Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

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あがり続ける初任給

採用難が続き、これに連動する形で学卒初任給が上昇し続けています。

厚生労働省がおこなう日本最大の賃金統計調査である賃金構造基本統計調査結果を見てもこのことはわかります。

令和元年の学歴別初任給は次のとおり。

■男女計
大学院修士課程修了 238.9千円(対前年増減率 +0.1%)
大学卒 210.2千円(対前年増減率 +1.7%)
高専・短大卒 183.9千円(対前年増減率 +1.4%)
高校卒 167.4千円(対前年増減率 +1.4%)

■男性
大学院修士課程修了 239.0千円(対前年増減率 ▲0.4%)
大学卒 212.8千円(対前年増減率 +1.3%)
高専・短大卒 184.7千円(対前年増減率 +1.0%)
高校卒 168.9千円(対前年増減率 +1.4%)

■女性
大学院修士課程修了 238.3千円(対前年増減率 +1.8%)
大学卒 206.9千円(対前年増減率 +2.1%)
高専・短大卒 183.4千円(対前年増減率 +1.7%)
高校卒 164.6千円(対前年増減率 +1.4%)

大学院修士課程修了(男性)のみが前年比マイナスで、その他はすべてプラス。

大卒は21万を超えるような感じです。

初任給の引き上げと共に社内全体の給与のバランスも考慮していかなくてはいけない為、今の賃金の在り方を一度見直す時期に来ているのかもしれません。

令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況

ながら運転に関する罰則の強化等

スマートフォンの普及等に伴い、ながらスマホによる交通事故は増加の一方です。

便利すぎるが故に、メリハリをつけず、運転中も利用していると、注意散漫により大きな事故に繋がります。

その様な不注意によって、被害者になってしまうと、人生は元に戻らないのですから、いかような理由も理由にはならないような気がします。

そんな、悲しい事件をなくそう、という事かと考えられますが、運転中の携帯電話使用等に関する罰則が本日(2019年12月1日)より強化されるとともに、同違反に係る基礎点数および反則金の額が引き上げられています。


(1)罰則の強化等
■携帯電話使用等(交通の危険)
違反内容:携帯電話等の使用により道路における交通の危険を生じさせたもの
罰則:1年以下の懲役または30万円以下の罰金
違反点数:6点(免許停止)
備考:非反則行為としてすべて罰則の対象

■携帯電話使用等(保持)
違反内容:携帯電話等を使用し、または手に保持して画像を表示して注視したもの
罰則:6ヵ月以下の懲役または10万円以下の罰金
違反点数:3点
反則金の額:
 大型 25,000円
 普通 18,000円
 二輪 15,000円
 原付等 12,000円

(2)運転免許の仮停止の対象行為に追加
 携帯電話使用等(交通の危険)の違反をして、交通事故を起こして人を死傷させた場合、免許の効力の仮停止の対象となりました。これにより、交通事故を起こした場所を管轄する警察署長は、30日以内の範囲で免許の効力を停止(仮停止)することができることとなりました。

業務の中に運転がある会社は特に、このような法改正の内容を社員に周知すると共に、社内の安全運転教育に反映させていくひつようがあるのではないでしょうか?


「心」の病が増えています

 公益財団法人日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所が、2002年から概ね隔年で実施している「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査結果を公表しています。

 中身を見てみると、13年振りに増加しているようです。

 ・増加傾向 32.0%(前回比+7.6ポイント)

 ・横ばい  54.7%(前回比▲5.0ポイント)

 ・減少傾向 10.2%(前回比▲0.2ポイント)

 ・わからない 3.1%(前回比▲1.7ポイント)

1-28.jpg

これらを年齢層別に見てみると、

10-20代 30.6%(前回比+2.7ポイント)
30代 33.3%(前回比+0.7ポイント)
40代 29.6%(前回比▲6.2ポイント)
50代 6.5%(前回比+2.8ポイント)

