では、いろんな戦略の結果、DMやHP、POPを使うとして、何が必要になるでしょうか?
それは、まず、DM等を見た人の目に留まるように工夫ことから始まると言われています。
なんと、人はダイレクトメールなどを見て、それが必要かどうか、わずか0.1秒で判断しているんだそうです。
つまりこのことは、どれだけ内容の濃い、DMやHPを作成しても、見る人の目に留まらなければ、読んでもらえないということを意味しています。
そして、仮に目に留まった場合でも、今度はその後10秒で内容を判断し、不要かどうかを決定します。
ですので、目についた後は、伝えたい内容、メッセージをわかりやすく簡潔に要点を絞ってアピールする必要があるということになります。
では、お客様の目につき、お客様を納得させるためにはどのような情報を、どのような順番で伝える必要があるでしょうか?
そのヒントとして、プレゼンテーションにおける基本的な考え方である「FABE」理論というのがあります。
FABEというのは、プレゼンテーションに必要な4つのポイントの英語頭文字をとった言葉です。
F・・・Feature(特長) A・・・Advantage(優位性)
B・・・Benefit(便益) E・・・Evidence(証拠)
つまり、何かをプレゼンテーション(伝達)する場合は、この4つをF⇒A⇒B⇒Eの順番でアピールすると効果的ということです。

最初のFeature(特長)は、商品の見た目やカタログでわかる特長を大きくアピールします。例えば、デジカメだと重さやサイズ、画素数などが特徴になります。
次に、列挙したFeature(特長)は、従来の商品やライバルの商品と比べて、どんなAdvantage(優位性)をもたらすのかを書き出します。例えば、デジカメが小さいという特徴であれば、「持ち運びが便利」というのが優位性となります。
列挙したAdvantage(優位性)から、次はBenefit(便益)を書き出します。Benefitとは、「商品を売るな!ベネフィットを売れ」のベネフィットです。
そのAdvantage(優位性)によって、お客は何ができるのか、あるいは何になれるのかを伝えるのです。
例えば、デジカメが小さくて、持ち運びが便利という利点があるとすると、「ポケットに入れて手ぶらで出かけることができます」などが顧客ベネフィットと言えるのではないでしょうか?
最後がEvidence(証拠)です。Benefit(便益)が本当だと示すデータや実演方法を見せることにより、お客様に納得、腑に落ちるイメージを持っていただくのです。
例えば、デジカメがポケットサイズだとすると、実際にポケットに入れて見せれば、証拠になります。
このFABE理論をもとにDMやPOP、HPの見せ方、内容を考えていくと、グッと、お客様に見ていただきやすくなるのです。
実は、このFABE理論。セールストークにも同様に使えると言われています。
話を相手に伝える時に、FABEで話をするというものです。ほかにも、プレゼンにかかわる、いろんな場面でこの考え方を役に立てることができると言われています。
しかし、FABE理論を使う際の落とし穴に要注意!!
これはFABE理論に限らず、いろんな理論すべてに共通することなのですが、人はついつい、テクニックを学ぶと、そちらの方に走りすぎて基本を忘れてしまうことがあります。
テクニックにとらわれ、「Fの次はAを話さなくちゃ・・・」とお客様の顔も見ず話をしてしまう。
そのようなことがないよう、何のために(お客様の感じる価値を引き出し、思いにこたえること)を忘れないようにすることが大切です。
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