Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

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急がれる年金制度改革

ドイツの中央銀行にあたるドイツ連邦銀行が8月、公的年金制度を維持するため、退職年齢を69歳に引き上げるよう提言し、これをめぐって大論争が起きています。


同銀ではドイツの年金財政は現状では十分な状況にあるとしながらも、年金の継続性を考えると2060年をメドに退職年齢を69歳まで引き上げるのが妥当と主張しています。


現在のドイツの退職年齢は65歳となっていて、2029年までに67歳に引き上げられることが決まっています。


今回の提言はこれをさらに引き上げるというもの。


これらの動きを見ていると、日本の年金制度改革の遅れを強く感じることが出来ます。


年金制度には、自身が積み立てたお金を将来年金として受け取る積み立て方式と、若い世代が高齢者を支える賦課方式(世代間扶養)の2種類があり、賦課方式は現役世代の稼ぎを利用するという仕組みなのでインフレに強いというメリットがある一方、高齢者の割合が高くなってくると、現役世代の負担が過大になり、制度の維持が困難になるという致命的な欠点があります。


日本は現在賦課方式を採用しているのですが、実はドイツの公的年金制度も、日本とよく似ていて、賦課方式であるとともに、年金保険料の料率(被用者年金の場合)についても約19%と日本に近い水準で、企業と従業員が保険料を折半する点も同様です。


しかし、制度は似ているもののおかれている状況は大きく変わります。


ドイツの公的年金は受給者の給付金などの支出が2588億ユーロ(約30兆円)であるのに対して、現役世代からの徴収する保険料は1943億ユーロだそうです(2013年)。


年金給付額の75%を現役世代の保険料でカバーしており、足りない部分が国庫から補助されています。


これと比較すると、日本の公的年金の場合は、サラリーマンの人が加入する厚生年金と、主に自営業者の人が加入する国民年金に分かれています(公務員が加入する共済を除く)。


年金の給付額は厚生年金が約23兆円、国民年金が20兆円(厚生年金の基礎年金部分も含む)、全体では約43兆円となりますが、現役世代から徴収する保険料は、厚生年金が26兆円、国民年金が1.6兆円となっており、給付額の65%しか保険料でまかなえていません。(2014年)。


つまり日本の方が給付は手厚く財源は不足していると言うことが出来るかと思います。


バランス


ちなみにドイツの場合、不足分は基本的に国庫からの補填ですが、日本の場合には、国庫負担に加え、年金積立金の運用益による補填分があるます。


これは、いわゆる最近よく新聞を賑わせている、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用益のことですね。


この運用を、最近、国債中心の安全運用から、株式中心のポートフォリオに変更し、その結果、大きな運用損が出ていると騒がれているわけですが、なぜこのようなリスクを取らなくてはいけないのかと考えると、そこにはこのままでは、年金を維持できないと言う構造上の問題と、日本という国の財政上の問題があると指摘されています。


と、言いますのは、ドイツ政府の財政状況はとても健全と言われており、憲法にあたるドイツ基本法においても財政均衡が義務付けられていることから、GDP(国内総生産)に対する政府債務水準も極めて低くなっています。


ドイツの政府債務のGDP比は、政府が保有する資産と相殺したネットの数値で約50%(日本は約140%)、資産を相殺しないグロスではドイツが約70%(日本は約250%)となっていて、2014年度予算からは完全な財政黒字化を達成しており、事実上、国債発行はゼロとなっています。


このためドイツは財政的に余力があり、リスクの高い積立金運用に頼らなくても年金への国庫補助が可能となっているわけです。


これに対して、日本政府は2020年までに基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するという公約を掲げていますが、その道はかなりいばらの道です。


消費税10%への増税を再延期した事もあり、実現はほぼ不可能と言われている今、これ以上年金財源として国庫補助を増やす余裕はない状況にあるわけです。


ゆえに、現在ギャンブル状態で積立金を運用せざるを得ないというわけですね。


そんな状況を踏まえて、冒頭に戻りこれからの取り組みについて、ドイツと日本を比較しましょう。


ドイツは、財政は健全、余裕もありますが、未来を見越し、健全財政を維持するために、早め早めの対策として、定年の引き上げや年金受給開始時期の引き上げを検討しようとしています。


