Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

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審議会報告書から見るこれからの労働時間法制の流れ

先週金曜日に開催された第122回労働政策審議会労働条件分科会において「今後の労働時間法制等の在り方について(報告書骨子案)」なるものが公表されています。


残業ゼロ法案等、いろいろ話題になっている、今回の制度。


骨子案ではありますが、現在どのような内容が提案されているか見ていきたいと思います。


まず最初は話題のホワイトカラ―エグゼンプションというものから


【特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル労働制)の創設】

時間ではなく成果で評価される働き方を希望する労働者のニーズに応え、その意欲や能力を十分に発揮できるようにするため、一定の年収要件を満たし、職務の範囲が明確で高度な職業能力を有する労働者を対象として、長時間労働を防止するための措置を講じつつ、時間外・休日労働協定の締結や時間外・休日・深夜の割増賃金の支払義務等の適用を除外した新たな労働時間制度の選択肢として、特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル労働制)を設けることが適当。


(1) 対象業務

「高度の専門的知識等を要する」や「業務に従事した時間と成果との関連性が強くない」といった対象業務とするに適切な性質をみたすものとし、具体的には省令で規定することが適当。


具体的には、金融商品の開発業務、金融商品のディーリング業務、アナリストの業務(企業・市場等の高度な分析業務)、コンサルタントの業務(事業・業務の企画運営に関する高度な考案又は助言の業務)、研究開発業務等を念頭に、法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で適切に規定することが適当。


(2) 対象労働者

まず、使用者との間の書面による合意に基づき職務の範囲が明確に定められ、その職務の範囲内で労働する労働者であることが適当。


また、対象労働者の年収について、「1年間に支払われることが確実に見込まれる賃金の額が、平均給与額の●倍を相当程度上回る」といったこととした上で、具体的な年収額については、労働基準法第 14 条に基づく告示の内容(1075 万円)を参考に法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で規定することが適当。


労使委員会において対象労働者を決議するに当たっては、本制度の対象となることによって賃金が減らないことを十分に考慮するよう、法定指針に明記することが適当。


(3) 健康管理時間、長時間労働防止措置(選択的措置)、面接指導の強化等


本制度の適用労働者については、割増賃金支払の基礎としての労働時間を把握する必要はないが、その健康確保の観点から、使用者は、健康管理時間(省令で定めるところにより「事業場内に所在していた時間」と「事業場外で業務に従事した場合における労働時間」との合計)を把握した上で、これに基づく長時間労働防止措置や健康・福祉確保措置を講じることとすることが適当。


なお、健康管理時間の把握方法については、労働基準法に基づく省令や指針において、客観的な方法(タイムカードやパソコンの起動時間等)によることを原則とし、事業場外で労働する場合に限って自己申告を認める旨を規定することが適当。


長時間労働防止措置について、具体的には、制度の導入に際しての要件として、例えば以下のような措置を労使委員会における5分の4以上の多数の決議で定めるところにより講じることとすることが適当。


労働者に 24 時間について継続した一定の時間以上の休息時間を与えるものとすること。なお、この「一定の時間」については、法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で規定することが適当。


健康管理時間が1か月について一定の時間を超えないこととすること。なお、この「一定の時間」については、法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で規定することが適当。


4週間を通じ4日以上かつ1年間を通じ 104 日以上の休日を与えることとすること。


本制度の適用労働者であって、その健康管理時間が当該労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める時間を超えるものに対し、医師による面接指導の実施を法律上義務付けることが適当。


具体的には、労働安全衛生法に上記の趣旨を規定した上で、労働安全衛生規則において、健康管理時間について、1週間当たり 40 時間を超えた場合のその超えた時間が1月当たり 100 時間を超えた労働者について、一律に面接指導の対象とする旨を規定することが適当。


なお、本制度の適用労働者に対する面接指導の確実な履行を確保する観点から、上記の義務違反に対しては罰則を付すことが適当。


また、本制度の適用労働者に対し、面接指導の結果を踏まえた健康を保持するために必要な事後措置の実施を法律上義務付けることや、上記の時間が1月当たり100時間以下の労働者であっても、その申出があれば面接指導を実施するよう努めなければならないものとすることが適当。


(4) 対象労働者の同意

制度の導入に際しての要件として、法律上、対象労働者の範囲に属する労働者ごとに、職務記述書等に署名する形で職務の内容及び制度適用についての同意を得なければならないこととし、これにより、希望しない労働者に制度が適用されないようにすることが適当。


(5) 労使委員会決議


制度の導入に際しての要件として、労使委員会を設置し、以下の事項を5分の4以上の多数により決議し、行政官庁に届け出なければならないこととすることが適当(一部再掲)。
① 対象業務の範囲
② 対象労働者の範囲
③ 対象業務に従事する対象労働者の健康管理時間を使用者が把握すること及びその把握方法
④ 長時間労働防止措置の実施
⑤ 健康管理時間の状況に応じた健康・福祉確保措置
⑥ 苦情処理措置の実施
⑦ 対象労働者の不同意に対する不利益取扱の禁止
(6) 制度の履行確保


対象労働者の適切な労働条件の確保を図るため、厚生労働大臣が指針を定める旨を法定することが適当。


届出を行った使用者は長時間労働防止措置及び健康・福祉確保措置の実施状況を6か月後に報告し、その後は健康・福祉確保措置の実施状況に関する書類の保存を義務付けることが適当。


(7) 年少者への適用
・ 本制度は年少者には適用しないこととすることが適当。


ホワイトカラー
こんな揶揄した表現ばかりが目立ちますが・・・



如何でしょうか?


心配されているのは、年収要件1075万等最初のルールがある程度明確に定められているものの、将来において、この基準がなし崩し的に崩されて、多くの一般社員まで対象となる可能性があるという事かと思われますが、全体を冷静に見ると、健康管理に関してもそれなりの配慮を求めていることがわかります。


もちろん、万が一が起きてしまった場合の過労死防止対策やこれへの罰則強化等の話も必要かとは思いますが・・・


働く人の中には時間に縛られずに働きたいという人も実際にはいる中で、今回のような選択肢を考える事はマイナス面ばかりではありませんので、日本を取り巻くグローバル市場の状況を勘案しながら、最初に「否定」の結論ありきではなく、冷静な議論を交わしていってほしいものです。


明日は、これ以外の労働時間法制改正部分をご紹介いたします!!

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