Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

完全フレックスによる残業削減事例


このところ、「ブラック企業」をキャッチフレーズに様々な問題が提起されているわけですが、その問題の大きなものの一つに「サービス残業」があります。


なんとかこの原因となる残業を減らそうと、取り組んでいる企業事例がありましたのでご紹介させて頂きます。



 「1日の労働時間は7・75時間以内。1カ月168時間以内を厳守」「夕方5時半ごろまでには帰りましょう」



エス・アイの事務所内は、いたるところにこんな通達が張られている。「自由出勤」のオキテだ。



午前8時~午後6時の間なら、自分に都合のいい日、時間に勤務。1日7・75時間以内、1カ月168時間以内というルールを守ればOK。事業所は365日開いており、土日祝日の勤務設定もできる。


また、午前11時に出社して午後1時にいったん退社、午後4時に再出社して同6時に退社、といった具合に、1日を区切って働くことも可能だ。



同社は女性社員が9割。午前に家事をこなし昼ごろ出社、あるいは学校が夏休みの子供の昼食をつくるために昼で退社し、買い物を済ませてから再び出社など、家庭と仕事を両立させやすい。8月は休みたいから別の月にたくさん働くという勤務形態もあれば、月の労働時間が11時間だった社員もいるという。



家族の介護のため、かつて勤めていた会社を辞めざるをえなかったという女性(45)は「今は家庭と両立ができている」と話す。




この制度の秘密は、厳密な勤務時間管理が可能にした「完全時給制」だ。同社の主力業務の一つ、データ入力・管理の受託で勤務の例を見てみよう。



社員が端末に自分のパスワードを打ち込んで勤務開始。いったん退社するときなどには再びパスワードを打ち、勤務終了。1分単位で勤務時間をカウントし、時給換算で給与が決まる。実質働いた時間に対し、給与を支払うのが原則だ。



それぞれの給与は、作業の正確さなど実績を織り込んだ基本点に、評価点などを加味して決まる。繁忙期に出社すると“協調性”がポイントとしてプラスされる。



フレックス




勤務時間を徹底管理するのはなぜか。創業者の今本茂男社長は「労働時間の管理は当社の大原則。これがなくなったら会社はだめになる」と話す。そこには「残業は絶対に禁止」という強い思いがある。



かつて別の会社に勤務していた今本社長は「モーレツ社員」で、残業当たり前、土日も接待と、仕事漬けの日々を送った。会社全体も残業、休日出勤が当然という雰囲気だったが、一方で従業員のミスが多発し、家庭が壊れるなど悪影響も出始めていた。



今本社長も、家庭のための時間が激減。先天性の障害をもって生まれ、2歳を前に亡くなった次男の看病にも十分付き添えなかった。




「残業をやめよう、という一念だけでつくった」のがエス・アイだ。



当初は正社員の仕事を補おうとパート社員を採用したが、仕事の能力で正社員を追い越すパートも現れた。



時給制のパートと、「定められた時間」で勤務すればよい正社員。両者に溝が生まれた。そこで導入したのが完全時給制。同じ仕事をこなせれば同じ給料を、という「同一労働同一賃金」だ。



その結果、正社員、パートの区別が不要になり、全員が正社員に。勤務形態の追及が、新たな雇用形態につながったのだ。もっとも、今本社長は「『欧州での取り組みを先取りしてますよ』と専門家にいわれて驚いた。そんな制度も知らなかった」と笑う。



リーマン・ショック直後に行ったわずかな求人募集に応募した十数人をすべて採用。当初は従業員の増加分に売り上げが追いつかず、一時的に赤字になるなど厳しい状況となったが耐えた。



その後、IT関連のビジネスを開拓し、再び経営は軌道に乗っている。高齢者の雇用にも積極的で現在、社員の年齢層は18~73歳と幅広い。障害者雇用にも積極的だ。



「ノー残業」から始まったワークライフバランス(仕事と生活の調和)の実現。今本社長は「人間にとって、最後は家庭。家庭を大事にできなければ働いていくことはできない」と話している。 (内山智彦)

◇会社データ◇

 本社=兵庫県姫路市石倉26-3

 設立=平成3年

 資本金=1000万円

 売上高=1億2000万円(平成25年7月期)

 従業員=60人

(SankeiBiz 記事より)


今のブラック企業問題の真因は社員の方の会社への「不信」から来るものも少なくありません。


今回の事例は日本の月給制という慣例から抜け出し、非常にシンプルな制度を取り入れることで、公平性の確保にも役立っているように感じられます。


一方で、同一労働同一賃金の原則、これがいきつけば「非正規→正規」の流れではなく「正規→非正規」の方が自然である、問うことを考えさせられる事例でもあります。


今後は、『月給制』というのも、過去の制度になる時代が来るのかもしれませんね。

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