一方、日本はというと・・・・・


年金を10年でももらえるようにしよう、と負担が増える事ばかりがどんどん実現していきますが、年金引上げ等についてはなかなか現実化しません。


相変わらず、負担が増えるばかりの状況にあり、やっていることは、高リスクギャンブルでハイリターンを求め何とか穴埋めをしようというくらいで・・・・・(まるで借金で首が回らなくなった人が自暴自棄になり、さらにギャンブルにのめりこむような感じでしょうか)


私も含めて、貰えるものが減るのは誰もが嫌です。おそらくそのようなことを言うのもつらいでしょう。


しかし、将来の子供たちに責任を持った行動を考えるとすると、もう遅すぎるかもしれませんが、抜本的な制度改革は避けられないのかもしれません。


また、国民一人一人も、未来のことを自分事として捉え、厳しいこともある程度受け入れる覚悟が必要なのかもしれませんね。


ドイツでの記事からそんなことを考えざるを得ないのでした。


皆様はどのように考えられますか?

ICTでサービスが変わる

皆さま「変なホテル」という名のホテルをご存知でしょうか?


最近少し話題になっていますが、「どうすれば世界一生産性の高いホテルを実現できるか」をコンセプトに、ロボットの活用を積極的に取り入れたホテルです。


フロントでの受け付け、荷物運び、窓拭き、芝刈り……多くのこれまで人がしていた仕事をロボットに変えています。


ホテル内で使う主なロボットは、産業用や他の施設用だったものの転用で、事実上のオーダーメード。多くのロボット関連企業とつきあい、できるだけ安くつくる方法の研究も進めているそうです。


 


当初は82台だったロボットも現在は182台まで増加。


結果、客室は144と2倍になりましたが、従業員は30人から10人に減ったそうです。


ICTが人間の仕事を奪う、などという話を最近よく聞きますが、そんな未来を感じることが出来るホテルです。


しかも、この「変なホテル」は好調な様子で、今後も国内だけにとどまらず、海外100店舗を目指して広がっていくようです。


ロボットは設備投資は大変だと思いますが、昇給や社会保険料の負担などがない分、費用が固定化され、技術の進展とともにこういったことを積極的に取り入れるサービス業が増えていくのかもしれませんね。(製造の現場ではすでに導入されていますが)


ただ、一つ残念なことは、こういったICTについて日本にとっては逆風が吹いているようです。


と、いうのは、日本企業はこれまで大型の工場で利用されるような産業用ロボットには強みを発揮してきましたが、今後、需要の伸びが期待されるのは、サービス用、家庭用など新種のロボットなど人工知能(AI)をはじめとするソフトの方で、現時点での力は弱いと言われているためです。


アイボ(ソニーのペット型ロボット)やアシモ(ホンダの二足歩行ロボット)は、技術的には素晴らしい成果だそうですが、技術力のアピールにとどまっているとの批判も。


そのあたりについては、これからの日本企業の頑張りに期待したいと思いつつも、ICTがどんどん進み労働者が減っていくとしたら、それはそれで大変だな~と複雑な思いを抱くのでした。


「変なホテル」HP

有期契約と労働契約法と手当

昨日もブログにて同一労働同一賃金の原則のお話をお伝えいたしましたが、本日の日本経済新聞社にて、なかなか考えさえられる記事が掲載されていましたのでご紹介いたします。

【正社員と契約社員、手当で格差「一部違法」 大阪高裁判決】

同じ業務内容なのに正社員と契約社員で賃金や手当が異なるのは違法として、物流大手「ハマキョウレックス」(浜松市)の有期契約の運転手が格差の是正を求めた訴訟の控訴審判決が26日、大阪高裁(池田光宏裁判長)であり、手当の一部を違法と認め、正社員との差額分計77万円の支払いを命じた。


訴えたのは同社の滋賀県内の支店に勤務する池田正彦さん(54)。同社の賃金体系が、有期契約を理由とする不合理な労働条件を禁じた労働契約法に違反するかどうかが争点だった。


池田裁判長は、正社員に支給される7種類の手当のうち「通勤手当」「無事故手当」など4種類は、契約社員にも支払われるべきだと指摘し、格差は不合理で同法に違反すると判断。