となっていて、40台が大幅に減る一方、10-20代と50代の増加が目立ちます。

 「心の病の増減傾向」と「組織の状態」「取り組み」の項目をクロス集計すると、「職場の生産性向上」、「長時間労働対策」、「健康増進(健康経営)」、「場所に縛られない働き方改革」など、メンタルヘルスを直接の目的としない施策でも、メンタルヘルス問題の減少に繋がっているという結果がでています。

 このような結果を見ると、働き方改革への取組が「心」の健康にも繋がるのかもしれません。

 年代別の傾向を勝手に分析すると、20代は学生時代から社会人に代わっていく中で、そのギャップについていけないという部分が以前にもまして拡大しているような気がしています。社会は、スマホの情報ほどには、全体が進化しているわけではありませんので、そのギャップや未来に対する不安があるのでしょうか?はたまた、「ゆとり教育」の影響もあるのかもしれません。

 50代の増加については、社会人として過ごした多くの時間の常識が急速に変わっていく中での変化を求められるストレスのようなものがあるのかもしれません?

 入社をした時は、PCなどない時代。

 リゲインを飲んで、死ぬほど頑張るが「是」とされた時代を経験していた人が、ここにきて長く信じていた価値観を否定し、変わっていくという事は難しい事なのかもしれません。

 そういう意味では、今の30代、40代というのは、デフレから社会に入った世代であり、ある意味最初から多くを望んでおらず、かつ、まだ変化に柔軟性を持てる世代の為、このような数字となっているのでしょうか?

 少子高齢化、年功序列の崩壊、社会保険制度の危機、年金の不安定さ、口にすると、暗くなるような話ばかりが目立ちますが、未来が楽しくなる、明るい希望に国も、私たちも目を向けることも大切なような気がする今日この頃です。

第9回「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査結果

人手不足の転換期が始まりつつあります。

リーマンショック以降、人手不足が進行し、非常に厳しい採用環境が続いてきましたが、ここにきて少し変化が起きてきています。

帝国データバンクが先日公表した「人手不足に対する企業の動向調査(2019年10月)」より、現在の人手不足の状況を見ると、次の要か回答がでているようです。(調査実施期間は2019年10月17日~31日、調査対象は全国23,731社、有効回答企業数10,113社(回答率42.6%))

(1)正社員の過不足状況
不足 50.1%(1年前比▲2.4ポイント) 適正 41.1%(1年前比+1.0ポイント) 過剰 8.8%(1年前比+1.4ポイント)

(2)非正社員の過不足状況
不足 29.3%(1年前比▲4.8ポイント) 適正 62.6%(1年前比+2.9ポイント) 過剰 8.1%(1年前比+1.9ポイント)

正社員・非正社員ともに、少し改善しているようです。

また、業種的にみるとより顕著なものがあります。

「製造」では

正社員不足割合 1年前から▲9.1ポイントの39.3%

非正社員不足割合 同▲11.5ポイントの22.8%

となっていて、随分改善が見られます。


「非製造」では

正社員 同0.2ポイントプラスの54.3%

非正社員 同▲1.9ポイントの32.2%

と横ばいです。

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おそらくですが、非正社員と言っても「サービス」「小売り」「運輸・倉庫」といったような業種が人手不足をけん引していて、事務職等になるとまた大きく数字も変わってくるような気がいたします。

ここにきて、有効求人倍率が低下してきていることもあり、採用環境が好転するのかもしれません。

このような動きの背景には、景気の影響もあるかもしれませんが、各企業が業務の在り方等を見直し、改善した結果が出てきているということが考えられます。

こういった改善や機械化は今後も各企業で一層進んでいくと想定されます。

今後は、今以上に労使共に合理的かつ生産性を意識した働き方が求められていく事は間違いがないような気がいたします。

帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2019年10月)」

70歳までの就業機会確保義務

「70歳まで働かないといけない・・・」

そんなんホンマに考えているの?という声も聴きますが、政府は本気のようです。

2019年9月以降、労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会の中で70歳までの就業機会確保を義務化する法案についての検討が、まじめに議論されています。

