扱事業者が行う保有個人データの取扱いに関する苦情の申出先
  ⅴ.当該個人情報取扱事業者が認定個人情報保護団体の対象事業者である場合にあっては、当該認定個人情報保護
  ⅵ.団体の名称及び苦情の解決の申出先

⑤ 「仮名加工情報」の創設
イノベーションを促進する観点から、氏名等を削除した「仮名加工情報」が創設され、内部分析に限定する等を条件に、開示・利用停止請求への対応等の義務が緩和されています。

⑥ 個人関連情報の第三者提供
提供元では個人データに該当しないものの、提供先において個人データとなることが想定される情報の第三者提供について、本人同意が得られていること等の確認が義務付けられるようになりました。

⑦ 不適正な利用の禁止
違法又は不当な行為を助長する等の不適正な方法により個人情報を利用してはならない旨が今回の改正で明記されています。

⑧ 個人情報保護委員会への報告等の義務化
漏えい等が発生し、個人の権利利益を害するおそれがある場合(一定数以上の個人データの漏えい、一定の類型に該当する場合に限定)に、委員会への報告及び本人への通知が義務化されています。

⑨ オプトアウトの制限
オプトアウト規定(本人の求めがあれば事後的に停止することを前提に、提供する個人データの項目等を公表等した上で、本人の同意なく第三者に個人データを提供できる制度。)により第三者に提供できる個人データの範囲を限定し、「不正取得された個人データ」「オプトアウト規定により提供された個人データ」についても対象外とされています。

⑩ 個人データ提供記録の開示
本人の同意を得て、事業者が第三者提供した場合、あるいは、事業者が個人データの提供を受けた場合は、記録を作成する義務を負うこととなりました。また、本人は第三者提供記録の開示を請求することができるようになっています。

⑪ 域外適用等
日本国内にある者に係る個人情報等を取り扱う外国事業者を、罰則によって担保された報告徴収・命令の対象とするようになりました。
また、外国にある第三者への個人データの提供時に、移転先事業者における個人情報の取扱いに関する本人への情報提供の充実等が求められます。

細かいことが多いですが、コンプライアンスが経営に大きく影響を与えるいま、個人情報の取り扱いについても厳格な管理が求められるようになってきています。

改正個人情報保護法について

労災認定基準の改正

脳疾患・心臓疾患の荷重の関係について、労災の認定については「脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準に基づき認定の可否が判断されていました。

しかし、この基準は20年ほど前のものの為、今の判例等の状況などを鑑み、新たな基準が今年の9月より発表されています。

キャプチャ 

主な変更点は次の通りです。

■長期間の過重業務の評価に当たり、労働時間と労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化

■長期間の過重業務、短期間の過重業務の労働時間以外の負荷要因を見直し

■短期間の過重業務、異常な出来事の業務と発症との関連性が強いと判断できる場合を明確化

■対象疾病に「重篤な心不全」を追加

重要ポイントとしては、これまでの長時間の荷重業務の判断に使われた労働時間に加えて、その基準に至らない労働時間の場合でも、基準に近い労働時間だった場合、一定の労働時間以外の負荷も考慮して、評価するという部分です。

ですので、企業はこれまでの以上に時間外労働・休日労働の管理をきっちりしていく事が求められます。

一度失っては戻ってこない、命と健康だからこそ、長い目で見て安心して働ける働き方が大切な事となります。

脳・心臓疾患の労災認定基準の改正概要

血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について

脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会報告書

年金を繰り下げると

来年4月から年金制度が少し変わります。


その中で国として訴えたい目玉ポイントは現在、年金は65歳からの受給が基本になっていますが、本人が希望すれば「60歳から70歳」までの範囲で1カ月単位で選ぶことができる繰上げの制度の上限が来年4月から「75歳」になるというものです。


年金は1カ月受け取りを遅らせるごとに、「0.7%」ずつ加算され、早めるごとに「0.4%」(現行0.5%)ずつ減額されます


70歳開始なら42%増、75歳開始で84%増、60歳からもらうと24%の減額となります。


人の寿命はわかりませんので、繰り下げが得とか損とか言うのは難しいものですが、長寿社会を前提に85歳以上生きる前提であれば、70歳から受け取るとメリットがあるとよく言われます。