一方、賃金格差は、契約社員に正社員のような転勤や出向がないことなどから是正の必要性はないとした。


昨年9月の一審・大津地裁彦根支部判決は、通勤手当の差のみ違法と認め、同社に1万円の支払いを命じていた。


同社は「判決文が届いておらずコメントできない」としている。


手当


これまで、当たり前のように有期契約と正社員で手当等に差を設けている企業は多いだけに、驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、専門家の間では「やっぱり」というような印象があるのかもしれません。


労働契約法20条は次のような内容です。


<期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止>
有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。


この内容として厚生労働省は次のように説明をしています。



(以下、厚生労働省パンフレットより)
法第20条は、有期契約労働者の労働条件が期間の定めがあることにより無期契約労働者の労働条件と相違する場合、その相違は、職務の内容(労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度をいいます。以下同じ。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、有期契約労働者にとって不合理と認められるものであってはならないことを明らかにしたものです。


したがって、有期契約労働者と無期契約労働者との間で労働条件の相違があれば直ちに不合理とされるものではなく、法第20条に列挙されている要素を考慮して「期間の定めがあること」を理由とした不合理な労働条件の相違と認められる場合を禁止するものです。


法第20条の不合理性の判断は、有期契約労働者と無期契約労働者との間の労働条件の相違について、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、個々の労働条件ごとに判断されるものです。


とりわけ、通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて労働条件を相違させることは、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して特段の理由がない限り合理的とは認められないと解されるものです。



今回の判決は、上記のような法の趣旨を考えると、ある程度予測できた内容だったのかもしれません。


このケースでは、転勤等の違いがあることで賃金格差は否定されていますが、中小企業などには、実質的に転勤がない正社員の方がない人や業種もありますので、そのような企業はより注意が必要となります。(今は規定に違いを定めるだけでは認められないと考えられています。ニヤクコーポレーション事件


このところ、嘱託社員の賃金格差が否定されたケースなど、労働契約法20条に関する判例が非常の多く出てきています。


リーマンショックのときから、ここのところ、企業を取り巻く人に関する環境は大きく変わりつつあります。


どちらかというと「会社目線」の法律の運用から一転し、「社員目線」の労務管理が強く求められるようになっています。


「これまでは当たり前だったのに」は通用しないと意識を切り替えて、労使がともに幸せとなる労務管理を考える、そんなきっかけとなる判例なのかもしれませんね。

ジワリと上がる初任給

ここのところ、どの経営者も気になる課題の一つが「初任給」


一体いくらにすればいいんだろう?という悩み。


高ければよいというものでもないため、求職者の動向を見ながらどのくらいにしようか?とやや見続けるわけです。


そんな初任給に関して、今回、産労総合研究所さんが今春入社者の初任給に関する最新の調査結果を公表しています。


今回の調査は、全国1・2部上場企業と過去に同調査に回答のあった同社会員企業から任意に抽出した3,000社に対して実施されたもので、回答のあった290社の結果を集計したものだそうです。


結果は、2016年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業は33.8%(昨年調査37.9%)、「据え置いた」企業は63.4%(同57.6%)、「その他」2.1%、「無回答」0.7%となり、以前のような伸びはないものの、初任給はじわりと上がっているような感じです。


初任給調査


【学歴別の初任給】
大学院博士 227,452円(前年比+1,027円)

大学院修士 218,991円(前年比+810円)

大学卒(一律) 204,703円(前年比+637円)

大学卒(格差あり)最高額 212,919円(前年比+1,933円)

大学卒(格差あり)最低額 190,025円(前年比+873円)

短大卒 事務 177,491円(前年比+681円)

高専卒 技術 182,805円(前年比+952円)

高校卒(一律) 164,717円(前年比+611円)

高校卒(格差あり)最高額 175,322円(前年比+1,640円)

高校卒(格差あり)最低額 164,769円(前年比+1,326円)

専修・専門技術学校卒2年修了 181,258円(前年比+879円)

専修・専門技術学校卒3年修了 184,301円(前年比+742円)


自社の初任給を考えるにあたり参考にしていただけましたら幸いです。


2016年度決定初任給調査

新しい習慣の継続には大胆なアプローチを!!