現状では次のような感じの議論がなされているようです。(2019年11月15日開催資料より)

(1)70歳までの就業機会の確保について
 70歳までの就業機会の確保に係る事業主の努力義務(第一段階として努力義務化、その後、改めていわゆる義務化を検討)として、65歳までの雇用確保措置と同様の措置に加えて、新たな措置を選択肢として盛り込むにあたり、以下のような点について検討が必要である。
(a)定年廃止
(b)70歳までの定年延長
(c)継続雇用制度導入(現行 65 歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用を含む)
(d)他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
(e)個人とのフリーランス契約への資金提供
(f)個人の起業支援
(g)個人の社会貢献活動参加への資金提供


(2)法律上の努力義務を負う事業主
 70歳までの就業確保措置の責務については、65歳までの雇用確保措置の責務が、特殊関係事業主で継続雇用される場合であっても60歳まで雇用している事業主にあることから、70歳までの就業確保についても、60歳まで雇用していた事業主が、法律上、措置を講じる努力義務を負うと解することが適当でないか。

(3)対象となる労働者
 70歳までの就業確保措置では、成長戦略実行計画において、第二段階の法制整備(いわゆる義務化)の段階において、健康状態が良くない、出勤率が低いなどで労使が合意した場合について、適用除外規定を設けることについて検討することとされているが、これらを踏まえて、どのような仕組みが適切か検討すべきではないか。

(4)措置として事業主が実施する内容について
 事業主が70歳までの就業機会の確保に当たり具体的に実施する措置については、例えば、それぞれ以下のような内容が考えられるのではないか。
■「定年廃止」、「定年延長」、「継続雇用制度の導入」については、65歳までの雇用確保措置と同様のものが考えられるのではないか。
■「他の企業への再就職の実現」については、特殊関係事業主による継続雇用制度の導入と同様のものが考えられるのではないか。
■「個人とのフリーランス契約への資金提供」及び「個人の起業支援」については、事業主からの業務委託により就業することが考えられるのではないか。
■「個人の社会貢献活動参加への資金提供」については、事業主が自ら又は他の団体等を通じて実施する事業による活動に従事することが考えられるのではないか。
※事業主が委託、出資する団体が行う事業に従事させる場合は、当該団体との間で、定年後又は 65歳までの継続雇用終了後に事業に従事させることを約する契約を締結する。

(5)新たな制度の円滑な施行を図るために必要な準備期間について
 65歳までとは異なる新たな措置が選択肢として盛り込まれることに伴う、措置の導入に向けた個別の労使による話し合いや事前の周知のほか、どのような点に留意する必要があるか。過去の高年齢者雇用安定法改正で努力義務を新設した際(※)は、改正法の公布後4か月~5か月で施行。


この法律案ですが予定では年明けの通常国会に法案が提出の予定です。

(5)の内容を考えると、最短で2021年4月の施行も考えられます。

人口減の歯止めに待ったなし、という事はわかりますが、誰もが「老いる」という現実問題を考えると個人差が大きいので一律で法律化することが現実的なのかどうか?どんな部分にも興味がある話です。

新しい年度の始まりですね

4月1日。

新年度の始まりです。

今年度からいよいよ「働き方改革関連法案」が施行されます。

内容については賛否両論あり、現実論として中小企業でこれを履行することができるのか?という声も少なくありません。

そういう意味では、今、企業は変革期にいると言えます。

この法改正の未来がどのような社会に繋がっていくのかについては様々な声があります。

企業が淘汰されるのではないか、格差社会が広がるのではないか、グローバル社会の中で競争力を維持・強化するためには必要だ、いやグローバル化と言っても日本と海外ではそもそもの土台が違うのに海外をまねしてもうまくいかない・・・等々

ただ、冷静に内容を見ると、今回の法改正の内容は「働く人」のことを考えると大切、と言える部分も多々含まれています。

長時間労働で健康を損なわないように・・・・・

もともと権利としてある有給休暇が利用できるように・・・・・

働く人が、ちゃんと生活していけるように・・・・・

法律が施行された以上、その内容の良しあしは別にして、これらへの対応は必要不可欠となります。

大変苦難な道が待ち受けているかもしれませんが、逆境はチャンスとも言います。

働き方改革は、企業が一方的に行うものではないと考えています。

「働く人」にも努力や工夫が求められるのではないでしょうか?

