Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

高年齢者雇用対策の推進について(通達)

昨日の25日、厚生労働省は「高年齢者雇用対策の推進について(案)」(通達)のパブリックコメントの募集を始めています。

今回新たに厚生労働省が通達を出そうとしている内容は次の通りです。


【第1 高年齢者雇用確保措置の推進等に係る指導について】
1 60歳未満の定年の定めをしている企業に対する指導
60歳を下回る定年を定める企業であって鉱業法(昭和25年法律第289号)第4条に規定する事業における坑内作業以外のものがあった場合には、引き続き、強力な指導を実施すること。

2 高年齢者雇用確保措置の実施に係る指導
(1)高年齢者雇用確保措置の実施のための個別指導等
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和46年法律第68号。以下「法」という。)の規定に違反している企業については、個別指導を行うことを原則とする。
個別指導は、基本的に、公共職業安定所の職員の企業訪問等により実施するものとする。
指導を行っても進展が見られない場合は、幹部職員により、企業の経営幹部等責任を有する者に対する指導を行うこと。

(2)文書による指導
個別指導を繰り返し実施しても、高年齢者雇用確保措置の実施に関して何ら取組がなされない企業で、指導文書の発出が必要と判断した企業については、原則として、法第10条第1項に基づき、高年齢者雇用確保措置の実施に関する指導文書を発出するものとする。
また、指導文書の発出から2か月程度の期限を付し、高年齢者雇用確保措置に関する計画書の提出を求めるとともに、計画書の計画期間の終期から1か月程度の期限を付し、高年齢者雇用確保措置に関する報告書の提出を求めるものとすること。
指導文書の発出を行った事業主のうち、高年齢者雇用確保措置に関して何ら具体的な取組を行わない者(提出期限までに計画書又は報告書が提出されない場合を含む。)に対しては、指導文書の発出後尐なくとも1回以上個別指導を実施すること。
当該個別指導を実施したにもかかわらず、高年齢者雇用確保措置に関して何ら具体的な取組を行わない事業主に対しては、法第10条第2項に基づき、都道府県労働局長名の高年齢者雇用確保措置の実施に関する勧告書を発出するものとすること。
発出に当たっては、2か月程度の期限を付し、勧告に基づく高年齢者雇用確保措置の実施に関する報告書の提出を求めるものとすること。
なお、勧告の際には、事業主に対して次の点について十分に説明を行うこと。
① 是正されない限り、継続的に指導等を実施するものであり、勧告に従わなかったときは、公表を前提とした特別指導を実施し、それでも是正されない場合は企業名の公表を行うこと。
② 勧告書が発出された事業主に対しては、原則として、公共職業安定所における求人の不受理・紹介保留、助成金の不支給などの措置を実施すること。

(3)特別指導の実施及び企業名の公表
勧告を行った場合は、次により公表を前提とした特別指導を行うものとし、特別指導を実施してもなお高年齢者雇用確保措置の実施がなされない事業主について、法第10条第3項に基づき企業名の公表を行うものとする。
高年齢者雇用確保措置の実施に関する勧告を受けた事業主のうち、実施報告書を提出しない事業主(報告書の内容が適切でない場合を含む。)を特別指導の対象(以下「対象企業」という。)とし、そのうち特別指導期間終了後の翌年の1月1日時点で高年齢者雇用確保措置が適法に講じられていない企業を公表の対象とする。
特別指導の実施期間は、実施報告書の提出期限終了後の翌年の1月1日から12月31日までとする。
対象企業については、都道府県労働局職業対策課が本社管轄安定所と協力して特別指導計画を作成するものとする。
都道府県労働局の幹部職員が中心となって、対象企業の代表者に対して、原則として特別指導開始後1か月以内に、再度の指導を実施すること。
指導を行ったにもかかわらず、取組姿勢に改善のみられない対象企業については、必要に応じ本省による個別指導を実施する。

(4)企業に対する公表等の措置
特別指導を行ったにもかかわらず、正当な理由なく、特別指導期間終了後の翌年の1月1日時点で高年齢者雇用確保措置が適法に講じられていない企業については、本省において公表の措置を講ずる。
特別指導期間終了後の翌年の3月末とする。
公表企業に対しては、特別指導同様に都道府県労働局が中心となり、指導を実施するものとする。

(5)高年齢者雇用確保措置の実施のための集団指導等
法の規定に違反している企業のうち、30人以下規模の小規模企業については、原則として、公共職業安定所が行う各種説明会等の場を活用した集団指導や、事業主団体の実施する会合等企業が広く集まる場を捉えるこ
とによる周知等を実施するとともに、参加した企業からの疑義や要請に対して、必要な指導・援助を行うこと。