昨日、ブログで働き方改革についてふれましたが、このように、何かしらの改革を行うということは、イコール「習慣」を変える、ということであると言うことが出来ます。


しかし、この習慣を変えるってとても難しい。


なぜなら人間は基本的に、「変化を嫌う」生き物だからです。


それは、突発的な行為・慣れない行為と比較して、これまでしていた行為の方が、経験もあり、安全である確率が高いと判断する、人間の昔からの生活様態に基づいた、遺伝子レベルの本能のようなものなのかもしれません。


よって、多くの人が何とか習慣を変えることが出来ないだろうかとアプローチをしつつも、上手くいかず悩んでいるわけです。


そんな習慣を変えるアプローチについて、これまで多くの人は次のような方法を提案してきました。


「小さな一歩を積み重ねる」


壮大な計画は圧倒的に感じられ、なかなか上手くいかないため、少しづつの変化を積み重ねましょうというアプローチで、とても分かりやすいものですが、どうやらこの考えは、違うのではないかという議論が出てきています。


変わる


カリフォルニア州立大学サンタバーバラ校の研究チームが学術誌『Frontiers in Human Neuroscience』に興味深い研究結果を掲載しています。


この研究は被験者に健康習慣を取り入れさせるための実験をしたのですが、小さな一歩を積み重ねるアプローチではなく、極端に生活習慣を変えるようなアプローチで被験者にショックを与えるという方法を試してみました。


具体的には次のような感じ・・・


毎朝学校に行き、監督者のもとでストレッチ、負荷トレーニング、バランスエクササイズを1時間行ったのち、マインドフルネスとストレス軽減トレーニングを1時間(静かな瞑想とウォーキングも含む)


午後には、さらに90分のエクササイズ。週に2回は、インターバル方式の耐久トレーニングを自主的に実施。


そのうえ、栄養と睡眠に関する講義に参加し、エクササイズ、食生活、睡眠パターン、気分の詳細を、毎日の日記に記録。


まあ、かなりの急激な変化を感じる内容ですが、このプログラムを6週間続けました。


そうすると、当然このグループは対照群(積み重ねるやり方の人達)に比べて健康になり、ストレスが軽減。


この結果は、まあ、当たり前だね~~と思いますが、注目すべきは、この人たちには、効果が長続きしたということです。


実験終了から6週間後も、2つのグループの差は続いており、このような結果から、ショックによるライフスタイルの切り替えが、(少なくともある程度は)長続きする行動変容をもたらしたと考えることができるということを推論することが出来ます。


「何事もやるときは大胆に!!」


確かに、実社会でもよくよく観察してみると、常に変化し続ける人の中には時折、極端な行動変容を始める方がいます。


これらは、それだけ変化するぞという決意の表れともとらえることが出来、だから変化が長続きするのではないかという推論も成り立つわけですが、一考に値する結果ではあると思います。


働き方改革においても、やはりどこまで、大きな行動変化を促した方が、意識も行動様態も変わりやすいかもしれませんね。


問題は、それをやりきる勇気が経営陣にあるかということですが・・・・・


Pushing the Limits: Cognitive, Affective, and Neural Plasticity Revealed by an Intensive Multifaceted Intervention

LGBT社員の福利厚生

このところ、「LGBT」という言葉をしょっちゅう見聞きするようになりました。


「よくわかんないけど、なんか受け入れていかなくちゃいけないよね~」という感覚の人も多いと思いますが、ずいぶん認知は広がりつつあり、最近は 、自治体が同性のパートナーシップを認め、証明書を発行するというのをよくテレビでみるようになりました、。


現時点では東京都渋谷区や、世田谷区、兵庫県宝塚市、三重県伊賀市、沖縄県那覇市がパートナーシップ条例によって証明書の発行を行っています。


とはいっても、これらの証明書は法的な考慮はありませんので、国が旗を振っているような感じはあっても、 日本の公的な「婚姻」の定義は、両性の合意にのみ基づいて成立」(憲法第24条)とされていますので、同性のパートナーは婚姻の成立による、「配偶者」になることはできません。


よって、同性のパートナーについては、「配偶者」であれば受けられる、所得税の配偶者控除や遺産時の法定相続人等の対象になることはできず、社会保険における扶養になることもできないなど、これらの恩恵を受けることができない状況にあります。
(社会保険は、「婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者」として内縁の配偶者を同様に取り扱いますが、これは、「異性」であることを前提とされているようです)