労使、どちらかが受け身になってもこの改革はうまくいきません。

権利が増えれば義務をしっかり果たしていかないと継続・成長にはつながらないわけで・・・

企業と社員の未来を自分たちで創っていく為に、今以上に労使が協調していく事が大切です。

今回の法改正を機会に、これまでの在り方や未来について考え、レジリエンスをもってより良い変化をしていきたいものですね。

何事も一足飛びにできることでもないかもしれませんが、一歩一歩確実に前に踏み出すことが大切なのかもしれません。

私たちは様々な問題と向き合って、寄り添いながら、この変化を支援していきたいと覚悟しています!!

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意識を変える必要がある、労働時間への捉え方。

先日、有効求人倍率が発表され、1.56倍という、高度経済成長期直後の1974年以来、43年10ヵ月ぶりの高い水準となっています。

これに関連する形で、「平成29年上半期雇用動向調査結果」が厚生労働省より公表されています。

平成29上半期の入職と離職をみてみると、入職者数は4,745,700人、離職者数は4,191,700人となり、554,000人の入職超過。

これを率で見てみると、入職率が9.6%、離職率が8.5%となっており、1.1ポイントの入職超過です。

注目したいのが転職理由。次のようになっています。

[男性]
1位 定年・契約期間の満了 16.5%(前年同期19.0%)
2位 労働時間、休日等の労働条件が悪かった 12.8%(前年同期8.6%)
3位 会社の将来が不安だった 10.6%(前年同期9.5%)
4位 給料等収入が少なかった 9.1%(前年同期10.8%)
5位 職場の人間関係が好ましくなかった 6.1%(前年同期6.7%)

[女性]
1位 労働時間、休日等の労働条件が悪かった 14.3%(前年同期12.1%)
2位 職場の人間関係が好ましくなかった 11.7%(前年同期11.2%)
3位 定年・契約期間の満了 11.3%(前年同期15.0%)
4位 給料等収入が少なかった 10.7%(前年同期9.1%)
5位 仕事の内容に興味が持てなかった 5.7%(前年同期4.3%)

前年同期と比べても、男女ともに「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が最も増加しており、男性が4.2ポイント、女性が2.2ポイント上昇しています。

生産性人口が減っていき、売り手市場となる中、企業はこれらの労働者のニーズにこたえていく事が急務になっていることが読み取れます。

一部の人には理解がしにくい部分があるかもしれませんが、就職は就社といわれ、そこで一生を過ごすという考えは随分風化しており、プライベートとジョブにドライな感覚を持つ人が増えている以上、働く人の善意に依存した組織の在り方は軋んできているのかもしれません。

平成29年上半期雇用動向調査結果の概要

転職入職者の状況

法令違反多すぎません?

先日来、下記のような調査関係の情報が出てきていますので、紹介いたします。


【トラックなどの自動車運転者を使用する事業場の82.9%で労働基準関係法令違反】
トラックやバス等の自動車運転者を使用する事業場に対する監督指導、送検等の状況が公表されました。

この結果をみると、監督指導を実施した事業場は4,381事業場で、労働基準関係法令違反が認められたのは3,632事業場(82.9%)となっています。

この違反の内容としては、労働時間が55.6%と過半数を占め、割増賃金が21.8%、休日が5.0%。

 また、トラックやバス等の自動車運転者を使用する事業場については、時間外労働に関して「時間外労働の限度に関する基準(平成10年労働省告示第154号)」が適用除外とされていますが、その代わりに自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(平成元年労働省告示第7号)(以下、「改善基準告示」という)が設けられており今回、この改善基準告示に関して違反が認められたのは2,699事業場(61.6%)で、このうちトラックの主な違反事項をみてみると、以下のようになっているとのこと

