Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

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時間外労働規制に関する意識調査結果

日本商工会議所は先日、「時間外労働規制に関する意識調査結果」を公表しています。


この調査は、全国の中小企業1,581社を対象に、時間外労働規制への対応等を把握するために、ヒアリング調査を行ったものです。(調査期間:平成28年10月3日~11月4日、回答数:1,581事業者)


調査結果では、時間外労働を可能とする、いわゆる36協定(労働基準法第36条で定める届出)を締結している企業の内、限度時間を超えて時間外労働を可とする特別条項については、約半数が「有り」と回答しています。


また、36協定の見直しについては、約半数の企業で見直しに「賛成」と回答しており、その理由として「一定の上限規制は必要だが、業種業態・企業規模等を考慮し、一律に規制するのではなく、柔軟な制度設計とすべき」と回答した割合が最も多くなっています。


今、匡は労働時間の上限規制が検討されていますが、この回答のように多くの人が求める、業種業態や規模をどれだけ勘案した内容となるのかについては、注目です。


単に、80時間や60時間というような上限を決めてもそれは絵に描いた餅なりますので・・・・


長時間労働是正に向けた効果的と思う見直し策についての問もあり、こちらは「長時間労働を肯定するような労働者・経営者の意識改革」が最も多く、次いで「長時間労働を是正するというトップの強いコミットメント」と続いています。


隗より始めよ


労使ともに意識を変える。


これが一番大切なことは、多くの人が頭では理解している人が多いと思いますが、行動に変えないと変化は起きません。


「先ず隗より始めよ」という言葉がある通り、変革を体現する行動はいったい何ができるのか?


そこから考えることが働き方改革の第一歩なのかもしれませんね。

「時間外労働規制に関する意識調査」集計結果

労働時間規制はどうなる? 第6回 働き方改革実現会議

平成29年2月1日総理大臣官邸で第6回「働き方改革実現会議」を開催されました。


今回のテーマは「同一労働同一賃金」「長時間労働是正」です。


労働時間の規制を上限何時間にするのか?60時間か、80時間か?労災基準と統一するのか?


そんなことが話題になりつつある中での会議でした。


以下、安倍総理のコメントです。


「本日は、同一労働同一賃金の法制度の在り方及び長時間労働是正について、御議論いただきました。

正規・非正規を問わず、仕事ぶりや能力がきちんと評価され、意欲をもって働けるよう、同一労働同一賃金の導入により、不合理な待遇差をなくさなければなりません。そのためには、企業の中で、正規・非正規を含めた労使の話合いがなされることが大切であります。

同一労働同一賃金の法制度の在り方について、様々な御意見をいただきました。

大切なことは、不合理な待遇差の是正を求める労働者が、最終的には、実際に裁判で争うことが可能な法制度とすることであります。

企業側しか持っていない情報のために、労使の話合いの際に労働者が不利になることのないよう、さらには、労働者が訴訟を起こせないといったことがないよう、法制度の在り方について、実行計画の取りまとめに向けて、御審議をお願いします。

長時間労働の是正については、罰則付きで、時間外労働の限度が何時間かを具体的に定めた法改正が不可欠であります。

誰に対して何時間の上限とするかを決めるに当たっては、脳・心臓疾患の労災認定基準、いわゆる過労死基準をクリアするといった健康の確保を図った上で、女性や高齢者が活躍しやすい社会とする観点や、ワーク・ライフ・バランスを改善する観点など、様々な視点から議論する必要があります。

長時間労働を是正すれば、経営者がどのように働いてもらうかに関心を高め、労働生産性が向上することも勘案する必要があります。

次回は、事務局に案を示していただいた上で、法改正の在り方について、より具体的に議論したいと思います。

長時間労働は、構造的な問題であり、企業文化や取引慣行を見直すことも必要であります。

経済界のトップの皆さんのリーダーシップとともに、関係閣僚の更なる取組をお願いをしたいと、そのように考えております。

プレミアムフライデーにつきましては、国会の御理解をいただいて、我々もできれば実施したいと、そのように考えております。

それでは引き続き、よろしくお願いします。」

働き方改革実現会議⑥

「不合理な待遇差の是正を求める労働者が、最終的には、実際に裁判で争うことが可能な法制度」という表現は、なんとなく違和感を感じますが、不合理な待遇、という曖昧な表現の中で、争いの基盤となる法整備ということかと思われます。


とにもかくにも、今回は、まだ審議の途中、ということで、長時間労働規制に関しても具体案はこれからかと思いますので、今後もこの会議に注目していきたいと思います。


資料1 第5回働き方改革実現会議 議事録

資料2 白河桃子議員提出資料

資料2-1 白河桃子議員提出資料②

資料2-2 白河桃子議員提出資料③

資料3 金丸恭文議員提出資料

資料4 水町勇一郎議員提出資料

資料5 樋口美雄議員提出資料

資料6 神津里季生議員提出資料

資料7 三村明夫議員提出資料

資料8 高橋進議員提出資料

資料9 岩村正彦議員提出資料

資料10 田中弘樹議員提出資料

資料11 岡崎瑞穂議員提出資料

資料12 塩崎大臣提出資料

資料13 石井大臣提出資料

残業規制の行方

働き方改革の目玉の一つ「残業時間の上限」について、少し詳しい話が出てきました。


先日の25日、「働き方改革実現会議」の関係者への取材で、残業時間の上限規制に関し、単月だけでなく半年から1年など一定期間の幅を持たせ、その間の総残業時間に上限を設ける方針であることが分かったようです。