ただし、金額が増える分、税や医療保険の保険料などが上がったり、加給年金の問題があったりなどする為、慎重に検討することをお勧めします。


この、繰下げ制度、例えば70歳まで繰り下げている人が、病気や突然の資金需要で年金を受け取りたい場合、70歳の時点で5年分を一時金で受け取ることができます(ただし、加算分(42%)の権利は消滅)

年金③
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律参考資料集(令和2年法律第40号、令和2年6月5日公布)より参照

ですので、72歳で5年分を一時金で請求した場合、65歳から67歳までの加算分(16.8%)は権利として残ることとなります。

年金④
年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律参考資料集(令和2年法律第40号、令和2年6月5日公布)より参照

ただし、遡って請求する場合は、5年の時効に留意が必要です。


例えば繰り下げの為に待機していても、80歳歳を超えて請求した場合は、時効消滅がでてきます。


年金①

年金②

年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律参考資料集(令和2年法律第40号、令和2年6月5日公布)より参照


繰下げによる加算は魅力的なものです。また、確率論で寿命をとらえると繰下げ支給は一つの選択肢となります。


ただ、ノーリスクではありません。


このような事を考えると現役時代から、年金に頼らなくても生きていける老後を見据えたプランニングをきっちりすることが、一番大切なのかもしれません。

年金制度改正法(令和2年法律第40号)が成立しました

健康保険証が直接皆様の手元に!

雨が続く日々ですが・・・

雨は音がいいですね。

目を閉じて雨音に心を寄せると、跳ねる音、飛ぶ音、しみこむ音・・・・

様々な音が重なり合って自然の詩を奏でます

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さて、今日は社会保険の資格取得手続きについて

これまでは協会けんぽ等の保険者から、被保険者である従業員の健康保険証と、被扶養者となる扶養家族の健康保険証が事業所に送られていました。

送られた者は内容を確認して従業員に渡すというわけです。

今回、健康保険法施行規則が改正され、健康保険証の交付について「保険者が支障がないと認めるときは、これを被保険者に送付することができる。」という文言が追加されました。

これにより「保険者から事業主、事業主から従業員」という方法は残るものの、「保険者から従業員」に直接渡すこともできるようになります。

Q&Aを見ると、個別に送るとなると郵送料別途かかるため、それらの負担等をどうするかを考える必要があり、現実的な対応には時間と手間がかかりそうです。

いっそのこと、健康保険証をアプリにすれば、郵送料等を気にしなくてよくなるので良いとは思うのですが・・・

マイナンバーカードが健康保険証にもなる中で、足並みをそろえた効率化が進むことを期待するばかりです。

健康保険法施行規則及び船員保険法施行規則の一部を改正する省令の 施行に関する留意事項等について

官報「令和3年8月13日(号外 第186号)」

最低賃金の行方

地方最低賃金審議会の答申が出そろいました。

<答申の纏めは次のとおり>
・47都道府県で、28円~30円、32円の引上げ(引上げ額が28円は40都道府県、29円は4県、30円2県、32円は1県)
・改定額の全国加重平均額は930円(昨年度902円)
・全国加重平均額28円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額
・最高額(1,041円)に対する最低額(820円)の比率は、78.8%(昨年度は78.2%。※この比率は7年連続の改善)

今後は答申の内容を踏まえて、都道府県労働局での関係労使からの異議申出に関する手続を経た上で、都道府県労働局長が決定することとなります。

例年を考えると10月1日から10月上旬までの間に順次発効されます。

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最低賃金に近い給与の社員が多い会社では大きな経営課題になるかと考えられます。

十分な時間があるとは言えませんが、対応が必要となります。

令和3年度 地域別最低賃金 答申状況

法改正講座

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健康保険 被扶養者の要件変更

2020年4月から健康保険の被扶養者の要件が変更されます。

具体的には、被扶養者については一定の例外を設けた上で、原則として、国内に居住していること等が追加されています。

今回、厚生労働省は要件の該当性の判断等が各保険者において統一的なものとなるよう、基本的な考え方を整理するとともに、その具体的な取扱いを整理した「国内居住要件に関するQ&A」を通達として発出しています。