最大拘束時間 1,588事業場(51.1%)
総拘束時間  1,358事業場(43.7%)
休息時間   1,191事業場(38.4%)
連続運転時間 987事業場(31.8%)
最大運転時間 622事業場(20.0%)    

自動車運転者を使用する事業場に対する平成28年の監督指導、送検等の状況を公表します

おそらく、この業界、これまでもいろいろあったので、誰もが法違反をしたいと考えてはいないと思いますが、人がいないのもこれまた事実で・・・・・


最近はコンプライアンスを徹底する企業は、お客様にサービスを落すお願いをしている企業も出てきています。


しかし、こんな時代なので、お客様もおおむね、「こんな時代だから仕方がないよね~」と理解は示すものの、BtoCならまだしも、BtoBのビジネスになるとシビアな問題がでてくるので、いろんな意味で限界に来ているのかもしれません。



【労基署によるサービス残業の是正指導 昨年度より増加し約127億円の支払いを指導】
先月、厚生労働省は「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成28年度)」を公表しています。

これは全国の労働基準監督署が賃金不払残業に関する労働者からの申告や各種情報に基づき企業への監督指導を行った結果、平成28年4月から平成29年3月までの間に不払いになっていた割増賃金が支払われたもののうち、その支払額が1企業で合計100万円以上となった事案の状況を取りまとめましたものになります。

その結果は以下のとおり。

是正企業数 1,349企業(前年度比1企業の増)

支払われた割増賃金合計額  127億2,327万円(同27億2,904万円の増)

対象労働者数 97,978人(同5,266人の増)

支払われた割増賃金の平均額 1企業当たり943万円、労働者1人当たり13万円


「支払われた割増賃金合計額」は増加に転じ、業種別にみると、企業数が最も多いのは商業304企業(全体の22.6%)、製造業267企業(同19.8%)、その他の事業160企業(同11.9%)、保健衛生業158企業(同11.7%)の順となっています。


また賃金不払残業の解消のための取組事例も紹介されています。

以下では木材・木製品製造業の事例です。

<賃金不払残業の状況>
・インターネット上の求人情報等の監視情報を受けて、労基署が立入調査を実施。
・会社では、労働者が「申告書」に記入した超過勤務時間数により賃金計算を行っていたが、パソコンのログ記録とのかい離、夜間の従業員駐車場の駐車状況、労働者のヒアリング調査結果などから、賃金不払残業の疑いが認められたため、労働時間の実態調査を行うよう指導。

<企業が実施した解消策>
・会社は、パソコンのログ記録や警備システムの情報などを用いて調査を行い、不払いとなっていた割増賃金を支払った。
・賃金不払残業の解消のために次の取組を実施した。
(1)
代表者が「賃金不払残業撲滅宣言」を行うとともに、全店で説明会を開催した。
(2)
「申告書」とパソコンのログ記録に30分以上のかい離が認められた場合には、理由を明記させ、所属長の承認を得ることとした。
(3)
総務部職員が定期的に、労働時間が適正に把握されているかについて実態調査を行い、必要な指導を行うこととした。

平成28年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果を公表します


一次は減少傾向にありまたが、また、増えた、ということで、人材不足の影響も大きいかと思われます。

人がいなけりゃ仕事を断ってでも法律を守れ、という考え方もあるのかもしれませんが、そんなことをしていると今度は会社もなくなってしまうわけで、なかなか一企業だけで解決できる問題ではなくなっているような気もします。


【約7割が法令違反!外国人技能実習生の実習実施機関に対する監督指導結果】
厚生労働省は、平成29年8月9日、外国人技能実習生の実習実施機関に対する平成28年の監督指導・送検等の状況を公表しています。


外国人技能実習制度とは、外国人が日本の企業などの実習実施機関において実習を通し技術を習得することによって、母国の経済発展を担う人材として育成することで国際貢献を行うことを目的としています。
(ただ、それが建前になっていて、単なる単純労働者の確保になっているのではないかという揶揄もありますが)