一方で、企業ではダイバーシティーに対する取り組み推進の一環として、「LGBT」社員に対する支援に目を向ける動きが進んでいて大手を中心に次のような取り組みがなされています。


【ゴールドマンサックス】
事実婚関係にあるパートナーを法的婚姻関係にある配偶者と同等の扱い(国民健康保険料補助、転勤時のパートナー転居費用、看護休暇など)


【日本IBM】
同性婚時の結婚祝い金支給(2012~)
弔慰金・パートナーの家族の介護休暇・転勤時の赴任旅費など(2016年1月~)


【日本マイクロソフト】
就業規則を改定、配偶者に関する記述を「配偶者またはパートナー」に変更。
結婚祝い金、弔慰金、慶弔休暇の適用


【第一生命】
結婚や出産時などの休暇許可、社宅貸与の基準について、同性パートナーを家族とみなして判定


【ソニー】
慶弔、育児・介護休暇、結婚祝い金、単身赴任の際の別居手当などを福利厚生の対象に


【パナソニック】
同性同士でも結婚に相当する関係を認める方針策定


【損保ジャパン日本興亜】
住宅手当、慶弔休暇、従業員弔慰金、介護・育児休業、福利厚生施設利用など、配偶者とみなして制度適用対象に


内容的には、慶弔休暇、結婚祝い金、転勤時の補助などが多いようですが、中には育児・介護休業を認めたり、被扶養配偶者の国民健康保険料の補助をする企業も出てきているようです。


行政と比較するとずいぶん積極的に取り組んでいるように感じますね。


挑戦



また、保険会社も、LGBTに配慮した取り組身を始めているようです。


例えば、同性のパートナーを保険金の受取人に指定することを可能にした商品を作ったりという感じで。


その時に先ほどの行政が出す証明書を一つの資料にしている企業もあるそうです。


これから様々な分野でLGBTに対する取り組みが始まっていくことを考えると、ある意味で、これまでになかったビジネスチャンスを生み出すきっかけなのかもしれないな~、なんてことも少し感じますが・・・・・


そういう意味ではLGBTへの挑戦は、私たちの未来への挑戦と言えるのかもしれませんね。

マインドフルネスなるものが流行っているようで・・・

最近、「マインドフルネス」なる言葉をよく耳にするようになりました。


本屋に行っても「マインドフルネス」に関する本が山積みです。


この流れは、もともとグローバル企業が社員研修にマインドフルネスを取り入れたりして(有名なのはGoogleの「Search Inside Yourself」)、その流れが日本にも波及してきているというような感じでしょうか?(もともとはアジア発祥のものなので、逆輸入?)


「マインドフルネス」というのが何かを説明するのはとてもややこしく、私もいくつか書籍を手に取ったものの、結局曖昧にしか理解できていないのですが、そもそもの言葉の語源は、最初期の仏教で使われたパーリ語の「サティ」の訳だそうで、これは日本語にすると「気づき」という意味で、とてもざっくり「マインドフルネス」について説明すると、今やっていることに気づき、そういう気づきを得て、個々の悩みを解消につなげる取組み、という感じでしょうか?


例えば、私たちは普段、雑踏の中で、いつも何かに追われるような生活をしていますので、単に「歩いて」いたとしても、私たちは、歩いていることに意識は集中せず、「歩いている」といいうことに気づいてないことが多くありませんか?


常に、「心」はどこかに飛んでいて・・・・・


スマホを見ていて、その内容に夢中になったり、他のことを考えていたり 等々。


そんな時、まず今いる場所に意識を向け、そこを歩いていることに気付くことから始める。


禅


マインドフルネスでは、瞑想をして、日々の生活の中で、今の自分に集中できていない自分に気がつくトレーニングをするようです。


そして、様々なレベルでの「今」の自分に気づきを経て、自分自身を取り戻していく事で、心の安定を得ることができるなど「セラピー効果」があるとして注目されているようです。


元々は「禅」の影響が大きいようで、appleのスティーブジョブスさんも取り組んでいたそうです。


マインドフルネスが日本でも流行しつつある背景を少し考えてみると、震災や、原発、経済の動向等々、多くの日本人が年々不安を抱えやすい状況にあるのかな、なんてことに思いを寄せながら、平積みになっている本の山を眺めるのでした。

再評価される日本型経営

このところ、日本型経営が新たに評価されつつあるようです。


欧米型では、なんかしっくりこないよね~~という感じでしょうか?


