Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

労災と解雇の関係

先日次のような記事がでていました。


「労災受給者、安心して療養できなくなる」 解雇訴訟差し戻しで原告、最高裁を批判 産経ニュース

労災保険を受給している労働者を、使用者側が打ち切り補償すれば解雇可能とした8日の最高裁判決。

専修大元職員の男性(40)は判決後に東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、「金さえ払えば労災で療養中の労働者を解雇できるという判決。

安心して労災申請や療養専念ができなくなる」と判決への疑問を訴えた。
.
男性は今でも、首や肩などを長時間動かすことが難しく、電話での長時間通話やパソコン使用が困難という。

男性は「完治していない状態で、再雇用先があるとは考えられない」と述べ、解雇有効とされた場合の不安をのぞかせる。

男性の代理人の小部正治弁護士は、心の問題なども含め、労災は簡単に治癒しないと指摘。「『金を支払うから辞めてくれ』という企業が増えることを危惧している」と判決による悪影響を指摘する。

ただ、最高裁は今回の解雇が正当だったのかについては、判断を示していない。小部弁護士は「大学はリハビリしながらの復帰を認めなかった。そうした大学の姿勢が認められるとは考えられない」と差し戻された高裁の判断に期待を込めた。

専修大は「主張が認められたと理解している。引き続き適切に対応していく」とコメントを発表した。


このお話、解雇が成立するかどうかは、別にして、打ち切り補償が支払われれば、解雇制限事由がなくなるということは、労基法にも定めのあるところですので、表題の表現は少しおかしいな~~と感じるのでした。

働いている人の立場に立てば、当然大変なことはわかりますが、組織というものの存在目的も一方で考えて、公正な報道をしていなかいと、グローバル競争の中で活躍できる人材が一層育ちにくくなるのではないかな~~と少し懸念したのでした。


<解雇制限期間>
労働者を解雇してはならない解雇制限期間としては、「業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業する期間およびその後30日間」ならびに「産前産後休業期間およびその後30日間」があります。この期間中は、たとえ労働者の責めに帰すべき事由がある場合でも、原則、解雇することはできません。
業務上のけがにより治療中であっても休業せずに働いている場合には、この制限は受けません。

解雇制限期間後に解雇する場合には、解雇予告が必要です。

解雇予告期間中に解雇制限事由が生じた場合は、たとえ予告期間が満了しても解雇することはできません。

そのかわり、解雇制限期間が経過すれば、再び解雇の効力は発生します(解雇制限期間が長期にわたり、解雇予告としての効力を失うと認められる場合は除きます)。


<解雇制限の除外>

上記の解雇制限期間中であっても、①打切補償を支払う場合、②天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合には、解雇することができます。
打切補償とは、業務上のけがにより療養している労働者が療養開始後3年を経過しても治らない場合に、使用者がその後の療養補償や休業補償などの補償義務を打ち切るかわりに、平均賃金の1200日分を打切補償として支払うことで労働契約を解除できるものです。
ただし、①②のいずれの場合であっても、労働者保護のために客観的な判断が必要ですので、所轄労働基準監督署の認定を受けずに解雇することはできません。

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