(6)希望者全員が65歳まで働ける企業の普及のための啓発指導等
経過措置として、継続雇用制度の対象者に係る基準を設けている企業に対して、希望者全員が65歳まで働ける制度の導入が原則であることから、必要に応じて、啓発指導等を実施し、希望者全員が65歳まで働ける制度の導入を効率的かつ効果的に推進すること。

(7)継続雇用制度に係る対象者基準等についての指導・助言等
継続雇用制度に係る対象者基準等についての指導等を要する可能性のある企業については、継続雇用制度に係る基準の内容や継続雇用後の労働条件等について確認を行い、必要に応じて、基準の内容や労働条件の変更等について指導・助言等を行うこと。

【第2 高年齢者等の再就職の促進・援助等について】
1 求職活動支援書の作成及び再就職援助措置の実施促進等
(1)事業主及び高年齢者等に対する周知・啓発
各都道府県労働局及び各公共職業安定所は、求職活動支援書の趣旨、解雇等による離職が予定されている高年齢者等(以下「高年齢離職予定者」という。)が希望した場合の作成・交付義務、事業主の再就職援助に係る努力義務等について周知・啓発活動を推進すること。

(2)求職活動支援書の交付等に係る事業主指導について
高年齢離職予定者が希望したにもかかわらず、求職活動支援書の作成・交付を行わない、求職活動支援書交付についての希望を聞いていない等との申出があった場合は、事業主に対して指導を行うこと。
指導をしたにもかかわらず、求職活動支援書の作成・交付を行わない場合は、管轄公共職業安定所長が当該事業主に対して、速やかに当該支援書の作成及び交付するよう作成指導書を発出すること。
再三の指導にもかかわらず求職活動支援書の作成及び交付を行わない事業主に対しては、勧告書を発出すること。
交付対象者以外であっても、当該高年齢者等が再就職活動を行うことが明らかであり、かつ、求職活動支援書の作成を希望している場合は、当該高年齢者等に対しても作成・交付を行うよう必要に応じて事業主に促すこと。

内容を全体的に見て、高齢者雇用に関してかなり厳しい指導等を行おうとしている姿勢が見てうかがえます。

改正高齢法の中に、指導等については明記されていますので、それに基づいた対応ですが、どの程度の、どのような内容の指導が行われるのかには注視する必要があります。

高齢法改正_convert_20130226005906

例えば、継続雇用制度に係る対象者基準等についても指導・助言を行うと記載されていますが、この部分に関しては違和感を感じざるをえません。

このような、その内容が法律で具体的に明記されていない解釈の相違の部分、つまり民事で争わなければはっきりとした結論が出ない部分まで、公共職業安定所(派遣法の時は職員個人の考え方のような気がしましたが)の独自判断による「臨むべき姿」を基準とした指導をされる事はいささか過ぎた行為かと思われます。

ちなみに、改正前の高齢法の効力については、NTT西日本(高齢者雇用・第1)事件(大阪高裁平成21年11月27日判決があり)、この判決の中で、

1 高年齢者雇用安定法は、社会政策誘導立法ないし政策実現型立法として公法的性格を有しており、その作為義務の内容は抽象的であってただちに私法的強行性ないし私法上の効力を発生させるほどの具体性を備えているとは認めがたい。

2 会社が同法9条1項に基づいて、私法上の義務として継続雇用制度の導入義務ないし継続雇用義務まで負っているとまではいえない。

という事も述べられていますので、このあたりも踏まえた上で、現実的かつバランスのとれた、適切な範囲での指導になる事を期待したいものです。

中国における、賞与と昇給の現状PageTopブラック企業耐性診断

コメント

コメントの投稿

 管理人だけに表示する

トラックバック

http://facetofaithsrtd.blog76.fc2.com/tb.php/786-f75d0c09

プロフィール

労務管理は社会保険労務士事務所・オフィスT&D Faith(フェイス)経営労務事務所

オフィスT&D

Author:オフィスT&D
オフィスT&D Faith(フェイス)経営労務事務所は、大阪市北区に事務所を構える社会保険労務士事務所です。最適な人事労務管理など、様々なご要望にお応えいたします。どうぞお気軽にご相談ください。

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

カテゴリ

最新記事

リンク

このブログをリンクに追加する

J-NET21

オレキケブログへようこそ!!

RSSリンクの表示