1か月あたりの上限は過労死ラインの月80時間未満を目指し、今後も議論されていくようです。


これからの流れとしては、2月1日に行われる働き方改革実現会議から上限規制に関する議論が始められるようで、3月中に実行計画が纏められ、その後、労基法改正案が国会に提出されるようというような感じのようです。


安倍首相は20日の施政方針演説で「罰則付きの時間外労働の限度を定める法改正に向けて作業を加速する」と発言していますので、今後の法改正がどの程度の拘束力を企業にもたらすかは注目です。

早く帰りたい。強制はやめてね・・・ 

現在の36協定でも限度時間が設けられていますが、これは特別条項を設けると年6回まで青天井で残業をすることが可能なため、この部分が「合法的に過労死を招くような残業ができる制度だ!!」と批判されています。


今回の上限を設ける、という改正は、「働く人が健全な状態を維持する」上でとても大切なことではあると思います。


一方で、労働時間は、業種によっては企業単体の努力で減らすことが難しく、業界の構造的な問題を含んでいる場合もあります。


経済がグローバル化する今、市場では国内法とは違う基準で働く海外の企業との競争もあるわけで、そこに打ち勝つためにも、これまでの在り方を変えるための取り組みを業界全体で進めていかないと、労働時間の問題は解決しない場合もあると思うので、そのあたりの現実的な課題解決意識をを持って、実現可能な方向性を行政側が示すことが出来るかということも、働き方改革のためには重要です。


働き方改革実現会議には、単なる法改正にとどまらずそのあたりの議論も深めてもらいたいものですね。


法律だけを変えて、「これを守れ」と声高に叫んでも、その内容が実態からはとてもすぐに実現できない「絵に描いた餅」では、問題がアングラ化するだけですので・・・


また、労働時間に関しては、その荷重具合は仕事によっても変わるため、ある程度は業種や企業ごとに、その判断をゆだねる裁量も経営上必要かとも思います。


そういう意味では、「労働時間〇時間」という、画一的、かつ単純な規制ではなく、今回の電通事件のように、過労死や過重労働による労災事案を引き起こした場合に、企業の営業活動を一定期間停止する等、荷重状態そのものを罰する法律について議論がなされてもいいのではないかな~~、なんてことを考える今日この頃です。

人工知能と人間社会に関する懇談会

現在、内閣府で、「人工知能と人間社会に関する懇談会」なるものが開催されています。


この懇談会は、人工知能の研究開発及び利活用を健全に進展させることができるよう、人工知能と人間社会の関わりについて、「倫理」「法」「制度」「経済」「社会的影響」など幅広い観点から人工知能が進展する未来の社会を見据えて、国内外の動向を俯瞰して、人工知能と人間社会の関わりについて今後取り組むべき課題や方向性を検討するものです。


この懇談会は第5回まで開催されているのですが、今後の働き方を考えていくうえで、少し注目してその内容を見ています。


近年は、シンギラリティという言葉が注目されているように、AIに関する関連書籍がかなり多く出版されていますが、この懇談会資料は、実際の事例をもとに幅広い範囲での現状を俯瞰するのにとても適しています。

人工知能

内容的には目新しいものはないのですが、これからAIが導入されるであろう、分野でのそれぞれに予測される状況やリスクがわかりやすく示されていて、これらを読んでいるとAIによる産業改革はがかなり近い未来に起こるんだろうな~と感じます(すでに始まっているとも言えますが・・・)


この懇談会の中で、AIの発達には、大きすぎるほどのメリットがありますが、利用方法を間違えると、経済的格差の拡大や人間としての尊厳が損なわれる可能性がある事から、AIを開発し、利用するものの「倫理観」が重要であることが指摘されています。


AIが作る未来、それは、私たち自身の「心の在り方」に大きく寄与するのかもしれませんね。


【人工知能と人間社会に関する懇談会(第5回)】

前回までの議論の抜粋

事例別の検討について

論点の絞り込みについて

共通する論点について

論点整理について

報告書の構成について

国際科学技術関係大臣会合での講演について

その他の国際連携について

共通する論点の集中的検討について


【過去の議事録】

人工知能と人間社会に関する懇談会(第4回)

人工知能と人間社会に関する懇談会(第3回) 議事概要(案)

人工知能と人間社会に関する懇談会(第二回)

人工知能と人間社会に関する懇談会(第1回)

「働き方改革」の実現に向けた意見の募集

安部政権が政策の目玉としている「働き方改革」。


一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジと位置づけし、日本の企業や暮らし方の分化に変化をもたらそうとしています。