この日本型と欧米型の経営の違いについて、サーチファームジャパン社長 武元康明さんが次のように述べられています。



(以下、プレジデントオンラインより)

キーワードとなるのが暗黙知と形式知と呼ばれるものです。


前者は個人的で形式化しにくい、洞察や直観、技術的ノウハウなど。後者は逆に文章や数字で表せるマニュアルやデータなどのことです。これをあえて分けると、日本的経営は暗黙知(形式知含む)、欧米のマネジメントは形式知といえます。


例えば、社内の意思決定の仕組みを考えてみましょう。トップダウン型の企業には形式知が適しています。トップの強力なリーダーシップで数値目標を達成していくのですが、欧米はこのタイプが圧倒的に多いです。前回取り上げた「プロ経営者」の役割も同じと考えていいでしょう。


一方、日本はミドルアップダウン型だといわれ、優秀なミドルたちが経営上の暗黙知を有している場合が少なくありません。彼らが、経営層の考えを理解し、代弁する。と同時に、部下の意見も吸い上げて、戦略・戦術を練り上げてきました。


もちろん、日本にもワンマン経営者は少なからずいます。けれども、そうした企業であっても、よくよく見てみると、最前線で活躍するミドルたちが支えていることが多いのです。入社以来、さまざまな仕事上の経験を踏んでいく過程で暗黙知を蓄積しているといっていいでしょう。しかも、社員の定着率が高く長期雇用となれば、そうした暗黙知は会社のかけがえのない財産になっていきます。


暗黙知と形式知


全てを視える化し、目標へのコミットを追求する欧米型、曖昧さを受け入れ、現場の暗黙知を築いていく日本型。


バブル崩壊後は日本自身がこの日本型を否定し、欧米型を積極的に取り入れようとしました。


その最たるものが「成果主義」と言われるものですが、なかなか、日本にはフィットせず、長い間苦しむこととなりました。


今、この暗黙知を世界が再評価しているという話を聞くと、バブル崩壊後の低迷の原因は、日本型経営そのものではなく、自信をすっかり失ってしまい、本来であれば部分的に機能していなかっただけかもしれない制度を、自分たち自身が信じることができず、あれこれ変えようとしたことにあったのかもしれませんね。


無条件、無批判に欧米型を受け入れるのではなく、日本の良さに誇りを持ち、そのうえで、自分たちが取り入れるべきこと、必要なことを吸収していくと、より良い融合が図れ、一層進化していくことができるような気がする今日この頃です。

経済合理性の不思議

このところ、ビジネスシーンにおいてはすでに常識化し、一般社会においても「合理性」を追求する姿勢が強く求められつつあります。


何事も無駄をなくし、効率的に行うことを第一とする考え方。


理論的には、なんとなく正しいような気がするけれど、「なんだかとても疲れるし、これで本当にいいのか?」、なんて声もたまに聴きます。


そんな話について考えていたところ、佐伯啓思さん著『経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ』を読んでなかなか考えさせられるものがありました。


佐伯さんによると、“合理的な”、“経済学的思考”とは、簡単にいえば「市場中心主義(新自由主義)」と呼ばれるものだそうです。


「自由な競争的市場こそは効率的な資源配分を実現し、可能な限り人々の物的幸福を増大する」という考えに基づき、そのような前提の下で、「効率性」「競争主義」「個人主義」「能力主義」「成長主義」等の考え方(思考のフレームワーク)が生まれています。


この市場中心主義について、佐伯さんは次のようなことがバックグラウンドとして必要ではないかと指摘しています。


1.人々は与えられた条件のもとでできるだけ合理的に行動する。行動に必要な情報は可能な限り合理的に利用する。


2.経済活動の目的は人々の物的満足をできるだけ増大させることであり、この場合に、モノ・サービスの生産・交換・消費という「実体経済」が経済の本質であり、「貨幣」はその補助手段でしかない。