一定の例外については、Q&Aの中で解説されています。

例えば次のような感じです。

Q15 「被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、外国に赴任する被保険者に同行する者と同等と認められるもの」の具体例如何。

A 「被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、外国に赴任する被保険者に同行する者と同等と認められるもの」とは、「出生」、「婚姻」等の特別な事情により新たな身分関係が生じた結果、海外赴任に同行する者と同様に、海外赴任後に「日本人の配偶者等」、「定住者」、「家族滞在」等の在留資格により日本で生活すると予定されているなど、日本国内に生活の基礎があると保険者等が認める者が該当する。なお、第5に記載している通り、生計維持関係を満たす必要があり、身分関係が生じた者が現地で就労しているなど本人が主として生計を維持しており、被保険者との生計維持関係が認められない場合は除く。具体例は以下のとおり。

(例)
・海外赴任中に生まれた被保険者の子ども
・海外赴任中に現地で結婚した配偶者
・特別養子

今回の改正は、外国人労働者が増える中で、法の盲点のような感じで、安直に日本に来られている外国人労働者の方が母国の両親やご親族を扶養にされることが増え、そもそもの趣旨に合うのかという声があった中での対応かと考えられます。

Q&Aはまだ公開されていませんが、来年3月くらいまでには公表されるかと考えられます。

国の形が変わっていく中で、これまで想像されなかったことが起きることはこれからも頻繁に出てくると考えられるだけに、このような変更は増えるのかもしれませんね。

パワハラ防止の義務化

2019年10月28日、労働政策審議会雇用環境・均等分科会が開催され、パワーハラスメント防止対策の法制化を中心とした改正労働施策総合推進法の施行日が、事実上決定しています。

改正法の施行期日は大企業が2020年6月1日、中小企業が2022年4月1日とのことです。

この改正で、パワハラの予防措置が義務化されるわけですが、その詳細を定める指針案が先週、労働政策審議会で承認されています。

予防措置は基本的には従来から存在したセクハラやマタハラの防止措置に準じる内容となっています。

会社としてハラスメントは許さないという方針を明確化し、就業規則に規定した上で周知を行い、相談窓口を設置するといったことが求められるという感じです。

よって、すでにセクハラ、マタハラの予防措置を採っている場合は、その対象にパワハラを追加すればよいということになります。

今回の指針では、パワハラと定義を

「職場におけるパワーハラスメントは、職場において行われる

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外国人雇用状況届の記載事項の変更

人手不足と言われて長く続きますが、その補填と言わんばかりに外国人の雇用が注目されています。

と、言うわけで社会全体で外国人雇用が急増しているわけですが、外国人を労働者として雇用したときや、その外国人労働者が離職したときは、ハローワークに外国人雇用状況の届出をすることが必要となります。

この届について2020年3月から「在留カード番号」の記載が求められるようになります。

■雇用保険被保険者となる外国人の場合
 雇用保険被保険者資格取得届、資格喪失届と一緒に、別途「雇用保険被保険者資格取得届、資格喪失届外国人労働者在留カード番号記載用【別様式】」に在留カード番号を記入の上、ハローワークに提出する。
(2020年度中に予定される雇用保険被保険者資格取得届および資格喪失届の、様式改正(在留カード番号記載欄が追加)までの暫定運用)

■雇用保険被保険者以外の外国人の場合
 雇入れ・離職に係る外国人雇用状況届出書に在留カード番号を記入の上、ハローワークに提出する。


ちなみに、2020年2月29日以前に雇い入れ、離職のあった外国人の届け出については、2020年3月1日以降も経過措置として、これまで通りの届出様式で申請ができることになっています。

令和2年3月から外国人雇用状況の届出において、在留カード番号の記載が必要となります。  

届出様式

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オフィスT&D Faith(フェイス)経営労務事務所は、大阪市北区に事務所を構える社会保険労務士事務所です。最適な人事労務管理など、様々なご要望にお応えいたします。どうぞお気軽にご相談ください。

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