競争戦略で有名なマイケル・ポーター。
彼が2011年に出している論文の内容が非常に興味深い内容ですのでご紹介いたします。
Creating Shared Value”(Harvard Business Review February 2011)
この論文の中でポーターは、これまでの企業の社会貢献活動の一環であるCSR活動に対して、Creating Shared Value(CSV 「共有価値創造」)という新たな概念を提案しています。
ポーターはこれまでのCSRは企業が社会に対して贖罪的にやむやむ実施しているような性質のものであると言っています。
そこで出てきたのがCSV。
これまで企業にとっては視野外においていた、環境、貧困、教育などの社会的課題をも経営上の視野に入れて、製品や販路の開発していこう!!
そういった取り組みが、その企業にとっても、新たな価値を創造するはず、というものです。
もっと踏み込んでいえば、これらの社会敵課題を、企業内の課題としてとらえ、開発を進めていきましょうということ。

これによって、ポーターは、企業をこれまで以上に社会の一員として私たちの生活の中で循環できる存在にしようとしているような気がします。
概念だけなのでなんとなくぴんと来ない方もいるかもしれませんが、自社の取り組みが企業の存続、発展だけにとどまらず、社会の存続・発展に繋がるようリンクさせていく事で、そこで働く社員も、社会的な存在意義を見いだす事ができるようになり、モチベーションを高く持ち、活き活きと働けるようになるのでないかと思うので、CSVの概念が普及していく事を今から楽しみにしています。
「消費者」「カスタマー」の為の企業存在から、「社会」「世界」のために存在する企業へ・・・
今後、会社と言われる存在が新たなクラスターに生まれ変わることが求められていくのかもしれません。
そしてこの事は今の社会を見つめているとなんとなく必然のような気もいたします。
こういう話を知ると、ワクワクするのは私だけでしょうか???
CSVについてよりよく知りたい人はこちら・・・
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