子の働き方改革について、厚生労働省は、国民の皆さまから意見を募集しています。


募集期間は、 1 月 13 日(金)から 1 月 27 日(金)までで、電子メールか郵送で受け付けつけとのこと。


寄せられた意見は、「働き方改革」の実現に向けた施策立案の参考とするそうです。


以下、詳細です。


【意見募集の概要】
1 お寄せいただきたいご意見(詳細は添付の「提出様式」を参照)
  以下の「働き方改革」の主なテーマについての希望や、それを実現するために必要だと思われること
  1 同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善について
  2 賃金引き上げと労働生産性の向上について
  3 時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正について
  4 雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の問題について
  5 テレワーク、副業・兼業といった柔軟な働き方について
  6 働き方に中立的な社会保障制度・税制など女性・若者が活躍しやすい環境整備について
  7 高齢者の就業促進について
  8 病気の治療、そして子育て・介護と仕事の両立について
  9 外国人材の受入れの問題について

2 ご意見をお寄せいただく期間
  平成 29 年 1 月 13 日(金)から平成 29 年 1 月 27 日(金)まで

3 ご意見をお寄せいただく方法
  所定の様式で電子メールまたは郵送にてご提出ください。
  なお、誠に恐縮ですが、電話によるご意見はお受けできかねますので、あらかじめご了承ください。

<電子メールの場合>
hatarakikata@mhlw.go.jp までお寄せください。
 注 メールの件名は「働き方改革の実現に向けて」としてください。

<郵送の場合>
 〒 100-8916  東京都千代田区霞が関1-2-2
 厚生労働省 政策統括官付労働政策担当参事官室 ご意見募集担当 あて

4 留意点
お寄せいただいたご意見は、「働き方改革」の実現に向けた施策立案の参考とさせていただきます。ご意見は公表させていただく場合がございますので、ご意見の内容の公表に差し支えがある場合は、その旨お示しいただくようお願いいたします。
なお、お寄せいただいたご意見に個別に回答することは予定しておりませんので、あらかじめご了承願います。


意見を


自分の声を届けたい、という方がいらっしゃいましたら、是非、意見を出してみましょう!!


「働き方改革」の実現に向けた意見募集に関するホームページ

「働き方改革」の実現については、こちらをご覧ください(首相官邸ホームページへリンク)

同一労働同一賃金特集ページ

先日お伝えいたしました、同一労働同一賃金のガイドライン案


個人的にはかなり衝撃的な内容と受け止めているのですが、その影響は今後、これに関する係争が増えるにつれて、じわりじわりと実感されるようになるのだと思います。


そのような時に被害者とならないように、法制化までには今からきっちり備えておくことが肝要です。


さて、そんな同一労働同一賃金について、厚生労働省は専用の特集ページを作成しています。


ここでは中間報告やガイドライン案が示されるとともに、今回の同一労働同一賃金に関するQ&Aも公開されています。


その内容は次の通りです。


Q1 「同一労働同一賃金ガイドライン案」とはどういうものですか?

A1  
正社員 (無期雇用フルタイム労働者) と非正社員 (有期雇用労働者・パートタイム労働者・派遣労働者) の間で、賃金が異なるなどの待遇差がある場合に、どのような待遇差が不合理で、どのような待遇差が不合理でないかを、待遇ごとに事例も含めて示したものです。

今後、正社員と非正社員の間の待遇差について、法改正に向けた検討を行っていく予定であり、このガイドライン案は、今後、関係者の意見や改正法案についての国会審議を踏まえて、最終的に確定されるものです。


Q2 ガイドライン案はすぐに守らないといけないのですか?守らないとどうなるのですか?
A2 
ガイドライン案は、現時点では「案」であり、今後、関係者の意見や改正法案についての国会審議を踏まえて、最終的に確定され、これから検討される改正法案の施行時期に合わせて施行される予定です。このため、今回のガイドライン案を守っていないことを理由に、行政指導等の対象になることはありません。
※ 
現行の労働契約法(20条)、パートタイム労働法(8条・9条)でも、正社員と非正社員の間の不合理な待遇差を禁止しています。これらの法令の詳細は、関係法令で確認できます。


Q3 非正社員の待遇改善をする場合に、支援はありますか?

A3 
賃金規定等の見直しにより、非正社員の賃金を2%以上増額させた場合など一定の場合には、キャリアアップ助成金の支給を受けられることがあります。詳細


Q4 ガイドライン案の内容について知りたいのですが、どこに問い合わせたらよいでしょうか?

A4 
ご質問がある場合は、厚生労働省に設置した専用相談窓口にお電話ください。

相談窓口


以上となります。


Faithでは今後出てくる具体案も随時当ブログでアップしていく予定です!!


