Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

変わるパフォーマンスのマネジメント

ここ数年、欧米のグローバル企業を中心にパフォーマンスマネジメントの見直しが進められているそうです。


例えば次のようなもの

アドビシステムズ 
⇒ Check-inという制度を新設。年度評価面談を無くし、リアルタイムに継続的なフィードバックを行う仕組みを導入*

GE  
⇒ 年一度の公式な評価面談に代えて、対話の頻度を増やし、従業員に対する上司や同僚からのフィードバックが
   共有されるシステムを導入*

メドトロニック
⇒ Ratingを廃止。
   従業員の成長・育成を支援するために、成果や行動に関してタイムリー且つ高品質な対話を重視する形に変更*


こういうことって、IT業界は変化が速いですが、いずれ全体に広がることを考えると、今後のモチベーションマネジメントの方向性としてとらえることができるのかもしれません。


そして、このような流れはいずれ日本の企業にも入ってくると考えられます。


VUCAワールドと言われる変化が激しく先を見通すことが難しい市場環境で勝ち抜くために「モチベーション」に対するとらえ方も日々変わってきているため、過去の成功体験が通用しないことを意識して、企業はモチベーションマネジメントについてもトライ&エラーを繰り返すことが求められています。
VUCA: Volatility (変動性)、Uncertainty (不確実性)、Complexity (複雑性)、Ambiguity (曖昧性)の頭文字を取ったもの


現在の状況に対応するために必要なものとして、組織・人事変革コンサルティング コンサルタントの渡部 優一さんは次のような3つのポイントを提案しています。【パフォーマンスマネジメントの未来より抜粋】


① モチベーションの源泉への対応
AIの登場・進展により、人が担う仕事はこれまで以上に創造性や概念的思考が必要とされる付加価値の高いものになっていくと予想されている。学術的研究結果でも言われているように、創造性や概念的思考が必要な仕事と従来の交換条件報酬(もし~をしたら、・・・を与える)、いわゆる「アメとムチ」という外発的な動機づけは相性が悪く、認知やフィードバックを通じて内発的な動機づけを促すことの重要性が言われている。

特にミレニアル世代(1980年頃から2000年頃に生まれた世代)は、学習とキャリア開発を強く望んでいるとも言われており、処遇という狭義の意味でのリワード戦略から、成長・育成にフォーカスをあて、仕事のやりがいや周囲からの認知を含む広義のトータルリワード戦略への転換が求められるだろう。


② フィードバックシステムの常態化

企業が勝ち抜くためには、外部からの人材獲得に加え、当然ながら組織内部での育成も必要となる。育成においては、加速度的な成長を促すためにフィードバックの重要性が一層フォーカスされるだろう。

頻繁なフィードバックの重要性は、スポーツ選手が年に1回しかフィードバックを受けない場合と毎日のようにフィードバックを受ける場合の成長スピードをご想像頂ければ言うまでもないが、企業においてはフィードバックの頻度が半期に1回あるいは年に1回になっていることから、実態としてはフィードバックシステムが形骸化してきた感は否めない。


③ 市場原理を意識した評価、「脱」内部公平性

エンプロイアビリティの高い人材は市場において引く手あまたであることから、報酬面に限らず仕事の内容・質においても市場原理を意識せざるを得なくなる。

仕事面の市場原理とは、キャリア権という概念と関係している。キャリア権とは、法政大学大学院の諏訪教授が提唱されたものであり、人事権と対になる概念である。
キャリア権: 働く人が自分の意欲と能力に応じて希望する仕事を選択し、職業生活を通じて幸福を追求する権利

日本では、新卒一括採用と終身雇用という慣行のもと、就職活動も実質的には就「社」活動となっており、強大な人事権の存在の中でもっぱら組織により個人の職業・キャリアが決定される傾向にある。米国のように個人の選択・意思決定の余地が大きい環境とは異なることから、キャリアをめぐる個人の主体性を法的にも基礎づける必要性が高いだろうという問題意識のもとに意識的な理論構築がなされている。

日系企業であっても、外部労働市場が一定確立されている業界ではキャリア権という発想自体は当たり前になってきており、「この会社でキャリアを築けない」と分かれば転職されてしまうという状況にさらされていることから、仕事と本人の意思とのマッチングに注力する企業が出てきている。

組織内で魅力的な仕事にアサインされず、一方で組織外に魅力的な仕事が存在する場合には、人材の流出が懸念されるということが、仕事の内容・質における市場原理である。年功序列的に順送りで役割を付与している場合ではないのである。こうした状況はキャリアや働き方の多様化により、今後進展していく考え方であると思われる。

PM.jpeg


上記内容、日本ではまだまだ受け入れられる土壌は十分ではないと思います。


日本企業では、今での「就社」という意識が強く、組織の中での評価を行動の第一規範としており、キャリアの市場連動性が薄いためです。


とはいっても急速に進むグローバリゼーションの中で、個人のキャリア意識が急速に変わりつつあるのも事実です。


国内においては少子高齢化、外に目を向けると優秀人材の苛烈な取り合いが起きている状況を鑑みると、今後の生き残りをかけて、これまで以上に「ムラ」的な組織感から脱皮しようとする企業は増えると予測されます。


常に変わる価値観の中で、労使ともに変化していくことが、世の常なのかもしれません・・・

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