Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

苦情を言うのはいいけれど・・・


(毎日新聞より)

ハローワーク(職業安定所)に掲示された求人票の労働条件が、実際の労働条件とかけ離れているという苦情が後を絶たない。

厚生労働省が2012年度の1年間に全国のハローワークに寄せられた苦情を調べたところ、件数は7783件に上った。

事態を重くみた厚労省は先月、常設の相談電話「ハローワーク求人ホットライン」を設置。改善への対応に乗り出した。


不当な長時間労働や賃金不払いを常態化させる「ブラック企業」が社会問題となる中、求人票との食い違いがブラック企業への入り口になっているとの指摘があり、調査した。

厚労省がハローワークの求人票に対する苦情件数をまとめたのは初めて。


苦情を類型別でみると、「求人票に比べて実際の給料が低い」などの「賃金」関係が2031件で最も多く、全体の約4分の1を占める。これに「労働時間」の1405件、「選考方法」の1030件などが続いた。


東京労働局に寄せられた苦情の中には、ある運送会社の求人票に「基本給30万円」と記されていたが、実際の給料30万円には60時間の残業代が含まれており、本当の基本給は13万円程度だった−−という事例があった。

また飲食業のある企業は「勤務先は都心部の店舗」として募集していたが、実際には都心から遠く離れた郊外での勤務を提示されたという。

「経理事務」を募集している製造業の企業で面接を受けたところ、「営業しか採用はない」と言われたというケースもあった。


ハローワークを通じて求人を行う場合、企業は、その所在地を管轄するハローワークに事業者登録をしたうえで求人を申し込む。

ハローワークは申し込みを受理した企業に求人票を渡す。

求人票には仕事内容や労働条件を記載する欄があり、企業が書き込む。

北関東のハローワーク職員は「おそらく苦情は氷山の一角だ。企業側にだます意図があっても、求人票の書式が整っていれば掲示せざるを得ない」と打ち明ける。


厚労省はホットラインに寄せられた苦情をもとに企業に対する指導などを行う。

是正がみられない場合は求人票の受け付けを拒否することもあるという。

電話相談は平日午前8時半から午後5時15分まで、03・6858・8609で受け付けている。


求人票の表記と労働条件の違い・・・


それはもちろんあってはいけないことですが、ハローワークの求人票にはかなりの制限があり、文言まで厳しく是正されている事から、全てを事業主の責任にすることが、本質的な問題の解決に繋がるのかどうかについては少し疑問を感じざるをえません。


求人って大切なことは、「きっちり労働力として働いてもらえるか」という事でして、そのあたりの事を勘案して条件を決めたいところですが、そのようなニュアンスは求人票では伝わりません。


事業主の本音を言えば労働条件は一律に提示できるものでなく、その人の能力や実績によって、臨機応変に変えたいものですが、そのようなことを一枚の用紙に表記する事も不可能なような気が (-_-;)


また、事業主の求人条件が表記と違うというのであれば、労働者の履歴書や職業経歴、面接での自己主張だって、入社してみれば、その内容は随分違う事は少なくありません。


でも、その場合、事業主はどこに苦情を入れればいいんでしょうか?


事業主だって求人を恐る恐るしている部分があります。


繰り返し申し上げますが、求人票と労働条件に相違がある事は決して許される事ではありません。


ただ、その一方で、求人票の表記から、入社まで、面接を通して会社と接する機会もあるのですから、お互いがきっちり話し合うこと(求職者はきっちり労働条件を確認すること)や、事前に労働条件通知書を事業主から受け取って確認することも大切なのではないかな~と思います。



閑話休題・・・



さて、最近、このての、「企業」をブラック呼ばわりする記事が目立ちます。というかブームですよね。


実際の多くの中小企業を見ていると、ちゃんと社員の事を考えて、規模やその企業が置かれている環境の中で精一杯何とかしようとしている企業がたくさんあることを知っているので、この手の記事に少しうんざりしてしまうところがあります。




「法律を守る」事は大切ですが、その事を錦の味方の様にかざして、「労働者=正義」「会社=悪」というような二元論だけで企業を分断することが誰の得になるのかな~~? はたまた本当に正しい事なのかな~~?と考えてしまいます。



企業の事をなんでもかんでも「ブラック」呼ばわりして揶揄する事は簡単ですが、そのようなプロパガンダが「労働者は企業に不信感を持ち、常に疑いながら働く」「企業はそのような労働者に不信感を持ち、あらゆる予防線を引いて働いてもらう」という関係をつくるのだとすれば、それは誰も喜ぶ結果にはつながらないような気が・・・



ブラック企業なの?



世の中、「人と人との関係」というものは何事も杓子定規に当てはめる事ができない部分があります。



また、法律というものは、時代の変化に直ちに対応できておらず、実態とのかい離がある事も少なくありません。



だからこそ、本当に大切なことは、「法律の遵守」の側面だけで企業の良い悪いを判断し、そこで思考を終了する事ではなく、労使お互いがより良い関係を築き、互いが幸福になる為に、どうすればよいのかを一緒になって知恵を絞って考え、協力していく事なのではないのかな~、などと、生意気にも考えてしまいます。


会社は労働者が何かを請求する対象ではなく、互いに協力して利益を生み出し、お互いに幸せを得ていく「場」なのではないでしょうか?


なんでもかんでも「ブラック」「ブラック」と騒ぎ立てるのではなく、上記のような関係を築く為に、中小企業において、労使が話し合うプロセスや、機会をどのように作って行くのかなどについて(以前であれば労働組合がその役割を大いに果たしていたと思いますが)、現状の日本企業を取り巻く実態などを考慮しながら、冷静に考えて議論していく事が、今必要なような気がします。



とはいっても、一部で、確かにひどい「ブラック企業」が実在しているからこそ、このようなブームが起きているということも重く受け止めなくてはいけませんが・・・



最後に・・・
今回、苦情件数が1年で7800件程、これを都道府県の数で割ると169件
一月あたりで考えると一つの県で14件。
一つの県にハローワーク7つ8つあることを考えると、一ハローワークに一月2~3件。
これを多いと考えるのか、少ないと考えるのか・・・

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