同一労働同一賃金特集ページ

同一労働同一賃金の事例 ②

昨日の続きを見ていきたいと思います。


今回のガイドラインでは、基本給だけではなく、手当や賞与、福利厚生などについても言及しています。


以下のその内容です。


(2)手当
① 賞与について、会社の業績等への貢献に応じて支給しようとする場合
賞与について、会社の業績等への貢献に応じて支給しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の貢献である有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、貢献に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない。また、貢献に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
賞与について、会社の業績等への貢献に応じた支給をしているA社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の会社業績への貢献がある有期雇用労働者であるYに対して、Xと同一の支給をしている。

<問題とならない例②>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXは、生産効率や品質の目標値に対する責任を負っており、目標が未達の場合、処遇上のペナルティを課されている。
一方、無期雇用フルタイム労働者であるYや、有期雇用労働者であるZは、生産効率や品質の目標値の達成の責任を負っておらず、生産効率が低かったり、品質の目標値が未達の場合にも、処遇上のペナルティを課されていない。
B社はXに対して賞与を支給しているが、YやZに対しては、ペナルティを課していないこととの見合いの範囲内で、支給していない。

<問題となる例①>
賞与について、会社の業績等への貢献に応じた支給をしているC社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の会社業績への貢献がある有期雇用労働者であるYに対して、Xと同一の支給をしていない。

<問題となる例②>
賞与について、D社においては、無期雇用フルタイム労働者には職務内容や貢献等にかかわらず全員に支給しているが、有期雇用労働者又はパートタイム労働者には支給していない。


② 役職手当について、役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しようとする場合
役職手当について、役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の役職・責任に就く有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。また、役職の内容、責任に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
役職手当について役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しているA社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の役職名(例:店長)で役職の内容・責任も同一である役職に就く有期雇用労働者であるYに、同一の役職手当を支給している。

<問題とならない例②>
役職手当について役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しているB社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の役職名(例:店長)で役職の内容・責任も同じ(例:営業時間中の店舗の適切な運営)である役職に就く有期雇用パートタイム労働者であるYに、時間比例の役職手当(例えば、労働時間がフルタイム労働者の半分のパートタイム労働者には、フルタイム労働者の半分の役職手当)を支給している。

<問題となる例>
役職手当について役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しているC社において、無期雇用フルタイム労働者であるXと同一の役職名(例:店長)で役職の内容・責任も同一である役職に就く有期雇用労働者であるYに、Xに比べて低額の役職手当を支給している。


③ 業務の危険度又は作業環境に応じて支給される特殊作業手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の危険度又は作業環境の業務に当たる有期雇用労働者又はパートタイム労働者には同一の支給をしなければならない。


④ 交替制勤務など勤務形態に応じて支給される特殊勤務手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の勤務形態で業務に当たる有期雇用労働者又はパートタイム労働者には同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
A社においては、無期雇用フルタイム労働者・有期雇用労働者・パートタイム労働者の別を問わず、勤務曜日・時間を特定して勤務する労働者については、採用が難しい曜日(土日祝祭日)や時間帯(早朝・深夜)の時給を上乗せして支給するが、それ以外の労働者にはそのような上乗せ支給はしない。

<問題とならない例②>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXは、入社に当たり、交替制勤務に従事することは必ずしも確定しておらず、生産の都合等に応じて通常勤務に従事することもあれば、交替制勤務に従事することもあり、交替制勤務に従事した場合に限り特殊勤務手当が支給されている。パートタイム労働者であるYは、採用に当たり、交替制勤務に従事することが明確にされた上で入社し、無期雇用フルタイム労働者に支給される特殊勤務手当と同一の交替制勤務の負荷分が基本給に盛り込まれており、実際に通常勤務のみに従事するパートタイム労働者に比べ高い基本給が支給されている。Xには特殊勤務手当が支給されているが、
Yには支給されていない。


⑤ 精皆勤手当
無期雇用フルタイム労働者と業務内容が同一の有期雇用労働者又はパートタイム労働者には同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、考課上、欠勤についてマイナス査定を行い、かつ、処遇反映を行っている無期雇用フルタイム労働者であるXには、一定の日数以上出勤した場合に精皆勤手当を支給するが、考課上、欠勤についてマイナス査定を行っていない有期雇用労働者であるYには、マイナス査定を行っていないこととの見合いの範囲内で、精皆勤手当を支給していない。


⑥ 時間外労働手当
無期雇用フルタイム労働者の所定労働時間を超えて同一の時間外労働を行った有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、無期雇用フルタイム労働者の所定労働時間を超えた時間につき、同一の割増率等で支給をしなければならない。


⑦ 深夜・休日労働手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の深夜・休日労働を行った有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の割増率等で支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXと同じ時間、深夜・休日労働を行ったパートタイム労働者であるYに、同一の深夜・休日労働手当を支給している。

<問題となる例>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXと同じ時間、深夜・休日労働を行ったパートタイム労働者であるYに、勤務時間が短いことから、深夜・休日労働手当の単価もフルタイム労働者より低くしている。


⑧ 通勤手当・出張旅費
有期雇用労働者又はパートタイム労働者にも、無期雇用フルタイム労働者と同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
A社においては、採用圏を限定していない無期雇用フルタイム労働者については、通勤手当は交通費実費の全額を支給している。他方、採用圏を近隣に限定しているパートタイム労働者であるXが、その後、本人の都合で圏外へ転居した場合には、圏内の公共交通機関の費用の限りにおいて、通勤手当の支給を行っている。

<問題とならない例②>
B社においては、所定労働日数が多い(週4日以上)無期雇用フルタイム労働者、有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、月額の定期代を支給するが、所定労働日数が少ない(週3日以下)又は出勤日数が変動する有期雇用労働者又
はパートタイム労働者には日額の交通費を支給している。


