Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

上司のあなた、「その発言は禁止!!」~ハラスメントにならないために~

ハラスメントに関する話。最近は運財するほどそのキーワードを日々耳にします。


言う方も、言われる方も、過敏になっているところがあって、ハラスメントという言葉が独り歩きしている気もしなくてもないですが、日本もグリーバル化の中で、人権に対する考え方の変化が大きく求められている、というのもその原因です。


ハラスメントは、法律的には相手の「人格権」を侵害することを意味するそうです。


人格権というのは、「名誉や自由といった個人の人格的法益を保護するための権利」のことだそうで、相手の人格を揶揄、侮蔑したとみなされるとすべからく、ハラスメントの危険をはらむこととなります。


多様なハラスメントの中でもとりわけ、近年問題になることが多いパワハラについては、2012年に厚生労働省が定義を公表しています。


「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」


となります。


では、どこまでが業務の適正な範囲を超えることになるのでしょう?



ある大手保険会社の話。

上司が部下の業績に関連して「意欲がないなら会社を辞めるべきだと思います。当社にとっても損失そのものです。あなたの給料で業務職を何人雇えると思いますか」というような内容のメールを、当人を含む職場の十数人に送ったケースで争った裁判がありました。


「う~~ん」なんか、部下の状況によっては、言いたい気持ちもわからなくもない、なんていう人も多そうな発言ですが・・・


これについて、東京地裁は次のように言っているそうです。


「叱責としては強度だが、ただちに業務指導の範囲を超えているとは言えない」


つまり、うん、やり過ぎた部分もあるけど、気持ちはなんとなくわかるよね~~、という感じです。


ところが控訴審の東京高裁では・・・


「人の気持ちをいたずらに逆撫でする侮辱的言辞であり、本人の名誉感情を毀損し、不法行為である」


と認定しています。地裁判決が「あかんやん!!」と怒らえた形になっていますね(笑)


一方、次のようなケースもあるそうです。


上司が部下に・・・


「あなたのような受け答えを続けていたら、誰からも必要とされなくなるでしょう」「みんなから嫌われて、どんな気分ですか」「あなたがそんな状態で、家族の生活は守れるんですか」


と発言。


これも何となくありそうな会話ですが(先ほどより幾分かの愛情は感じますが・・・)


裁判所の判断は・・・


「発言自体は言い過ぎ(パワハラ)」とするものの、「指導者として叱責する必要があり、法的責任を問うほどのものとは言えない」と、訴えは棄却されたそうです。


う~~~ん、微妙です。 これがハラスメントの難しいところですね。


まぁ、結論から言うと、その判断基準を白黒割り切ることは難しいので「被害者基準」で、予防線を張ったコミュニケーションが必要な時代という事です。


しかも、その基準は、「自分基準」ではない、というところも大切です。


いろんな人もいるので、ややこしい人に巻き込まれたくない、と思えば「余計な発言はしない」に限るということになってしまいます。


有る弁護士の方は、この部分を次のように表現しています。



「こんなにNGだらけではコミュニケーションがとれない」と感じる人もいるかもしれないが、基本的には「相手の人格を尊重する」ことに尽きるわけで、わかりやすく言えば、相手を“社長の娘”だと思って話すことだ。社長の娘の人格を傷つけるようなことはできないのではないだろうか。

う~~ん、要は、周りの方は皆社長令嬢と接するようにというわけですが、これって、法的な観点から考えると、これが一つの正解なのでしょうね。


上記の表現も、「余計なことを言わない」ということも、確かに法的観点から見ると、大切なことなのですが、実務の観点からはじつは、これではいけない、とも感じています。


だって、そんな、腫物に触るような会話を前提にすると、良好な人間関係など、築けないからです。


人は、個々が自身とは考えや思いが違う人格を持っています。


よって、その違う「人」同士が接する以上、現実の社会では、摩擦が起きる(時には嫌な思いをする)事を避けてはいけない部分もあろうかと思います。


活きていく中である程度、人同士の中で必ず起こる摩擦への耐性を身に着ける事も大切、という観点を無視して、こういった議論を行う事は、双方にとって良くないのではないのではないでしょうか?


一方で、上司や話をする側も、被害者基準に配慮して、「個々の違う相手の価値観を尊重する事」を念頭において話をすることはもちろん大切です。(ここを否定するつもりは一切ありません)


よって、それぞれの側面から、お互いに気持ち良く働ける人間関係の努力、がとても大切で、全てが自分にスッキリする(いやだな~と一切感じない)関係などないし、そういうことを求めすぎず、双方がある程度、お互いに気を配りながら、人間関係に血を通わせていく、過程というのを無視していてはいけないのではないかと感じる今日この頃です。
(近年少し、一方的により過ぎる、と感じることも少なくありませんので)


そうしないと、お嬢様に接するように、なんて考えると、ハラスメントを意識し過ぎて、良好な人間関係など築けなくなりますし、あまりになんでもかんでもハラスメントといってばかりだと、そういった行為そのものが人格権を傷つける結果となり、心を患うなど、ハスメントハラスメントを起こしかねませんので・・・


と、いうことで、どこまでがハラスメントでどこまでがハラスメントだけど法的に問題が問われるレベルとまでは言えないか、これを弁護士さんが分類したものが、ありましたので、ご紹介させて頂きます。(やっと本題)


「プレジデントオンライン 弁護士 笹山尚人さんの記事 より」

●「マタハラ」アウトorセーフ
×アウト
「しんどいだろうし、正社員じゃなくてパートになったら?」
「困ったな。これでまた人繰りが苦しくなる」
「これだから女は使えない」
「妊娠しても働き続けたいなんて、わがままだね」
「出世したいなら子どもはあきらめろ」

△セーフ
「子どものためを思ったら仕事はやめたほうがいいんじゃない」
「(2人目や3人目ができたときに)またできたの?/また休むの?/何人目?」
「早く帰れていいね」


●「セクハラ」アウトorセーフ
×アウト
「○○ちゃん、おはよう(下の名前でちゃんづけ)」
「いくつになったんだっけ」
「彼氏はいるの?」
「まだ結婚しないの?」
「今日は生理の日?」
「若い女性にはわからないよね」
「(子ども)2人目はまだつくらないの?」
「太ったんじゃない?」

△セーフ
「どんな男がタイプなの?」
「その服似合ってるよ」
「髪切ったんだね」
「可愛いね」


●「パワハラ」アウトorセーフ
×アウト
「俺に楯突いたら懲戒免職にしてやるからな」
「おまえは頭がおかしい」
「病院に行ったほうがいいよ」
「使い物にならない人間はうちにはいらない」
「窓から飛び降りろ」

△セーフ
「なんでこんなこともできないんだ」
「何度言えばわかる」
「だからおまえはダメなんだよ」
「そんなこともわからないのか」
「君の給料で派遣社員を何人雇えると思ってるんだ」
「同じミスを何度もやるな」


「アウト~~~!!」とならないように、言動、発言には気を付けていきましょう (^_^)/~

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