Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

同一労働同一賃金の事例 ②

昨日の続きを見ていきたいと思います。


今回のガイドラインでは、基本給だけではなく、手当や賞与、福利厚生などについても言及しています。


以下のその内容です。


(2)手当
① 賞与について、会社の業績等への貢献に応じて支給しようとする場合
賞与について、会社の業績等への貢献に応じて支給しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の貢献である有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、貢献に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない。また、貢献に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
賞与について、会社の業績等への貢献に応じた支給をしているA社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の会社業績への貢献がある有期雇用労働者であるYに対して、Xと同一の支給をしている。

<問題とならない例②>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXは、生産効率や品質の目標値に対する責任を負っており、目標が未達の場合、処遇上のペナルティを課されている。
一方、無期雇用フルタイム労働者であるYや、有期雇用労働者であるZは、生産効率や品質の目標値の達成の責任を負っておらず、生産効率が低かったり、品質の目標値が未達の場合にも、処遇上のペナルティを課されていない。
B社はXに対して賞与を支給しているが、YやZに対しては、ペナルティを課していないこととの見合いの範囲内で、支給していない。

<問題となる例①>
賞与について、会社の業績等への貢献に応じた支給をしているC社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の会社業績への貢献がある有期雇用労働者であるYに対して、Xと同一の支給をしていない。

<問題となる例②>
賞与について、D社においては、無期雇用フルタイム労働者には職務内容や貢献等にかかわらず全員に支給しているが、有期雇用労働者又はパートタイム労働者には支給していない。


② 役職手当について、役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しようとする場合
役職手当について、役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の役職・責任に就く有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。また、役職の内容、責任に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
役職手当について役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しているA社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の役職名(例:店長)で役職の内容・責任も同一である役職に就く有期雇用労働者であるYに、同一の役職手当を支給している。

<問題とならない例②>
役職手当について役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しているB社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の役職名(例:店長)で役職の内容・責任も同じ(例:営業時間中の店舗の適切な運営)である役職に就く有期雇用パートタイム労働者であるYに、時間比例の役職手当(例えば、労働時間がフルタイム労働者の半分のパートタイム労働者には、フルタイム労働者の半分の役職手当)を支給している。

<問題となる例>
役職手当について役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しているC社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の役職名(例:店長)で役職の内容・責任も同一である役職に就く有期雇用労働者であるYに、Xに比べて低額の役職手当を支給している。


③ 業務の危険度又は作業環境に応じて支給される特殊作業手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の危険度又は作業環境の業務に当たる有期雇用労働者又はパートタイム労働者には同一の支給をしなければならない。


④ 交替制勤務など勤務形態に応じて支給される特殊勤務手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の勤務形態で業務に当たる有期雇用労働者又はパートタイム労働者には同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
A社においては、無期雇用フルタイム労働者・有期雇用労働者・パートタイム労働者の別を問わず、勤務曜日・時間を特定して勤務する労働者については、採用が難しい曜日(土日祝祭日)や時間帯(早朝・深夜)の時給を上乗せして支給するが、それ以外の労働者にはそのような上乗せ支給はしない。

<問題とならない例②>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXは、入社に当たり、交替制勤務に従事することは必ずしも確定しておらず、生産の都合等に応じて通常勤務に従事することもあれば、交替制勤務に従事することもあり、交替制勤務に従事した場合に限り特殊勤務手当が支給されている。パートタイム労働者であるYは、採用に当たり、交替制勤務に従事することが明確にされた上で入社し、無期雇用フルタイム労働者に支給される特殊勤務手当と同一の交替制勤務の負荷分が基本給に盛り込まれており、実際に通常勤務のみに従事するパートタイム労働者に比べ高い基本給が支給されている。Xには特殊勤務手当が支給されているが、
Yには支給されていない。


⑤ 精皆勤手当
無期雇用フルタイム労働者と業務内容が同一の有期雇用労働者又はパートタイム労働者には同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、考課上、欠勤についてマイナス査定を行い、かつ、処遇反映を行っている無期雇用フルタイム労働者であるXには、一定の日数以上出勤した場合に精皆勤手当を支給するが、考課上、欠勤についてマイナス査定を行っていない有期雇用労働者であるYには、マイナス査定を行っていないこととの見合いの範囲内で、精皆勤手当を支給していない。


⑥ 時間外労働手当
無期雇用フルタイム労働者の所定労働時間を超えて同一の時間外労働を行った有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、無期雇用フルタイム労働者の所定労働時間を超えた時間につき、同一の割増率等で支給をしなければならない。


⑦ 深夜・休日労働手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の深夜・休日労働を行った有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の割増率等で支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXと同じ時間、深夜・休日労働を行ったパートタイム労働者であるYに、同一の深夜・休日労働手当を支給している。

<問題となる例>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXと同じ時間、深夜・休日労働を行ったパートタイム労働者であるYに、勤務時間が短いことから、深夜・休日労働手当の単価もフルタイム労働者より低くしている。