⑨ 勤務時間内に食事時間が挟まれている労働者に対する食費の負担補助として支給する食事手当
有期雇用労働者又はパートタイム労働者にも、無期雇用フルタイム労働者と同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、昼食時間帯を挟んで勤務している無期雇用フルタイム労働者であるXに支給している食事手当を、午後2時から5時までの勤務時間のパートタイム労働者であるYには支給していない。

<問題となる例>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXには、高額の食事手当を支給し、有期雇用労働者であるYには低額の食事手当を支給している。


⑩単身赴任手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の支給要件を満たす有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。


⑪特定の地域で働く労働者に対する補償として支給する地域手当
無期雇用フルタイム労働者と同一の地域で働く有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXには全国一律の基本給体系である一方、転勤があることから、地域の物価等を勘案した地域手当を支給しているが、有期雇用労働者であるYとパートタイム労働者であるZには、それぞれ
の地域で採用、それぞれの地域で基本給を設定しており、その中で地域の物価が基本給に盛り込まれているため、地域手当は支給していない。

<問題となる例>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXと有期雇用労働者であるYはいずれも全国一律の基本給体系であり、かつ、いずれも転勤があるにもかかわらず、Yには地域手当を支給していない。


(3)福利厚生
① 福利厚生施設(食堂、休憩室、更衣室)
無期雇用フルタイム労働者と同一の事業場で働く有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の利用を認めなければならない。


② 転勤者用社宅
無期雇用フルタイム労働者と同一の支給要件(転勤の有無、扶養家族の有無、住宅の賃貸、収入の額など)を満たす有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の利用を認めなければならない。


③ 慶弔休暇、健康診断に伴う勤務免除・有給保障
有期雇用労働者又はパートタイム労働者にも、無期雇用フルタイム労働者と同一の付与をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、慶弔休暇について、無期雇用フルタイム労働者であるXと同様の出勤日が設定されているパートタイム労働者であるYに対しては、無期雇用フルタイム労働者と同様に付与しているが、週2日の短日勤務のパートタイム労働者であるZに対しては、勤務日の振替での対応を基本としつつ、振替が困難な場合のみ慶弔休暇を付与している。


④ 病気休職
無期雇用パートタイム労働者には、無期雇用フルタイム労働者と同一の付与をしなければならない。また、有期雇用労働者にも、労働契約の残存期間を踏まえて、付与をしなければならない。

<問題とならない例>
A社においては、契約期間が1年である有期雇用労働者であるXに対し、病気休職の期間は契約期間の終了日までとしている。


⑤ 法定外年休・休暇(慶弔休暇を除く)について、勤続期間に応じて認めている場合
法定外年休・休暇(慶弔休暇を除く)について、勤続期間に応じて認めている場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の勤続期間である有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の付与をしなければならない。なお、有期労働契約を更新している場合には、当初の契約期間から通算した期間を勤続期間として算定することを要する。

<問題とならない例>
A社においては、長期勤続者を対象とするリフレッシュ休暇について、業務に従事した時間全体を通じた貢献に対する報償の趣旨で付与していることから、無期雇用フルタイム労働者であるXに対し勤続10年で3日、20年で5日、30年で7日という休暇を付与しており、無期雇用パートタイム労働者であるYに対して、労働時間に比例した日数を付与している。


(4)その他
① 教育訓練について、現在の職務に必要な技能・知識を習得するために実施しようとする場合
教育訓練について、現在の職務に必要な技能・知識を習得するために実施しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の職務内容である有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の実施をしなければならない。また、職務の内容、責任に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた実施をしなければならない。

② 安全管理に関する措置・給付
無期雇用フルタイム労働者と同一の業務環境に置かれている有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、同一の支給をしなければならない。


以上となります。

2079296p.jpg



前回の基本給の部分以上にこちらの方が厳しい内容かもしれません。


まだまだ日本には理由なく、賞与や退職金、手当、福利厚生に差がついていることが多くあります。


今回のガイドラインで社そのような、同じ条件下における差別を認めないような定めになっています。


賞与が利益の分配とするとその利益に貢献している人全員で分ける、その場合、当然非正規の方も貢献しているわけですから賞与の支給が必要であると言われれば、今までの日本の慣例と異なる部分はあるものの、確かに支給しないことはおかしいと感じる部分があります。


そのような考えが、退職金や手当、福利厚生まで広がるとなると、理屈はわかれども、企業の負担が大きくなる可能性もあります。


ガイドラインが法制化される前までに、各種手当や福利厚生の状況について、合理性ある配慮がなされているか、確認していきましょう!!

