Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

「帰れま10 (テン)」 楽しくわかりやすい仕事の効率化


ソーシャルゲームなどのインターネットサービスを提供するエンターテインメント企業のCROOZ(クルーズ)さんは「働く環境を良くする」をモットーに「エンタメ感」溢れる数多くのユニークな人事制度を設けているようです。




そんな制度の中の一つに、業務の効率化、社員の健康確保の観点から導入している「帰れまテン」という制度があるそうです。







某番組の人気コーナーから取ったかと思われるネーミング名にすでにエンタメ感が漂っていますが、これは、夜の10時以降会社に残って仕事をしないようにするという制度です。




この制度の名付け親である、同社執行役員の対馬慶祐氏は、人事制度を考える上でのネーミングの在り方について次のように言っておられます。(J-CAST 会社ウォッチ記事より)



「制度を運用に乗せるためには、その言葉が社内で一人歩きしていくような、シンプルかつイメージしやすいものがいいと考えました。最近では採用面接でも、求職者から『ウェブサイトで残れまテンのことを知り、興味を抱いた』と言われることもあります」







これって今、とても大切なことだと思います。







どんないい制度でも、「なんだかやらされている」感を感じられたらせっかくの制度もうまく運用に繋がりにくくなります。



自発的に、ノリよく、「なんだか楽しいよね」と取り組めるような入口を作る事で、スムーズに制度に参加できるよう、ネーミングもその工夫の一つになるのです。




時間管理





この制度、導入時は随分反対の意見もあったそうです。






例えば、残業時間の短縮が売り上げの足を引っ張らないか・・・・・






しかし、結果的には「残れまテン」導入後も、売り上げは伸びたままだそうです。






それについて、次のように言われています。(同上)


「売り上げは、必ずしも労働時間に比例するわけではありません。

私が入社した創業当時(約10年前)は、仕事が深夜に及び会社に宿泊することが頻繁にありました。

現在の総労働時間は創業当時の労働時間と比較すると激減していますが、売上は10倍以上になっています。

売り上げか残業削減かの二者択一ではなく、22時退社で売り上げを上げるにはどうすればいいのかを考える。

2時間の仕事を、どうすれば30分で終わらせられるか。

そうした思考への切り替えが一番の狙いでもあり、その効果が業績向上にもつながっていると感じています」





この視点は非常に秀逸だな~~、と感じました。






通常、このような制度を導入する場合、その創業から立ち上がってきた人たちこそが、「俺たちの時はもっと大変だった」という経験を錦の御旗の様にかざして、これに反対してしまいがちですが、トップから意識変革の重要性を認識されているからこそ、本制度がうまくいっているのだと感じました。





実際、会社の人もこの制度の導入がうまくいった背景に、役員全員が残れまテンを徹底して守っていることや率先して守り続けていることを、制度を風化させないポイントとして挙げられています。




何事も「率先垂範」こそが組織を変える原動力になるのは変わりません。






現在、CROOZのオフィスでは約450人の社員が働いているそうですが、ほとんどの社員は22時までには退社するそうです。



ただ、トラブル対応や納期スケジュールなどの関係で、どうしても22時以降も残業を続ける社員も全体の1割くらいは存在するそうですが、このような人たちへの対策として、会社は22時以降の残業チームの一覧を月次の役員会に提出し、人事がそのチームへのヒアリングを通して改善策を模索しています。



つまり、この制度では「残らせない」事を最大の目標にしているわけではなく、チェック機能を通して、本質的な課題を見つけ出し、これを解決するところに力点を置いているのです。




会社として人員が足りないとか、ディレクターのプロジェクト納期の設定が甘いといった要因等々、チームが内包している問題点をルールによって視覚化し、改善することで最終的にはこれまで以上の効率性を維持しながら、時間の短縮に成功する仕組みを作っている事となります。








また、常に飽きないような工夫もしている様子。



新しく社内にTVシステムのモニターを活用し「ただいま、21時50分です」というアナウンスを流し、持ち回りでオフィス内を巡回し、「1分前ですから、退社してください」と伝えるようなことも始めたそうです。








制度は作れば終わり、という事を良く聴きますが、そうではなく、作ってから、どのように運用していくのか、制度に魂を入れることの大切さを考えるヒントになる事例かと思います。







ちなみに、この会社では、他にも、アルバイトスタッフも投稿できる「意見箱」を社内システムの中に置いたり、無駄な会議の廃止を意識したスタンディングテーブルを設置したりするなど、業務改善のユニークなしくみを続々と作っているそうです。







入口は楽しく、エンタメ性を大切にし、導入には「率先垂範」、そして常に新たな工夫を導入ことで、楽しくも厳しい制度が企業文化に変わっていくのかもしれません。



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