Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

法改正は机上の空論?


厚労省の労働政策審議会の委員の一人が昨年の派遣法改正(30日以内派遣の原則禁止や無期雇用への転換推進措置)について「机上の空論だった」ということを認め、一部で話題となっているそうです。



今回の派遣法改正、確かに、バランスに欠ける部分があったのではないか、と私たちの中でも悩ましさを感じざるを得ない法律でした。(労働契約法改正も同様ですが)



どの部分が「机上の空論」だったかはわかりませんが、おそらく、派遣を強化すれば雇用が安定するという、法改正の考え方そのものの事だったのではないでしょうか。




同じ厚労省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」も今回の派遣法改正についてその意味を問うような内容を述べています。



制度創設時、常用代替を防止する趣旨は「新規学卒者を常用雇用として雇い入れ、企業内でキャリア形成を図りつつ、昇進、昇格させるという我が国の雇用慣行との調和を図る必要」、すなわち正規雇用労働者の雇用を基本とする日本型雇用慣行を維持することにあった。しかし、近年、パートや契約社員を中心に非正規雇用労働者は増加を続けており、それにも関わらず派遣労働者のみを常用代替防止の対象とし続けることには十分な整合性はないと考えられる。



つまり簡単にいうと、派遣法を強化して労働者保護をはかってもそれだけでは実行力に乏しいということが言いたいのでしょう。



机上



実際、今回の派遣法改正、労働契約法改正については、私達でさえ、施行前から、今回の規制強化がかえって労働者の雇用を不安定にする可能性があるということ、現場の状況を見ていれば、は容易に想像ができる事でした。



そして、実際、概ねその想像通りの方向に物事は進んでいます。



派遣社員を活用していた企業は、4人の派遣社員を2人の有期社員に変え、有期社員が多いところは、5年規制を考慮して雇止めを考えていく、という感じです。



大学で広がる「5年雇い止め」 法改正で非常勤講師を直撃



労働者保護という観点は、とても尊く、大切なことですが、本当に雇用の安定の事をを考えるのであれば、それだけでは十分ではなく、現在企業が雇用に慎重にならざるを得ないその真因について考えることも必要不可欠です。



現在、企業が雇用に慎重にならざるを得ない原因を多くの方が示しています。



しかし、それらの指摘への対応は法律的にもほとんどなされていないのが実情です。
(それほどまでに、日本の労働者保護の観点の法律は手厚いものになっていると言われています)




企業や組織は「雇用を守る」前提に、経営の健全性があってこそ、初めてその存在の存続が可能となります。



今は、創業した企業の9割が10年後にはなくなっているという時代。




法改正を考える上に当たっても、そのような、企業のホンネの部分、働く人の実態を十分に考慮して、考えてもらえればな~~、と思ったりするのでした。




例え「机上の空論」でも、法律が変われば、現場の担当者の人達はその対応に、胃に穴が開くような思いで悩まなくてはいけないのですから・・・

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