同一労働同一賃金の事例 ①

昨日の働き方改革実現会議で出されました、同一労働同一賃金ガイドライン案ですが、現時点では法的拘束力等は持たないものの、今後法制化の動きがある事から、非常に重要なものとなります。


そこで、今回と次回、2回に分けてその内容を見てみたいと思います。


有期雇用労働者及びパートタイム労働者について、賃金に関して次のような事例をもって、その内容を示そうとしています。


(1)基本給
① 基本給について、労働者の職業経験・能力に応じて支給しようとする場合

基本給について、労働者の職業経験・能力に応じて支給しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の職業経験・能力を蓄積している有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、職業経験・能力に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない。
また、蓄積している職業経験・能力に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
基本給について労働者の職業経験・能力に応じて支給しているA社において、ある職業能力の向上のための特殊なキャリアコースを設定している。
無期雇用フルタイム労働者であるXは、このキャリアコースを選択し、その結果としてその職業能力を習得した。
これに対し、パートタイム労働者であるYは、その職業能力を習得していない。
A社は、その職業能力に応じた支給をXには行い、Yには行っていない。

<問題とならない例②>
B社においては、定期的に職務内容や勤務地変更がある無期雇用フルタイム労働者の総合職であるXは、管理職となるためのキャリアコースの一環として、新卒採用後の数年間、店舗等において、職務内容と配置に変更のないパートタイム労働者であるYのアドバイスを受けながらYと同様の定型的な仕事に従事している。
B社はXに対し、キャリアコースの一環として従事させている定型的な業務における職業経験・能力に応じることなく、Yに比べ高額の基本給を支給している。


<問題とならない例③>
C社においては、同じ職場で同一の業務を担当している有期雇用労働者であるXとYのうち、職業経験・能力が一定の水準を満たしたYを定期的に職務内容や勤務地に変更がある無期雇用フルタイム労働者に登用し、転換後の賃金を職務内容や勤務地に変更があることを理由に、Xに比べ高い賃金水準としている。

<問題とならない例④>
D社においては、同じ職業経験・能力の無期雇用フルタイム労働者であるXとパートタイム労働者であるYがいるが、就業時間について、その時間帯や土日祝日か否かなどの違いにより、XとYに共通に適用される基準を設定し、時給(基本給)に差を設けている。

<問題となる例>
基本給について労働者の職業経験・能力に応じて支給しているE社において、無期雇用フルタイム労働者であるXが有期雇用労働者であるYに比べて多くの職業経験を有することを理由として、Xに対して、Yよりも多額の支給をしているが、Xのこれまでの職業経験はXの現在の業務に関連性を持たない。


②基本給について、労働者の業績・成果に応じて支給しようとする場合
基本給について、労働者の業績・成果に応じて支給しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の業績・成果を出している有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、業績・成果に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない。また、業績・成果に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。

<問題とならない例①>
基本給の一部について労働者の業績・成果に応じて支給しているA社において、フルタイム労働者の半分の勤務時間のパートタイム労働者であるXに対し、無期雇用フルタイム労働者に設定されている販売目標の半分の数値に達した場合には、無期雇用フルタイム労働者が販売目標を達成した場合の半分を支給している。

<問題とならない例②>
B社においては、無期雇用フルタイム労働者であるXは、パートタイム労働者であるYと同様の仕事に従事しているが、Xは生産効率や品質の目標値に対する責任を負っており、目標が未達の場合、処遇上のペナルティを課されている。一方、Yは、生産効率や品質の目標値の達成の責任を負っておらず、生産効率が低かったり、品質の目標値が未達の場合にも、処遇上のペナルティを課されていない。B社はXに対しYに比べ、ペナルティを課していることとのバランスに応じた高額の基本給を支給している。

<問題となる例>
基本給の一部について労働者の業績・成果に応じて支給しているC社において、無期雇用フルタイム労働者が販売目標を達成した場合に行っている支給を、パートタイム労働者であるXが無期雇用フルタイム労働者の販売目標に届かない場合には行っていない。
(注)基本給とは別に、「手当」として、労働者の業績・成果に応じた支給を行おうとする場合も同様である。


③基本給について、労働者の勤続年数に応じて支給しようとする場合
基本給について、労働者の勤続年数に応じて支給しようとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同一の勤続年数である有期雇用労働者又はパートタイム労働者には、勤続年数に応じた部分につき、同一の支給をしなければならない。また、勤続年数に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた支給をしなければならない。

<問題とならない例>
基本給について労働者の勤続年数に応じて支給しているA社において、有期雇用労働者であるXに対し、勤続年数について当初の雇用契約開始時から通算して勤続年数を評価した上で支給している。

<問題となる例>
基本給について労働者の勤続年数に応じて支給しているB社において、有期雇用労働者であるXに対し、勤続年数について当初の雇用契約開始時から通算せず、その時点の雇用契約の期間のみの評価により支給している。


④昇給について、勤続による職業能力の向上に応じて行おうとする場合
昇給について、勤続による職業能力の向上に応じて行おうとする場合、無期雇用フルタイム労働者と同様に勤続により職業能力が向上した有期雇用労働者又はパートタイム労働者に、勤続による職業能力の向上に応じた部分につき、同一の昇給を行わなければならない。また、勤続による職業能力の向上に一定の違いがある場合においては、その相違に応じた昇給を行わなければならない。