3.人々の欲望は無限であり、消費意欲は無限である。これに対して物的生産の条件となる資源は有限である。したがって経済の問題とは、稀少資源をできるだけ効率的に配分するという点に求められる。


そして、これらのバックグランドは3つとも実態と本質的に異なっていますよ、と佐伯さんは指摘しているのです。


確かに、決して合理的に動かないことも多いし、消費も無限ではないし・・・・


しかし、私たちは、あまりこの「ズレ」を認識せずに、すべての経済的効果を、基本的には、個々人の合理的行動から説明しようとし、その上で人間の行動を合理的なものとして説明し、その結果としての市場パフォーマンスを合理的に説明しようとすることで、市場中心主義を『合理的な科学』としての経済学として信奉してしまっているのではないかというようなことを述べています。


つまり“合理的な科学”として経済学を完成させるために、合理的な行動をする人間というものを仮定しているというわけで、私たちは気づかないうちに「『合理性のしもべ」になっているのかもしれません。


合理的には動かない
人間なかなか合理的には動けず、ついつい飲みすぎちゃいます(笑)



読了して、「なるほど」と感じる部分も多々あり、政治も経済も「成長」を第一にと声高に言われていますが、これらに関する違和感がなぜ起こるのかについてとても分かりやすい内容で説明されています。


今一度私たちの施行の前提にあるものを疑い、「成長」「効率性」「競争」等といったものに目をくらませられることなく、どのような社会を目指すべきかを考えることが今大切なのかな~~なんてことを考えさせられる一冊でした。


ただし、世の中は綺麗ごとだけでは済まないのも事実で、世界中が、この市場中心主義の原理にのっとり、激しい競争をしている現実の中で、その実態を直視せずに理想論を掲げても、これまた机上の空論ですので、バランスをとりながら考えることが大切なのかもしれませんね。


ご興味のある方は是非・・・


「経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ 」(講談社現代新書)

日本の不思議 いろいろ

このところ、厚切りジェイソンというお笑い芸人さんが、日本のおかしいと思うところを指摘して人気ですが、日本の常識、世界の非常識という例はほかにもたくさんあるようです。


例えば、インターネット上での声を見ていると、次のようなものが、日本の不思議として挙げられていました。


① 「履歴書は手書き」という強制はおかしい。PCでいいじゃない。非効率

② 過剰なまでの年功序列でやる気が出ない

③ 遅刻は許されないのに、残業は許されるという企業の矛盾

④ 個性が大事という割に、本当に個性を発揮したら白い目で見る組織

⑤ 寝てない、忙しい、自慢をする人々

⑥ 「みんながやっているから私も」という集団意識

⑦ 「苦労は美徳」という押し付け

⑧ 「娯楽は悪」という極論

⑨ 「空気を読む」という暗黙の了解

⑩ 「有給・育休・産休」をとることをよく思わない組織

なぜ



う~~~ん。


共感できることばかりではありませんが、言いえているな~~という部分もあります。


特に個人的には③④⑥はなるほど、そうだな、という感じ。


⑤は社会人だけではなく、学生まで、結構よく聞くシチュエーションです。


よく考えれば「自分の段取りの悪さ」をアピールしているようなものかもしれませんね。


⑦⑧というのは、確かにこういう意見もありますが、それなりの意味はあるのかな?なんていうことも感じる部分です。


多くの人が継続的に調和のとれた社会を築いていくためには、「結果」だけをひたすら評価すればよいのではなく「人としてどうあるべきか」ということもとても大切なような気がして、欲深い私たち自身を自制するために、ある程度は必要な価値観のような気がするためです。


年功序列という概念も、そんな日本の「和を以て貴しとなす」的な発想から生まれた雰囲気もあるような、ないような・・・


まぁ、いろんな意見がありますが、人も、国も、違いがあるからこそ面白いもので、その違いを尊重し認めあいながら、お互いを分かり合おうとする努力が大切だと思います。


「おかしいよ」と指摘されても、それを鵜呑みにして即座に反応するのではなく、歴史やこれまでの価値観などをふまえながら、熟考しつつ、変えるべきは変えていくということが大切なのかもしれないな、と考える今日この頃でした。

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