今回の監督指導等の結果によると、監督指導を実施した5,672事業場(実習実施機関)のうち、労働基準関係法令違反が認められたのは4,004事業場(70.6%)とのこと。 


主な違反事項は、

第1位・労働時間(23.8%)
第2位・使用する機械に対して講ずべき措置などの安全基準(19.3%)
第3位・割増賃金の支払(13.6%)


実態を確認すると「36協定を超えて長時間労働をさせている」「割増賃金が法定に満たない低額である」「最低賃金に満たない支払いしかされていない」といった話は典型な問題としてあるようです。


過去5年の監督指導結果においては、いずれも7割を超える事業場において法令違反が確認されていて、いろいろ揶揄されても仕方がないのかもしれませんね。

「外国人技能実習生の実習実施機関に対する平成28年の監督指導、送検等の状況を公表します」


以上、いろいろ紹介いたしましたが、どれもこれも、なかなか労働に関するコンプライアンスが守られていないことを感じる結果となっています。


結果だけ見ると、法令違反だらけの日本企業。


日本人というのは相対的にまじめで、何事もきっちりと取り組もうとすると思うのですが・・・・・


これだけの結果を見ると、単に「法律を守らない」から、どうだこうだ、という議論だけでなく、「守りたいけど守れない」から、どうだこうだ、という議論も必要な気がします。


少子高齢化は加速度的に現実問題として進んでいます。


それは、ITの進展やロボットの普及のスピードを凌駕するほどに・・・・・


はたまた、ITやロボットの入る余地がない仕事、はたまた、入れたとしても入れてはいけない仕事もあるわけで・・・・・


もうしらん!!
「もうしらん!」とならないうちに・・・



「法律を守れ!!」の一辺倒ではなく、国策としてこれらの問題にどう飛んでいくか?そんな政府の動きも加速していく必要があるのかもしれませんね。

社労士が監督業務をするとか何とかという話

新聞に「労働基準監督官の業務を社労士等の民間に委託」なんて記事が掲載されて、話題になっていました。


その情報の出元はなにかというと「第18回規制改革推進会議」なるものにあります。


情報だけが先走りで、えらい反対意見などもでてて、「社労士」ってどんだけ嫌われてるの~~(笑)、なんてことも感じないこともないではないのですが、今のところ、そんな大げさな話にはなりそうにありません。


先日の推進会議の中で「規制改革推進に関する第1次答申~明日への扉を開く~が発表されており、その中で監督官業務の民間活用に触れられているので、ご紹介いたします。


【労働基準監督業務の民間活用等】
a
36協定未届事業場であって就業規則作成義務のある事業場については平成30 年度開始、平成32年度までに措置、それ以外の事業場については平成 33 年度以降に計画的に措置、
なお、労働基準監督官による監督指導については平成30年度以降継続的に措置

b
平成 29 年度以降検討

労働基準監督業務については、労働基準監督官の定員数は一定の増加が図られているが、近年、総事業場数に対する定期監督(各労働局の管内事情に即して対象事業場を選定し、年間計画により実施する監督)を実施した事業場数の割合が3%程度にとどまっており、事業場に対する十分な監督が行われているとは言い難い状況にある。また、定期監督を実施した事業場数のうち違反事業場数は約7割と、高い割合で推移している。
今後、「働き方改革実行計画」(平成 29 年3月 28 日働き方改革実現会議)を踏まえ、罰則付きの時間外労働の上限を導入する労働基準法改正法案が提出されることとなっており、更なる法規制の執行強化が求められている中にあって、小売店・飲
食店を中心に事業場数が多い中で十分な監督ができていない、事業場における36協定の締結・届出に関する基礎的な知識が十分でないといった課題に適切に対応するため、労働基準監督官の業務を補完できるよう、民間活用の拡大を図ることが不
可欠である。
さらに、社会経済情勢の変化を踏まえた、労働基準監督署における監督指導の実効性の確保・強化についても検討が必要である。
したがって、