(注)
無期雇用フルタイム労働者と有期雇用労働者又はパートタイム労働者の間に基本給や各種手当といった賃金に差がある場合において、その要因として無期雇用フルタイム労働者と有期雇用労働者又はパートタイム労働者の賃金の決定基準・ルールの
違いがあるときは、「無期雇用フルタイム労働者と有期雇用労働者又はパートタイム労働者は将来の役割期待が異なるため、賃金の決定基準・ルールが異なる」という主観的・抽象的説明では足りず、賃金の決定基準・ルールの違いについて、職務内容、職務内容・配置の変更範囲、その他の事情の客観的・具体的な実態に照らして不合理なものであってはならない。
また、無期雇用フルタイム労働者と定年後の継続雇用の有期雇用労働者の間の賃金差については、実際に両者の間に職務内容、職務内容・配置の変更範囲、その他の事情の違いがある場合は、その違いに応じた賃金差は許容される。なお、定年後の
継続雇用において、退職一時金及び企業年金・公的年金の支給、定年後の継続雇用における給与の減額に対応した公的給付がなされていることを勘案することが許容されるか否かについては、今後の法改正の検討過程を含め、検討を行う。


以上となります。


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同一労働同一賃金と言うと、そんなことできるのだろうか?という感じになりますが、一つ一つの事例を見ていると、これまでの人事制度の内容をきっちり整備し、不合理な部分さえ排除すればある程度対応可能な内容に見て取れます。


基本給の評価対象に対して同じ内容を補てんしているにもかかわらず、正規・非正規で理由なく差を持つことを是正しようとしているため、そのあたりの整備が必要となってきます。

ついにガイドラインが出ました!! 第5回 働き方改革実現会議

平成28年12月20日、総理大臣官邸で第5回「働き方改革実現会議」を開催されました。


今回、第5回で、働き方改革の本丸である、、同一労働同一賃金の政府のガイドライン案について議論が行われました。


かなり注目しされている、同一労働同一賃金の原則について、その骨子が発表されています。


以下、安倍総理のコメントです。


「本日は、いよいよ同一労働同一賃金の政府のガイドライン案を提示して、御議論いただきたいと思います。


我が国では、能力や経験など、様々な要素を考慮して働く方の処遇が決定されておりますので、私自身も、かつて、同一労働同一賃金の導入は直ちには難しいと申し上げてきました。


しかしながら、女性では結婚、子育てなどもあって、三十代半ば以降自ら非正規雇用を選択している方が多く、非正規雇用で働く方の待遇を改善し、女性や若者などの多様な働き方の選択を広げていきたいと思います。このため、何とかして、我が国に、同一労働同一賃金を導入したいと、私は考え続けてまいりました。


今回お示しする同一労働同一賃金のガイドライン案は、基本給が、職務に応じて支払うもの、職業能力に応じて支払うもの、勤続に応じて支払うものなど、その趣旨・性格が様々である現実を認めています。その上で、それぞれの趣旨・性格に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求める。正規労働者と非正規労働者の間の不合理な待遇差を認めないが、我が国の労働慣行には、十分に留意したものといたしました。


また、その対象も、基本給、昇給、ボーナス、各種手当といった賃金にとどまらず、教育訓練や福利厚生もカバーしています。先日、女性で非正規で働かれている皆さんに官邸にお集まりいただきまして、車座を開催し、私も、直接、御意見を伺いました。その御意見も、可能な限り取り入れております。中小企業の方にも分かりやすいよう、問題とならない例、問題となる例として、事例も多く取り入れました。


ガイドライン案については、今日、御意見をお伺いし、さらに、関係者の御意見、改正法案についての国会審議を踏まえて、最終的に確定していき、改正法の施行日に施行いたします。今後、ガイドライン案を基に、法改正の議論を行っていく考えであります。


知恵を出していただいた柳川先生、水町先生を始めとする有識者の皆様、ここまで準備いただいた加藤・塩崎両大臣に加え、労使4団体の皆様、特に、調整に御尽力いただいた榊原会長に感謝申し上げたいと思います。」


働き方改革実現会議




以上、なんとなく、わかりづらい表現となっていますが、総理のコメントは裏を返すと、正規と非正規の処遇格差に明確な根拠があれば、その差は許容されると言う事でしょうか?


いずれにせよ、今後は、各職務の整理や人事・賃金制度の整備がこれまで以上に必要不可欠となりそうです。


ガイドラインについては、明日より詳しく見ていきたいと思いますが、現状で示している内容は表現もあいまいで不明確な部分も多くありますので、今後の情報にも引き続き注意が必要です。


現実と法律の間、具体的にどのような形で働き方改革を実現していくのか?その課題は?これらについて今後も引き続きお伝えしていく予定です。


第4回働き方改革実現会議 議事録

「同一労働同一賃金の実現に向けた検討会」中間報告(概要)

「同一労働同一賃金の実現に向けた検討会」中間報告

同一労働同一賃金ガイドライン案

高橋進議員提出資料

水町勇一郎議員提出資料

樋口美雄議員提出資料

神津里季生議員提出資料

岩村正彦議員提出資料

白河桃子議員提出資料

金丸恭文議員提出資料

田中弘樹議員提出資料

第3回働き方改革に関する総理と現場との意見交換会 議事録

第4回働き方改革に関する総理と現場との意見交換会 議事録

いよいよ本格的な議論に!!第4回 働き方改革実現会議

平成28年11月29日、総理大臣官邸で第4回「働き方改革実現会議」を開催されています。


これまでは、副業や、リカレント教育の話などが出ていましたが、ここにきてやっと、本丸である「同一労働同一賃金」の話が本格的に出てきました。


テーマは、ずばり、「同一労働同一賃金などの非正規雇用の処遇改善」


欧州をモデルに非正規の処遇を改善し、賃金を正社員の8割程度に引き上げることを目指そうとしており、年内にガイドラインを策定し、来年の通常国会で、その根拠となる法整備を図りたい考えのようです。


