Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

伸びる人、立派になる人、いらない人


昨日は「リストラ」される人、されない人についての記事を紹介いたしましたが、本日はもう少し幅を広げ、「伸びる人、立派になる人、いらない人」というタイトルで、有名な経営者である稲森和夫さんが、いろいろお話をされていますので、ご紹介いたします。


会社で力を発揮していくリーダーとなる為に必要な事について、JALの会長に就任した時の経験などを例にして、興味深い内容をお話しされています。


以下、プレジデントオンラインより
「一国は一人を以て栄え、一人を以て滅ぶ」と言います。

つまり、リーダーによって組織は発展したり衰退したりするのです。

いい組織には必ず素晴らしいリーダーがいます。立派なリーダーは、自分たちの組織の目的を明確にし、さらにその目的に向かうための価値観を部下と共有し集団を引っ張っていきます。



では、どうすれば素晴らしいリーダーになれるのでしょうか。



1番大事なことは「己を虚(むな)しゅうする」、つまり自分を捨てることです。

リーダーが利己的な考え方を少しでも持つと組織は正しく機能しません。

ですから、リーダーはフェアで公明正大な心を持ち、全身全霊で組織に命を吹き込まなければなりません。

あらゆる集団のリーダーが、強い使命感を持ち自分たちのビジョンに向かって、純粋な心で打ち込めば、企業経営はもちろん、政治にしろ行政にしろ、どんな組織でもうまくいくのではないでしょうか。


仕事は楽しい



2010年2月、私は日本航空(JAL)の会長に就任しましたが、当時のJALには真のリーダーがいませんでした。明確なビジョンを持たない人が、狭い仲間内の人間関係だけでリーダーに選ばれていました。会社を倒産させてしまったにもかかわらず、そのような自覚が全く感じられませんでした。

「航空会社は公共交通機関であり、赤字路線でも飛ばさなければなりません。また景気変動の波を受けやすく、世界中の航空会社の経営がなかなかうまくいかないんです」

と、他人事のように話すのです。

こういう人たちに率いられる集団は本当に不幸なことだと思い、そういうビジョンを持たない幹部たちの意識を徹底的に変えなければならないと思いました。


そこで私は「JALは倒産したんですよ」と繰り返し説き、「これまでのやり方は間違っていたんだ」という自覚を幹部に徹底させることから、意識改革を始めました。


実はJAL破綻の前に私は何度も会長の就任要請を受けていたのですが、お断りしていました。年も年だし、航空業界は全く未知の世界なので、私の任ではないだろうと考えたのです。私の家族も友人も皆反対でした。



ただ、JALを再生させることは、3つの大義があると考えました。



まず、日本経済のためです。

JALがこのまま倒産すれば日本経済に非常に大きなダメージを与えます。日本を象徴する企業で、売上高も2兆円ほどあり、従業員も5万人近くいたわけです。その会社が2次破綻してしまうことは、低迷している日本経済をさらに悪くしてしまうのではないかと考えました。

次は、残った社員のためです。更生計画が策定され従業員約1万6000人が削減されることになりましたが、それでも3万数千人の社員が残るわけですから、その雇用を守ることは、社会的な意義があるのではないかということです。

最後は、利用者のためです。日本にJALと全日本空輸(ANA)という2つの大きな航空会社が存在することで、健全な競争環境が生まれます。それが1社独占になると、運賃は高くなりサービスも低下してしまう。1社化によって生じる弊害を考え、JALを再生させなければならないと強く感じました。


この3つの大義に気持ちは突き動かされ、私はJAL会長を引き受けることにしました。ただし、毎日出勤できるわけでもないので無給を条件といたしました。就任直後は「JALは2次破綻するだろう」とか「稲盛は晩節を汚すことになる」など、さんざん言われましたが、JAL再建の失敗は、私が創業した京セラやKDDIで働く人の名誉にも関わってくる。

「京セラやKDDIはたまたま成功したかもしれないが、JALはあんなざまではないか」と言われたのでは、京セラ、そしてKDDIを一緒に築いてきた社員にも申し訳ないとの気持ちが強くありました。


最初から勝算があったわけではありません。しかし、引き受けたからには命をかけて再建を成功させなければならないとの覚悟ができました。

JAL再建に向けて妥協を許さない職務を遂行する日々が続き、仕事を終えるとコンビニでおにぎりを買ってホテルに帰り、寝る前にぱくつくという生活を送ることになりました。



私が京セラの同志2人とともにJALに持ってきたのは2つだけ。1つは「アメーバ経営」という会社の組織を10人前後で構成する小集団に分け、独立採算制を徹底させる「部門別採算制度」の仕組み。そして「フィロソフィ」。



