Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

強化される社会保険・労働保険未加入対策


社会保険は法人であれば一人でも適用加入事業所になります。


ところが、様々な要因から社会保険に加入していないいわゆる「未加入事業所」が問題となっていますが、厚生労働省は他省庁と連携を組んで、この未加入事業所への対策を急速に進めようとしています。


① 運送業への対策

国土交通省と厚生労働省が、貨物自動車運送事業における社会保険・労働保険未加入対策の今後の取りくみについて、情報交換と統一的取り組みを進めるために、課長級会議を実施しています。


この業界では平成10年度の社会保険料未加入率10%から年々その率が増加し、平成18年度には27%とピークを迎えたことから


1.運輸支局から社会保険事務局、労働局に情報提供する通報制度の導入

2.社会保険加入の事業許可基準及び条件への追加

3.事業法上の違法行為としての運用制度の導入
  (「警告」・・・一部未加入の初回違反 「車両停止」・・・全部未加入の初回違反以上)


などの取り組みがなされ、一定の効果を得ているものの、平成23年度時点で社会保険未加入事業所が21%労働保険未加入事業所が10%とまだまだ高水準な状況が続いており、一層の是正を図るため、今後も両省は実務レベルでの情報共有、意見交換を定期定期にはかり、「適正取引」を促進していく方針を打ち出しています。


② 建設業への対策

建設業への社会保険加入対策としては昨年7月に「社会保険の加入に関する下請けガイドライン」が制定され平成29年度以降下請けを含めた社会保険未加入事業者を排除すべきという方針が明確にされ、これに伴い、許認可や更新時に社会保険への加入状況が確認されるなどその促進が図られています。
(国交省は社会保険の加入率を会社単位で100%、労働者単位で90%とする告示を発出しています)

さらに、先日のブログ『建設業「当面の建設人材不足対策」について』 でもご紹介いたしましたが、今後の震災復興の本格化に伴い、建設需要が高まることが見込まれる中、深刻な人手不足を解消するための取り組みが、厚生労働省とこれまた国土交通省の間で話し合われています。


この連携の中で両省は

「人材確保」「人材育成」「人材移動の円滑化」への対策を打ち出しており、「人材確保」への取り組みとして具体的に社会保険未加入対策の具体策として

1.法定福利費が内訳明示された標準見積書等の活用促進

2.建設業担当部局からの通報を受け、保険未加入事業所に対する指導。

を掲げています。


未加入事業所


③ 警備業への対策

上記に挙げた「建設業への未加入事業対策」に伴い、建設現場に交通誘導員を送り出す警備業への加入要請が強化されることを予想して、業界団体である全国警備業協会が社会保険加入状況の実態調査を取りまとめており、これを契機に、今後も、加入促進と現状把握にととめる方針を示しています。



その他、業界のとらわれない取組として、厚生労働省は日本年金機構と連携し、新たに法務省の法人登記簿情報を活用した社会保険未適用事業所の網羅的・効率的把握をスタートしています。


今後は、23年度時点で把握したすべての未適事業所に対して文書・訪問などによる加入指導を展開することを予定しています。


このような取り組みにより、厚生労働省は3年以内に全体の未適用事業所を半減させることを目的としています。




現在、すでに加入している事業所への調査も4年に1回のペースで実施されていますが、今後、適切な社会保険への対応がより一層厳しく求められることは避けられない状況になりつつありますので、企業は今のうちに、現状の見直し、今後の対応等について考えていくことが求められます。


<参考>

社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン

日本年金機構の取組み(未適用事業所対策)


2012年5月4日 毎日新聞記事より
「厚生年金:悪質加入逃れは告発、企業名公表も 厚労省方針」

厚生労働省は今年度から、厚生年金への加入義務があるのに加入せず、保険料を払わない悪質な企業の事業主を、厚生年金保険法違反容疑で警察に告発するとともに、公表することを決めた。

加入に必要な情報を確認するための立ち入り調査を拒否した回数など、具体的基準を定めたうえで、告発に着手する。

ここ数年、未加入事業所の総数は10万前後で推移しており、同省は3年以内に半減を目指す。

厚生年金は保険料の半分を会社側が負担するため、経営状態の悪い中小企業などで加入を逃れるケースが後を絶たない。

従業員は、厚生年金より給付の不利な国民年金に加入することになるため、厳罰化で従業員の待遇改善を図る。

また、政府が税と社会保障の一体改革を掲げ消費増税を目指すなか、保険料を納めていない事業所に対する不公平感が高まっており、こうした批判をかわす狙いもある。

日本年金機構はこれまで未加入の事業所を訪問したり文書を送ったりして加入を指導、従わなければ強制的に加入させてきた。

ただ、加入には従業員数や報酬などの情報が必要で、確認のための立ち入り調査を拒否する事業所も多い。

このため、最近5年間で厚生年金に加入した事業所数は、年間3000弱~1万程度にとどまる。
10年度末で10万7935事業所が未加入だ。

厚生年金保険法は懲役6月以下または罰金50万円以下の罰則を規定しているが、これまで加入逃れに対して適用された例はほとんどなかったという。

加入しているが保険料を滞納している事業所は、告発の対象としない。

一方、加入事業所(10年度末で約175万)についても、4年に1度は調査を実施し、従業員の報酬など加入状況が適正かどうかを確認する。

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