a 労働基準監督業務の民間活用の拡大のため、以下の措置を講ずる。
民間の受託者(入札により決定し、契約により、秘密保持や利益相反行為・信用失墜行為の禁止を義務付け)が、36協定未届事業場(就業規則作成義務のある事業場、同義務のない事業場)への自主点検票等(36協定の締結状況、労働時間上限の遵守状況、就業規則の策定、労働条件明示の状況などの点検票等)の送付や回答の取りまとめを行い、指導が必要と思われる事業場や回答のない事業場等について、同意を得られた場合に、労務関係書類等の確認及び相談指導を実施する。

労働基準監督官は、これらに応じなかった事業場、及び、確認の結果、問題があった事業場に、必要な監督指導を実施する。


b 労働基準監督署における監督指導の実効性の確保・強化のため、労働基準法違反に対する抑止・是正効果を高める措置について、引き続き検討する。

以上となります。
監督

よく読んでみると、監督官の業務の入り口段階の部分をお手伝いしましょう、というくらいのお話で、決して社労士が監督官業務をするわけではないことがよくわかります。

しかも、民間と書いているだけで、どこにも「社労士」とは書いていません。

要は、能力担保が出来ればよいお話で、もっと幅広く民間がこれを行うのかもしれませんし、いろいろ選択肢が予見される内容となっています。


「社労士」はこれまでも労基署をはじめとして、いろんなところで行政協力なるものをしてきた実績があるため、今回の内容はそれを少し推し進めていこう、というような感じなのでしょうか?

まぁ、具体的なことはよくわかりませんので、何とも言えませんが、みんなで仲良くして、正しいルールでビジネスが行われる社会の構築に貢献できればいいですね。

ちなみに、この答申、多岐に渡る規制改革について触れられていて、私は、その他のところで「え~~こんなことするの!!」と吃驚するところがたくさんありました。

いろいろとちゃんと伝えてほしいものですね(~_~;)

規制改革推進に関する第1次答申 ~明日への扉を開く~



働き方の未来2035

厚生労働省は、約20年後の2035年頃を見据え、少子高齢化や技術革新により、経済社会システムが大きく変化する中で、一人ひとりが希望や選択に基づき、個々の特性や可能性を最大限に活かした多様な働き方ができるようするにはどのような仕組みが必要かを検討し、昨年1月から「働き方の未来2035:一人ひとりが輝くために」懇談会を開催し、議論を重ねました。


同懇談会は、金丸恭文座長(フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 グループCEO)をはじめ、平均年齢47.5歳の多様な分野のメンバーによる活発な意見が交わされ、その成果が昨年8月2日に報告書として公表されています。


本報告書では、今後AI等の飛躍的技術革新によって、時間、空間制約が激減し、既成概念から解放され、多様な働き方のチャンスが大幅に拡大すること、そしてそのチャンスを生かすためには、技術革新や産業構造の変化に合わせて、あるいはそれを先取りする形で、働く人が適切に選択できるための情報開示や、再挑戦可能な日本型のセーフティーネットの構築など新しい労働政策を構築していく必要性があることなど、将来を見通した多くの示唆に富む提言が指摘されています。

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中身自体は、今一般的に言われていることを総括しているような内容で、若干理想的な方によりすぎている気もしますが、概ねの流れには共感することができます。(この報告書では、提言されているような状況が起きたときの負の部分については語られていません。少し想像すれば容易にわかることですが・・・)


基本的には未来の働き方は一層の個の自立が求められそうです。


それぞれが一人前のプロフェッショナルとしてプロジェクトの基に集まり仕事をしていく、まるで大海原に航海にでる船員たちのように・・・


仕事は常に流動化し、個人は時代の流れの中でこの力を発揮できるよう、キャリアを磨くことが求め続けられるようです。


いろんな不安も出てくるかもしれませんが、着実に未来は近づいてきているのかもしれません。


「働き方の未来2035」報告書

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