Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

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今後を予見できる話題の裁判例

週金曜日(2018年6月1日)、最高裁では同一労働同一賃金に関する2つの重要な裁判の判決が言い渡されました。

多くの関係者が注目していた事件ですが、一般的には精勤手当以外は会社の勝訴という風に言われており、結論は多くの方が予測されていた通りだったような気がします。

そもそも、お給与や待遇は、法律で定めることなのでしょうか?

会社や市場の仕組みを理解すれば、行き過ぎた保護がかえって働く人の環境を束縛する一面も想定できるわけで、機会平等と格差平等を考えないと、競争力は奪われ、国自体の力が落ちたけった、さらに苦しい状況を作ってしまわないかと懸念する、今日この頃の流れです。

そういう意味では、大切なことは、失敗してもやり直せる社会の醸成であって、解雇規制の在り方についての議論が同時にあってもよいのではないかと思う今日この頃です。

今回の判決、今後の働き方改革関連法案やその後の判例等にもある程度影響が出てくるかと思いますので、一読しておいてもよいような気がいたします。

平等院鳳凰堂


ハマキョウレックス事件最高裁判決(平成28(受)2099)

長澤運輸事件最高裁判決(平成29(受)442)

働き方改革関係法案が衆院で可決

高プロ反対!!としきりに言われたりして、すったもんだしている「働き方改革関係法案」が、衆議院本会議で採決が行われ、賛成多数票で可決されています。

次週以降、参議院で議論が行われますが、おそらく今の流れを変えずに与党は法案成立にもっていくと考えられます。

その内容も一般にすでに広く公開されています。

一つ一つ丁寧に読めば、多くの反対の意見に、「あれ?」と思う部分も少なくないのですが、一方で、法案が成立すると懸念される事項があるのも確かなので、その内容をきっちり呼んで、内容を理解し、自分なりに考えたうえで様々な情報に触れたいものですね。

money_chingin_byoudou_woman.png同一労働同一賃金?


【働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案(平成30年4月6日提出)】
概要
法律案要綱
法律案案文・理由
法律案新旧対照条文
参照条文

フィリピンとの社会保障協定

本日、「社会保障に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定(日・フィリピン社会保障協定)」(平成27年11月19日署名)の効力発生のための外交上の公文の交換が、マニラで行われました。

この協定は、本年8月1日に効力が生じます。

これまで、日・フィリピン両国の企業等からそれぞれ相手国に一時的に派遣される被用者等(企業駐在員など)には、日・フィリピン両国で年金制度への加入が義務付けられているため、社会保険料の二重払いの問題が生じていました。

この協定は、このような問題を解決することを目的としています。

この協定の規定により、派遣期間が5年以内の一時派遣被用者等は、原則として、派遣元国の年金制度にのみ加入することとなります。

また、両国での保険期間を通算してそれぞれの国における年金の受給権を確立することができます。

協定ができるという事はそれだけ、二国間の関係が近くなったという事ですね。

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日・フィリピン社会保障協定の発効について

チェコとの社会保障協定

本日、「社会保障に関する日本国とチェコ共和国との間の協定を改正する議定書(日・チェコ社会保障協定改正議定書)」(平成29年2月1日署名)の効力発生のための外交上の公文の交換がプラハで行われています。

これにより、この改正議定書は本年8月1日に発効します。

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この改正議定書は,平成21年(2009年)に発効した現行協定の一部を改正するものです。

一時派遣被用者(企業駐在員等)の範囲を明確化することにより、保険料の二重払いの解消を強化するとともに,日本の被用者年金一元化法を踏まえた改正が行われます。

協定の締結により、派遣期間が5年以内の一時派遣被用者等は、原則として、派遣元国の年金制度及び医療保険制度等にのみ加入することになるほか、両国での保険期間を通算してそれぞれの国における年金の受給権を確立できることとなります。

日・チェコ社会保障協定改正議定書の効力発生のための外交上の公文の交換

中国との社会保障協定改定

2018年5月9日、東京において、「社会保障に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定(日・中社会保障協定)」の署名がされています。

今は、日中両国それぞれから相手国へ派遣される駐在員等については、両国において年金制度に二重加入を義務付けられる問題が生じています。

日・中社会保障協定は、この問題を解決するために締結されました。

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社会保険協定の効力が発効することにより、5年以内の短期的な派遣については、原則として、派遣元国の年金制度にのみに加入すればよいこととなります。

今回の署名を受けて、今後は社会保障協定の発効に向け、両国の国内法上の必要手続きを進めていくことになります。日本の場合は、国会での承認を得る必要があり、社会保障協定の効力は、両国の手続き完了を確認する外交上の公文を交換した月から4ヶ月目の初日に発効することとされています。

