Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

評価をすることは必要なのか?

企業にとってはマストなもの。


それは「人事評価」


社員の方の能力等を定点観測し、目標等を考えてもらいながら、次のステップアップ、最終的には人材の育成のために必要不可欠と考えられています。


多くの企業が、公平・公正な処遇に悩みを抱えておられ、これらの制度の構築・見直し・修正を日々努力しています。


そんな人事評価について、近年欧米でこれまでと違った動きが出てきています。


それは「評価すること自体が社員のモチベーションを下げているかもしれないので、一旦評価をやめてみよう!!」というもの。


この手の話は、近年、欧米の企業を中心に結構出てきていて、あの有名な「9ブロック」を作った、GEもこれを廃止するということで話題になっています。


私は、この話をGEの担当者から直接聞いたことがありますが、そこには現状に甘んじない常に次を追いかけるチャレンジ精神にあふれたGEの企業風土があるのかな~~、なんて考えていましたが、それだけではなく、評価することへの不満やコストの観点から「評価すること」そのものに一定の疑念を抱き、そして新たな希望を抱いているようにも感じました。


その希望とは、人は評価されずとも、もっと、自発的に行動できるものではないか、そこを信じて、支えていくことが大切なのではないか、という、人に対する高次元での信頼、未来のようなものなのかもしれません。


とても前向きで、愛を感じるお話で少し感動したのを覚えています。


と、そんな感じで、これからいろいろ変わっていくんだろうな~~、と考えていたら、あの有名なアドビシステムズ社もやはり同様の動きを見せていて、これからこんな動きがどんどん出てくるのかも、と感じたのでご紹介いたします。


以下、フォーブス誌「アドビはいかに勤務評価制度を廃止して、なぜそれに成功したのか?(How Adobe Scrapped Its Performance Review System And Why It Worked)」より


アドビの従来の年次勤務評定はありふれたものだった。

年に一度、マネジャーらは過去実績を収集して、個々の社員の多面的評価を行い、各社員の年間評価レポートを作成する。

これに合わせて、社員には4段階の総合評価が与えられた。

この評価はいわゆる「スタック・ランキング」システムと呼ばれるもので、個々の社員をいくつかのレベルにランク付けする制度。

例えば、最高評価の「ハイ・パフォーマー(High performer)」の割り当ては、最大でも各マネジャーのチーム全体の15%という決まりがあった。

このランキングを適切に実施するのは、さまざまな意味でコストのかかるプロセスだった。

アドビの試算によると、毎年マネジャーが全員分の評価を実施するのに要したトータル時間は8万時間。これはフルタイム社員40人分の年間労働時間に相当する。これに加えて、アドビは例年、評価を発表した直後に自発的離職者が急増することも承知していた。

これは社員が予想より低い評価を受けて失望したためにほかならなかった。

こうした理由により、同社のイントラネット上では議論が活発化していた。

人事担当シニア・バイス・プレジデントのドナ・モリスは社員に向けて、次のように呼びかけた。

「もし我々が『年次評価』を廃止するならば、代わりにどんな制度が欲しいですか? 皆さんのやる気やモチベーションを引き出し、その貢献をより効果的に評価するには、どんな制度が適切でしょうか?」

モリスが社員とやりとりを交わし、フィードバックを集めるうちに、1つの事実が明らかになった――年次勤務評定そのものが、落第点のシステムだったのだ。

2012年秋を迎える頃には、アドビはパフォーマンス管理制度をすっかり刷新した。

年次勤務評定を撤廃して、より頻繁かつカジュアルな「チェック・イン」プロセスを導入した。

マネジャーらと社員は、最低でも3か月に一度チェック・イン・ミーティングを設ける。

このディスカッションの内容は資料として用意されたり記録されたりはしないが、毎回必ず3つのトピックについて確認を行う。期待(expectations)、評価(feedback)、および今後の成長と発展(growth and development)である。

この制度変更は大きな改革であり、モリスらは社員全員がその内容と理由を承知していることを確かめる必要があった。

社員向けに新制度の説明会を設けるほか、マネジャーが効果的にチェック・イン・セッションを行えるよう任意参加のトレーニングも行った。

驚くべきことに、マネジャー全体の9割がこのトレーニング参加した。また社員向けの情報センターを設置して、パフォーマンス管理、キャリア指導、チェック・インの活用などに関するFAQに答えた。

旧制度の廃止から数年後、チェックイン制度の成果はめざましい。

モリスは社員やマネジャーらのモラルが著しく向上したことを実感している。

これは主としてフィードバック交換の頻度が増したおかげだという。

「チェック・インの導入はまさに180度の転換。社員はフィードバックというマテリアルを得ることで、パフォーマンスを高め、方針を改めることができる」とモリスは言う。

「仕事やチャンスに関する社員の感情ががらりと変化した。フィードバックは今やすばらしい贈り物として捉えられている」

モラルの向上は数字にも表れている。新制度の導入以来、アドビ社員の自発的離職率は30%低下した。

いまや期待に沿わない仕事をしている社員は、より直接的かつスピーディーに改善に取り組むよう促される。

さらに重要なことに、アドビは以前マネジャーが年次勤務評定に費やしていた8万時間の大半を取り戻したのだ。

他の企業がアドビの事例から学べるのは、自社の勤務評定制度そのものを一度徹底的に評価してみることの利益だ。

社員やマネジャーらが有益とした部分は残すべきだが、他の落第しているプロセスについては、そろそろ退陣してもらう頃合いかもしれない。

ソース:How Adobe Scrapped Its Performance Review System And Why It Worked (June 1, 2016)


評価


市場環境が目まぐるしく変わる今、定点的に物事を見るこれまでの人事制度の在り方では、追いつかなくなっているのかもしれませんね。


常に変わる市場に適切に対応するために、評価を日々、継続的に行うことが重要とすれば、最終的にはコミュニケーションの質をどれだけ上げていくのか、ということが問われるというロジックは、なんだか人事の振り出しに戻る、という感じがして、面白いな~と感じながら、これらの動きに対して日本はどのように変わっていくのか、そんなことに注目している今日この頃なのでした。

急加速する 人事とデータの関係PageTop平成28年度扶養者資格再確認

コメント

コメントの投稿

 管理人だけに表示する

トラックバック

http://facetofaithsrtd.blog76.fc2.com/tb.php/1959-8870666f

プロフィール

労務管理は社会保険労務士事務所・オフィスT&D Faith(フェイス)経営労務事務所

オフィスT&D

Author:オフィスT&D
オフィスT&D Faith(フェイス)経営労務事務所は、大阪市北区に事務所を構える社会保険労務士事務所です。最適な人事労務管理など、様々なご要望にお応えいたします。どうぞお気軽にご相談ください。

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

カテゴリ

最新記事

リンク

このブログをリンクに追加する

J-NET21

オレキケブログへようこそ!!

RSSリンクの表示