有名どころでは、先日の磯野記理子さんですとか、比較的若いにもかかわらず、起きてますよね。
今回はそんな病気の中でも脳卒中のお話。
脳卒中は長年日本人の死因第3位でしたが、現在は肺炎が第3位となり、脳卒中は4位になっています。
でも、これは脳卒中になる人が大幅に減ったわけではないようです。
厚生労働省の調査では、脳卒中の患者数は平成20年の調査で133万9000人で、平成17年の調査の136万5000人よりもわずかに減少はしていますが、人口の高齢化により、脳卒中の患者は今後も増加していくと言われています。
では、なぜ脳卒中の死因が第4位に転落したのか?
それは、脳卒中の治療法が進歩して、死亡率が低下したからだそうです。
でも、脳卒中は後遺症が残りやすい病気。
命が助かっても、後遺症が残るケースはたくさんあり、脳卒中は寝たきりの原因の第1位(36.6%)となっている怖い病気に違いはありません。
寝たきりになれば、QOLはグッと下がり、健康寿命は短くなると言われ・・・
命は助かっても、寝たきりになってしまうと、人生の楽しみは少なくなってしまうと言われ・・・
と、いうことで寝たきりにならないためにも、そのような事が無いよう予防したいものですよね。

日本人は、昔から脳卒中になる人が欧米諸国と比べて多く、特に、脳卒中の中でも脳出血の割合が多いことが特徴です。
その原因は、塩分の取りすぎ。
日本食は塩分が多めの様子。
最近の研究で、塩分とは無関係の食塩非感受性高血圧があることもわかっていますが、塩分の取りすぎが高血圧の原因になる食塩感受性高血圧も高血圧患者の約4割いて、日本人は食塩感受性高血圧患者の割合が多いと言われています。
高血圧になれば、脳の血管がその圧力で破れやすくなるので、日本人は脳出血になる人が多いというわけです。
2010年の厚生労働省の調査で、脳卒中の死亡率がワースト1位になった都道府県は岩手県。
その岩手県で、ユニークな減塩活動が進められています。
岩手県の関係団体が「脳卒中予防県民会議」を組織して、県を挙げて脳卒中対策のための減塩への取組みを行なっており、その取組みの1つが味噌汁の塩分濃度の測定です。
長寿第1位の長野県は1981年から3年間、「県民減塩運動」で味噌汁の塩分測定などを行って、減塩に対する啓発活動をしたところ、主婦の1日の塩分摂取量は約5グラムも減少したことを参考にして、山形県では5年間で1万世帯以上を訪問し、味噌汁の塩分測定と減塩への啓蒙活動を行う予定です。
これで、減塩への意識が高くなって、脳卒中患者が減れば、というわけです。
減塩をしたくても、塩分を少なくすると、味気ない食事になってしまって、食事の満足感が得られない。
そういう場合は、厚生労働省が掲げる「塩分を控えるための12か条」を参考にしてはいかがでしょうか?
1.薄味になれる
2.漬物、汁物の量に気をつけて
3.効果的に塩味を
4.「かけて食べる」より「つけて食べる」
5.酸味を上手に使いましょう
6.香辛料をふんだんに
7.香りを利用して
8.香ばしさも味方です
9.油の味を利用して
10.酒の肴に注意
11.練り製品、加工食品には気をつけて
12.食べすぎないように
漬物や汁物など塩分の多いものは控え目にして、しょうゆやソースはかけるのではなくつける。
香辛料や酸味などを上手に利用する。
ちょっとしたことですが、これらを積み重ねて、美味しく、楽しく、生きていけるようにしたいですよね。