中国の在留邦人は、128,111名(平成28年10月1日現在・外務省海外在留邦人数調査統計)。

諸外国の中でも多く、その効果も大きくなることが予測されます。

お隣さんなので仲良くいきたいものですね。

日・中社会保障協定の署名が行われました

スウェーデンとの社会保障協定

日・スウェーデン両国政府は、東京において、2018年4月9日から13日まで日・スウェーデン社会保障協定の第4回政府間交渉を実施し、同協定について実質合意に至っています。

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今後、両国は、協定案文の確定等、必要な作業及び調整を行い、協定の早期署名を目指することになります。

この協定が締結されれば、派遣期間が5年以内の一時派遣被用者等は、原則として、派遣元国の年金制度及び医療保険制度等にのみ加入することになるほか、両国での保険期間を通算してそれぞれの国における年金の受給権を確立できることとなります。

日・スウェーデン社会保障協定(仮称)交渉における実質合意

給与所得控除・基礎控除の見直し等

「給与所得控除・基礎控除の見直し等が含まれた改正所得税法案」が成立し、給与所得控除・基礎控除の見直しについて正式に決定しています。

これに関して、4月下旬に国税庁から「平成30年4月 源泉所得税の改正のあらまし」のリーフレットが公開されています。

このリーフレットでは、平成30年度の税制改正により、源泉所得税関係について行われた改正を案内しています。

給与所得控除・基礎控除の見直しについては、「平成32年(2020年)1月1日以後に適用される改正事項となります。

① 給与所得控除・公的年金等控除から基礎控除への振替
・給与所得控除・公的年金等控除の控除額の引下げ(10万円)及び基礎控除の控除額の引上げ(10万円)

② 給与所得控除・公的年金等控除・基礎控除の見直し

・給与所得控除の控除額の上限の引下げ(給与収入850万円超は一律195万円(23歳未満の扶養親族や特別障害者である扶養親族等を有する者等には負担増が生じないよう措置))

・公的年金等控除の控除額の上限設定(公的年金等収入1,000万円超は一律195.5万円)及び公的年金等以外の合計所得金額が1,000万円超の場合の控除額の引下げ

・基礎控除の見直し(控除額について、合計所得金額2,400万円超で逓減開始、2,500万円超で消失)

「平成30年4月 源泉所得税の改正のあらまし」

年金分野のマイナンバー取扱いFAQ

平成30年3月5日より社会保険の手続きにおいてマイナンバーを利用することとなっています。

現状、新様式の公開や、変更後の取扱い等がスムースではなかったことで、結構、混乱しています。

そんな中、厚生労働省が「年金分野におけるマイナンバーの取扱等に関するQ&A」(平成30年4月13時点版)を公開しています。

このQ&Aは、市区町村国民年金担当の職員の方向け、社会保険労務士の方向けのとなっています。


内容は
1.市区町村国民年金担当の職員の方向け

2.社労士の方向け(マイナンバー取扱い開始関連)

3.社会保険労務士の方向け(システム変更関連)

という感じです。

結構、知っておきたい内容が記載されていますので、要注意。

例えば、

2.B③ 
氏名変更届の省略は、資格取得時に個人番号を届出た被保険者のみに適用されるのでしょうか?基礎年金番号のみで届出たものについては、適用されないのでしょうか?

(答)基礎年金番号とマイナンバーが紐付いている被保険者について、住所や氏名の変更届の省略が可能となります。
したがって、必ずしも、資格取得時にマイナンバーを届出た被保険者のみに対して適用されるものではありません。

なんだか、まだまだ混乱をきたしそうですが、逐一確認が必要です。

年金分野におけるマイナンバーの取扱等に関するQ&A

今後求められる電子申請の義務化

昨日、厚生労働省より行政手続の簡素化として、「基本計画 (平成30年3月改定版)」が公開されています。

社会保険手続きについて

① 行政手続の電子化の徹底(デジタル フアースト)

② 同じ情報は一度だけ(ワンスオンリー)

③ 書式・様式の統一(ワンストップ)

の三原則に沿って見直しを行われるそうです。

具体的には、社会保険等の手続について、3年間(一部5年間)で対策が実施されるとのこと。

その具体的対策の一環として、電子申請の義務化が言われていて、大企業の社会保険手続きを電子申請で実施することを義務化するところから始められます。

<以下、基本計画より」>
例えば厚生年金保険の届出において、紙媒体、CD・DVD及び電子申請のいずれかを選択できる仕組みとなっていることが、電子申請推進の阻害要因となっているため、大法人の事業所(資本金の額又は出資金の額が1億円を超える法人並びに相互会社、投資法人及び特定目的会社に係る適用事業所をいう。以下同じ。)については、原則、紙媒体及びCD・DVDによらず電子申請を義務化する。社会保険労務士又は社会保険労務士法人が、大法人の事業所に代わって手続を行う場合も同様とする。実施に当たっては、速やかに切り替えられる事業所から順次切り替えを行い、平成32年4月1日以後に開始する当該大法人の事業所の事業年度又は年度から、電子申請により行うものとする。また、上記の義務化の要件に該当しない事業所についても、あわせて電子申請への移行を促すこととする。


