Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

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厚生年金保険料は払っているのに記録にない (T_T)

先週の金曜日、厚生労働省が、とある国会に報告した報告書を公表しています。


その名も「厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律」に基づく国会報告」。


この報告書は、「厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律」の第15条の規定に基づき、報告されたものです。



「なんじゃ、その法律?」と言う方々がほとんどかと思われますので、簡単に説明しますと、数年前の年金問題が大きく取りざたされたとき、その中に、「保険料はちゃんと支払っていた」にもかかわらず、年金事務所(旧社会保険事務所)の記録には反映していないということが多々見受けられました。


そして、よくよく話をきくとその理由として、給与から保険料は確かに徴収されているものの、その徴収した保険料が、手続上のミス(これが多いと思われる)や、事業主が運転資金に流用するなどして、きっちり納付されていない、という事がわかりました。


このような、本人には落ち度がないにもかかわらず不利益を受けた被保険者に対して、国が特例措置を設けるためにつくったのが本法律です。


「厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律」

1 法律の内容
・事業主が従業員から厚生年金保険料を天引きしたにもかかわらず、保険料を納付しなかった等のため
 に年金記録がない事案について、年金給付を行うことを可能とする措置を講じたもの。

・年金記録確認第三者委員会でのあっせん等を受けて、年金記録を訂正し、年金給付を行うとともに、
 事業主に対しては、保険料の納付を勧奨し、追納を求めていく仕組み。

・議員立法により提案され、平成19年12月成立。


2 国会報告
・厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律第15条において、政府は、
 概ね6か月に1回、国会に、年金記録確認第三者委員会の調査審議の結果や事業主の保険料
 の追納件数等を報告すると規定されている。


第三者委員会




今回の国会報告は、平成26年3月31日までに年金記録確認第三者委員会においてあっせんが行われた事案等について報告されたもので、第13回目の報告となります。


その内容は下記の通り。


1.年金記録確認第三者委員会における調査審議結果の概要

厚生年金保険関係のあっせん等件数 ・・・・・・・・ 97,097 件
(1)厚生年金保険関係のあっせん件数(厚生年金特例法に関するあっせんでないもの) 15,057 件
(2)厚生年金特例法に基づくあっせん等件数 84,076 件

・上記のうち、事業主が保険料納付義務を履行しなかったと認められる事案  73,380 件

・上記のうち、事業主が保険料納付義務を履行したかどうか不明と認められる事案 11,809 件


2. 厚生年金特例法に基づくあっせん等により厚生労働大臣が記録を訂正した件数・・・・・・ 84,076 件


3.特例納付保険料の納付の状況等
特例納付保険料の総額・・・・・・・・・88 億 8,805 万 2,326 円

(1)年金事務所が納付を勧奨した件数     75,320 件

(2)事業主等から納付の申出があった件数   66,365 件

(3)納付が行われた件数   58,152 件(総額 58 億 8,214 万 9,044 円)

(4)納付の申出がない事業主等を公表した件数 6,110 件

(5)公表後に納付を再勧奨した件数   4,392 件


4.事業主が納付に応じない場合であって、一定期間経過した後、国が負担した特例納付

保険料の額に相当する額の総額等

(1)特例納付保険料相当額を国が負担した件数    4,162 件
(2)国が負担した特例納付保険料相当額の総額   21 億 5,858 万 212 円


見て頂くとお分かりの通り、80億近い保険料が適正に納付されていませんでしたが、そのうち60億程はすでに納付されています。


これは、法律改正や仕組み理解の不足等による、単純なミスが原因として多かったことを示唆していて、金額もそれほど大きくなく、指摘された部分がし尚に納付されているものと予測されます。

その中でも比較的多いのが、月額変更漏れ等によるもの。


社会保険の場合、月額変更は給与変更から5カ月後に保険料を変えるという複雑な仕組みの為、このようなことが怒っているのかもしれません。


このあたりの仕組みは時代に応じて整理してほしいものですね。


その一方、回収不能として、国が負担した部分が20億もあります。


このあたりは「う~~ん」と考えさせられるものがあります。


まぁ、会社も寿命も30年と言われ、その期間がどんどん短縮されている今、仕方がない部分があるのかもしれませんが・・・


まぁ、密やかに厚生労働省はこんな報告をしている、というお話でした。


厚生年金保険の保険給付及び保険料の納付の特例等に関する法律の施行状況に関する報告

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