フィロソフィとは、私の50年の経営者としての経験を基にした経営哲学で、経営者を含め全社員が同じ価値観を共有し行動するための指針です。



その基本は「人間として正しいことをする」という、とてもプリミティブ(原則的)な考え方です。



これをJALの幹部に繰り返し教育し理解してもらうことで、意識改革を図っていった。やがてJALの幹部たちの意識も変わり「JALフィロソフィをつくりたい」と言いだしたので、京セラの経営哲学である「京セラフィロソフィ」をベースに議論を重ね、「JALフィロソフィ」をつくったのです。

京セラやKDDIでは、フィロソフィが本当に浸透するまでに時間がかかりましたが、JALでは短期間で受け入れられました。破綻により自信を失っていた社員が素直な気持ちで学んでくれたからです。

フィロソフィの次に、企業の目的を示すため「企業理念」をつくりました。

私は、京セラを創業したときから、会社は社員の物心両面の幸せを追求することが目的だと思ってきました。それは京セラの企業理念の冒頭にも掲げています。

そしてJALの企業理念を、京セラと同様に「全社員の物心両面の幸福を追求する」としました。

それを見ておられた支援機構の弁護士などから「JALの企業理念は、社員の物心両面の幸せを追求するだけというのはおかしいのではないでしょうか。社員だけが幸せになるという理念は、会社のエゴそのものではありませんか」との指摘を受けました。

そこで私は「社員を幸せにしようという会社であれば、社員はみな自分の会社だと思って一生懸命努力をする。資本主義社会では株主価値を最大にすることが企業の目的だといわれるが、社員が喜んで仕事をし立派な業績を挙げれば、株主価値は上がる。社員すら幸せにできないで、会社がうまく運営できるわけがない」と説きました。


京セラは、私が創業して以来53年間ただの1度も赤字を出していません。さらに、アメリカで上場した際にIRのため、京セラの幹部が金融市場の本場ニューヨークへ行き「わが社の企業理念は全従業員を幸せにすることだ」と説明していますが、誰ひとり文句を言う人はいませんでした。

従業員を大切にし、世のため人のために尽くすことが経営者として大事なことだと、アメリカの金融関係者も理解しているのです。

私は、経営者という者は企業のリーダーとして「人間としてまず何が正しいのか」ということを判断基準にしなければならないと考えています。

経営判断をする場合、一般的な考え方としては「損得」という利害得失で考えがちですが、真の経営者は「善悪」という基準で判断すべきなのです。

しかし、善か悪かを判断するにはまず立派な人間性を持っていなければなりません

そこで「人間としていかにあるべきか」というところまで遡(さかのぼ)って考える必要がでてきます

こうすれば、うちの会社にとってのみ都合がよく、儲かるというようなことがあったとしても、人としていかがなものかと思ったときには、それは決して選ばない。そのくらいの勇気が真の経営者には必要になるのです。


言い換えれば、目先の利益ではなく、「利他の心を判断基準にする」ということです。私たちの心にはもともと「自分だけがよければいい」と考える利己の心と、「他によかれかし」と考える利他の心があります。利己の心で判断すると、自分のことしか考えていないので、誰の協力も得られません。


自分中心ですから視野も狭くなり、間違った判断をしてしまいます。

一方、利他の心で判断すると「人によかれ」という心ですから、周りの人みんなが協力してくれます。

また、視野も広くなるので、正しい判断ができるのです。ですからよりよい仕事をしていくためには、自分だけのことを考えて判断するのではなく、周りの人のことを考え、思いやりに満ちた「利他の心」に立って判断すべきなのです。

しかし、多くの経営者は、どうしても自分の都合のいいように判断をしてしまいがちです。

利害関係のないときには正論を吐き、立派なことを言っている人が、いざ自分の損得が絡むと態度が一変してしまう。

そんな人はリーダーとしての資質を欠いています。一見自分に不利と思えるような状況にあっても「利他の心」を持って正しい判断ができることが本物のリーダーの条件です。

JALの再建にあたってこんなことがありました。

JALはアメリカン航空が中心のワンワールドというアライアンス(航空連合)に加盟しているのですが、ライバルのデルタ航空を中心としたスカイチームが「うちに鞍替えしないか、それにかかる費用も負担する」と言ってきました。

私は就任したばかりで、両社がどういう考え方を持っているのか、経営者がどういう人柄なのか全くわからなかったので、それぞれの経営者にお会いすることにしました。


アメリカン航空の経営者はとても温厚で真っ直ぐな心を持った方でした。対するデルタ航空の経営者はヤリ手のビジネスマンタイプで、鞍替えのメリットがいかに大きいかを一生懸命説明されました。