ちなみに、健保組合についても触れられていて、電子申請移行への環境を提供する方策として、届書における本人署名等の省略、電子申請ガイドラインの策定、マイナポータル等を利用した電子申請環境の構築により、電子申請環境が整っていない健保組合への電子申請の導入を図るとされています。

時代の流れとは言え、先日の外部委託違反などを考えると、「便利になる」という事は「簡単に大量データが盗まれたり、漏れたりするリスクが増える」という事でもあるため、年金機構をはじめとした組織の在り方なども同時に見直す必要があるのではないかと思われます。

「情報は漏れるもの」を前提とした、管理の仕方、利用方法を考えることが個人的には大切と思います。

また、効率化も大切ですが、一方的な効率化により、職を失う人が増えると、格差が広がり、中間層の所得は鈍る、というのはすでにアメリカで露見済みですので、このあたりのことも議論をする必要があるような気がする今日この頃です。

行政手続の簡素化

定年延長と退職金の関係

昨日、財務省が年金68歳への引き上げ案の議論を開始しています。

現在、高年齢者雇用安定法では、定年を定めるときには60歳以上とすることと、60歳以降については原則本人が希望すれば65歳までは雇用を継続することを義務付けていますが、年金がこのような形になってくると、定年を延長し、雇用継続義務の年齢もさらに引き上げられることが予想されます。

仮に、定年を引き上げることとなると、悩ましいのは、引上げに伴う人件費の負担増。

この人件費の検討事項の一つに退職金の取扱いがありますが、人件費膨張を防ぐ観点から、退職金については60歳以降は加味しないという企業も出てくると考えられます。

そんなケースが増えることを予見してか、平成30年3月6日に国税庁がホームページで、「定年を延長した場合にその延長前の定年に達した従業員に支払った退職一時金の所得区分について」という照会の文書回答事例(高松国税局)を公開しています。

事例では、以下のとおり回答されています。

「定年を65歳に延長した場合であって、旧定年である60歳で退職金を支給したときでも退職所得として取扱うことが相当である」


<以下、本文>
所得税法第30条第1項《退職手当》は、退職所得とは、退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与及びこれらの性質を有する給与(以下この条において「退職手当等」といいます。)に係る所得をいう旨規定し、所得税基本通達30-1《退職手当等の範囲》は、本来退職しなかったとしたならば支払われなかったもので、退職したことに基因して一時に支払われることとなった給与をいう旨定めています。

また、所得税基本通達30-2(5)は、引き続き勤務する役員又は使用人に対し退職手当等として一時に支払われる給与のうち、労働協約等を改正していわゆる定年を延長した場合において、その旧定年に達した使用人に対し、旧定年に達する前の勤続期間に係る退職手当等として支払われる給与であり、その支払をすることにつき相当の理由があると認められるもので、その給与が支払われた後に支払われる退職手当等の計算上その給与の計算の基礎となった勤続期間を一切加味しない条件の下に支払われるものは、同通達30-1にかかわらず、退職手当等とする旨定められています。

以上のような退職所得に関する法令等を前提とすると、本件退職一時金は、次の理由から所得税基本通達30-2(5)に定める給与に該当し、退職所得として取り扱うのが相当であると考えます。

<1>
当社は、就業規則及び退職金規程を改正して定年を65歳に延長したものの、平成30年3月31日以前に入社した従業員に対しては、旧定年である満60歳の月末に達したときに本件退職一時金を支給することとしており、また、本件退職一時金を支給した後は、定年を延長した期間に対する退職金の支給はしませんので、本件退職一時金は、いわゆる打切支給の退職手当等であると認められます。

<2>
本件退職一時金の金額は、旧定年である満60歳に達した日までを基礎として計算することとしていますので、本件退職一時金は「旧定年に達する前の勤続期間に係る退職手当等として支払われる給与」であると認められます。

<3>
定年延長前に入社した従業員に対して、旧定年のときに本件退職一時金を支給することとしたのは、当該従業員は、旧定年のときに本件退職一時金が支給されることを前提に生活設計をしており、定年延長に伴い本件退職一時金の支給が65歳になると不都合が生じるため、定年を延長する場合においても旧定年のときに本件退職一時金を支給するように要求していること、また、定年延長に伴い改正された退職金規程の改正前及び改正後においても本件退職一時金の金額は変わらないことは、本件退職一時金の支給が65歳に延長された場合には従業員にとって不利益な変更となるため、このような不都合及び不利益は、雇用主として配慮する必要がありますので、定年延長前に入社した従業員に対し、旧定年のときに本件退職一時金を支給することについて「相当な理由」があると認められます。

まぁ、妥当な考えだと思いますが、今後の対応として知っておきたい知識です。

国税庁「定年を延長した場合にその延長前の定年に達した従業員に支払った退職一時金の所得区分について(照会)」

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