⑧ 通勤手当・出張旅費
有期雇用労働者又はパートタイム労働者にも、無期雇用フルタイム労働者と同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
A社においては、採用圏を限定していない無期雇用フルタイム労働者については、通勤手当は交通費実費の全額を支給している。他方、採用圏を近隣に限定しているパートタイム労働者であるXが、その後、本人の都合で圏外へ転居した場合には、圏内の公共交通機関の費用の限りにおいて、通勤手当の支給を行っている。

<問題とならない例②>
B社においては、所定労働日数が多い(週4日以上)無期雇用フルタイム労働者、有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、月額の定期代を支給するが、所定労働日数が少ない(週3日以下)又は出勤日数が変動する有期雇用労働者又
はパートタイム労働者には日額の交通費を支給している。


⑨ 勤務時間内に食事時間が挟まれている労働者に対する食費の負担補助として支給する食事手当
有期雇用労働者又はパートタイム労働者にも、無期雇用フルタイム労働者と同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、昼食時間帯を挟んで勤務している無期雇用フルタイム労働者であるXに支給している食事手当を、午後2時から5時までの勤務時間のパートタイム労働者であるYには支給していない。

<問題となる例>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXには、高額の食事手当を支給し、有期雇用労働者であるYには低額の食事手当を支給している。


⑩単身赴任手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の支給要件を満たす有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。


⑪特定の地域で働く労働者に対する補償として支給する地域手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の地域で働く有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXには全国一律の基本給体系である一方、転勤があることから、地域の物価等を勘案した地域手当を支給しているが、有期雇用労働者であるYとパートタイム労働者であるZには、それぞれ
の地域で採用、それぞれの地域で基本給を設定しており、その中で地域の物価が基本給に盛り込まれているため、地域手当は支給していない。

<問題となる例>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXと有期雇用労働者であるYはいずれも全国一律の基本給体系であり、かつ、いずれも転勤があるにもかかわらず、Yには地域手当を支給していない。


(3)福利厚生
① 福利厚生施設(食堂、休憩室、更衣室)
無期雇用フルタイム労働者と同一の事業場で働く有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の利用を認めなければならない。


② 転勤者用社宅
無期雇用フルタイム労働者と同一の支給要件(転勤の有無、扶養家族の有無、住宅の賃貸、収入の額など)を満たす有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の利用を認めなければならない。


③ 慶弔休暇、健康診断に伴う勤務免除・有給保障
有期雇用労働者又はパートタイム労働者にも、無期雇用フルタイム労働者と同一の付与をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、慶弔休暇について、無期雇用フルタイム労働者であるXと同様の出勤日が設定されているパートタイム労働者であるYに対しては、無期雇用フルタイム労働者と同様に付与しているが、週2日の短日勤務のパートタイム労働者であるZに対しては、勤務日の振替での対応を基本としつつ、振替が困難な場合のみ慶弔休暇を付与している。


④ 病気休職
無期雇用パートタイム労働者には、無期雇用フルタイム労働者と同一の付与をしなければならない。また、有期雇用労働者にも、労働契約の残存期間を踏まえて、付与をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、契約期間が1年である有期雇用労働者であるXに対し、病気休職の期間は契約期間の終了日までとしている。


⑤ 法定外年休・休暇(慶弔休暇を除く)について、勤続期間に応じて認めている場合
法定外年休・休暇(慶弔休暇を除く)について、勤続期間に応じて認めている場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の勤続期間である有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の付与をしなければならない。なお、有期労働契約を更新している場合には、当初の契約期間から通算した期間を勤続期間として算定することを要する。

<問題とならない例>
A社においては、長期勤続者を対象とするリフレッシュ休暇について、業務に従事した時間全体を通じた貢献に対する報償の趣旨で付与していることから、無期雇用フルタイム労働者であるXに対し勤続10年で3日、20年で5日、30年で7日という休暇を付与しており、無期雇用パートタイム労働者であるYに対して、労働時間に比例した日数を付与している。


(4)その他
① 教育訓練について、現在の職務に必要な技能・知識を習得するために実施しようとする場合
教育訓練について、現在の職務に必要な技能・知識を習得するために実施しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の職務内容である有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の実施をしなければならない。また、職務の内容、責任に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた実施をしなければならない。

② 安全管理に関する措置・給付
無期雇用フルタイム労働者と同一の業務環境に置かれている有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。


以上となります。

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前回の基本給の部分以上にこちらの方が厳しい内容かもしれません。


まだまだ日本には理由なく、賞与や退職金、手当、福利厚生に差がついていることが多くあります。


今回のガイドラインで社そのような、同じ条件下における差別を認めないような定めになっています。


賞与が利益の分配とするとその利益に貢献している人全員で分ける、その場合、当然非正規の方も貢献しているわけですから賞与の支給が必要であると言われれば、今までの日本の慣例と異なる部分はあるものの、確かに支給しないことはおかしいと感じる部分があります。


そのような考えが、退職金や手当、福利厚生まで広がるとなると、理屈はわかれども、企業の負担が大きくなる可能性もあります。


ガイドラインが法制化される前までに、各種手当や福利厚生の状況について、合理性ある配慮がなされているか、確認していきましょう!!

助成金パンフレット(詳細版)PageTop同一労働同一賃金の事例 ①

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