JALの多くの幹部もデルタ航空の申し出に賛同していました。

しかし私は「今まで一緒にやってきたアメリカンを袖にして、ライバルに鞍替えするのは、人の道としていかがなものか」と言いました。

「スカイチームは強い太平洋航路を持っているだけに、JALのメリットも大きいだろう。けれども、アメリカンは一気に劣勢に追い込まれてしまう。それで人間として本当にいいのか。もういっぺんみんな考えてほしい」とお願いしました。

すると10日ほど考えてもらった結果、みんなガラッと変わって、ここはやはり善悪で判断しようということになった。

つまりワンワールドのままでいくと決めたのです。

この決定には、アメリカン航空の人たちがとても感激してくれました。しばらくしてこの判断がJALにとっても正しかったことが皆実感としてわかってくれたようですが、その判断の要は目先の損得ではなかったのです。


では、常に正しい判断をするために必要な人間性はどう磨けばいいのでしょうか。それは、息つく暇もないぐらいに一生懸命、自分に与えられた仕事に打ち込むことです。これが1番の人間性の鍛錬だと私は考えています。


若かった頃の私は、従業員を路頭に迷わさないよう必死に仕事に打ち込んできました。ひたすら仕事をしながら、思い描いたあるべき会社の姿、人の正しい在り方などをノートの隅にちょっとずつ書き溜めていました。

そのノートを読み返しながら日々反省を繰り返す中で、自分の人生や仕事に対する基本的な考え方を確立していったのです。

ですから私自身、修行のための修行、勉強のための勉強をしたというわけではなく、むしろ全力で仕事に打ち込むことで自分の心を磨く機会を自然に得ることができたのだと思います。

自ら率先して仕事に打ち込めば、もっとうまくやる方法はないかと、創意工夫をするものです。

一方、与えられたことや決められたことをただ漠然としているだけでは成長できるはずはありません。

勉強も仕事も少しだけ努力して、何か壁にぶつかるとすぐにあきらめてしまう人がいますが、それでは何も得られません。

必死の努力を続けること。見ている人が可哀そうだと思うほど努力を重ねること。その結果、初めて成功することができるのです。



仕事においては、上司が焚きつけても燃えない不燃性の人、焚きつけると燃える可燃性の人、そして誰から焚きつけられなくとも自ら燃える自燃性な人と、3つのタイプがあります。



火を近づけても、エネルギーを与えても燃えない者、つまり多少能力はあったとしても、ニヒルで感動することができない人は、ものごとを成し遂げられないのです。

本来は自ら燃えてくれる「自燃性」の人が望ましいのですが、せめて燃えている者が周囲にいるときは、一緒に燃え上がってくれる「可燃性」の人であってほしいと思います。

こうした「可燃性」の人が集まっていれば、上に立つ人間が、仕事の意義や目的、使命感といったものを諄々(じゅんじゅん)と説き「一緒に肩組んで、同じ道を歩もうではないか」と語ることで、「自分の思いを何も持たず、流れに任せて無気力に過ごすなんて人生を無駄にしてしまうだけだ。僕たちも頑張ろう」という意欲が湧いてくるはずです。

私は仕事というものは、どんなものでも自分自身の心を立派にしていくためのものだと考えています。だからこそリーダーは部下が仕事に対する誇り、働きがい、生きがいといったものを持てるようにしてほしいと思うのです。

時代を動かすのも、経済を動かしていくのも、その原動力は人間の心です。「何とかしなければならない」という強い意志を持って、何事をも恐れず必死に努力を続ける。そうすれば、自分の足りないところが自ずと見つかるはずです。

それを懸命に学んで身につけ、また新たな目標に向かって努力をする。その繰り返しが必ず人間を大きく成長させるのです。



とても長い文章でしたが、やはりここで稲盛さんが言っている事も簡単にまとめると、昨日のリストラされる人、されない人に通ずる概念が出てきます。


何事も一生懸命に、自ら追いかける、真剣に仕事を楽しむということが、よりよく生きるということに繋がり、自他共に幸福にするキーワードなのではないでしょうか?

私自身は「仕事が好き」という事はとても幸せな事だと感じています。

ライフワークバランスがあちらこちらで言われ、あたかも余暇を楽しくために働くのだ、という概念が強くなりつつありますが、もちろんその事は否定しないものの、根本として、それ以上に、そもそも仕事は面白いものだ、という事をもっと多くの人に知ってほしいな~、と思うのでした。


間違っても「働いたら損」なんて言う考え方はとても不幸だと考えています。

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