以下、安倍総理のコメントです。


「本日は、同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇などについて御議論いただきました。本日も様々な御議論をいただいたところでございますが、同一労働同一賃金は、賃金はもちろんのことでありますが、福利厚生や教育、あるいは研修の機会等にも恵まれていない点もあるわけでありまして、そういった処遇全般についても目を向けていく必要もあるだろうと思います。

また、正規と非正規の賃金差は、特に、大企業において顕著であり、是正する必要があると思います。

今後の進め方でございますが、次回は、正規と非正規で賃金差がある場合に、どのような差が非合理的で、どのような差は問題とならないか、実例を含んだ政府のガイドライン案を提示し、御議論いただきたいと思います。

加藤、塩崎両大臣は、準備を進めていただいているガイドライン案を、本日頂いた御意見も踏まえて、次回、提示できるようにお願いしたいと思います。

その上で、その根拠となる法改正の在り方についても、御議論いただきたいと思います。

ガイドラインについては、関係者の御意見や改正法案についての国会審議を踏まえて、最終的に確定していきたいと考えます。

次回も、同一労働同一賃金について、御議論いただくこととなります。次回までに、私は、特に、女性で非正規で働かれている皆さんにお集まりいただいて車座を開催し、直接、処遇の在り方について、御意見を伺うことにしたいと考えています。

有識者の議員の皆様にも、引き続き、御議論をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。」

同一労働同一賃金


本丸の議論ゆえに慎重なのか、言葉少なめに感じます。


個人的な雑感としては、ある程度の今後の方向性はすでに決定しており、今後、それをスムーズに進めるための調整が行わヱるのではないかと思います。


そして、そのキーとなるのが、水町教授かと思いますので、今回の資料は今後の方向性を示すものと考えられますので要注目です。


「非正規雇用の待遇改善」「同一労働同一賃金」のポイント 東京大学社会科学研究所 水町勇一郎

1. 対象となる待遇の範囲
賃金(基本給、賞与、各種手当など)だけでなく、福利厚生、教育訓練なども広く対象とすべき(現行の労働契約法 20 条、パートタイム労働法 8 条参照)。

2. 基本的な考え方

正規労働者と非正規労働者の待遇が合理的であるか不合理であるかは、個々の給付の趣旨・性格に照らして個別に判断すべき。


それぞれの給付の趣旨・性格に照らし、前提となる状況が同一であれば同一の待遇(「均等」待遇)状況に違いがあれば違いに応じた待遇(=「均衡」待遇)とすることが求められる。


その判断において、例えば、「正規労働者と非正規労働者では将来の役割期待が異なる」という主観的・抽象的な理由・事情ではなく職務の内容、人材活用の仕組み、職業能力などの実態(客観的・具体的な状況)に違いがある場合に、それらに関連する賃金などの待遇の差を認めるという判断をすべき。

3.具体的な例

基本給については、職務に応じて支払うもの(職務給)、勤続に応じて支払うもの(勤続給)、職業能力に応じて支払うもの(職能給)など、その趣旨・性格はさまざまである。

それぞれの趣旨・性格に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあればその違いに応じた支給をすることが必要ではないか。

例えば、職業能力向上のためのキャリアコースを選択した結果、より高い職業能力を習得した正規労働者にはその職業能力に応じた基本給を支給するが、そのキャリアコースを選択しなかった非正規労働者には同一の基本給ではなく職業能力の違いに応じた基本給を支給することは、不合理とはいえないのではないか


勤続による職業能力の向上に応じた昇給については、勤続によって職業能力が正規労働者と同様に向上した非正規労働者には同一の昇給を行い、職業能力の向上に違いがある場合にはその違いに応じた昇給を行うことが必要ではないか。


会社の業績等に応じて支給される賞与については、正規労働者と同様に会社の業績等に貢献している非正規労働者にも、その貢献に応じて支給することが必要ではないか。



その他の諸手当(役職手当、特殊作業手当、時間外・休日・深夜手当、精皆勤手当、住宅手当、地域手当、通勤手当、出張旅費、食事手当など)については、それぞれの趣旨・性格が同様に及ぶ(それぞれの支給要件を満たす)非正規労働者には、基本的に正規労働者と同一の手当を支給することが必要ではないか。



福利厚生(社員食堂、休憩室、更衣室、安全管理、健康診断、病気休職、慶弔休暇など)については、これらの制度の趣旨・性格に照らして同様の状況に置かれている非正規労働者には、基本的に正規労働者と同一の施設・制度の利用を認めることが必要ではないか。


教育訓練については、正規労働者と職務内容が同一の非正規労働者には同一の教育訓練職務内容が違う非正規労働者にはその違いに応じた教育訓練を行うことが必要ではないか。


これらの法的要請をガイドラインのなかで具体的に指し示すことにより、正規・非正規といったステレオタイプな区別によらない、公正でバランスのとれた待遇を実現していくことが緊要。

                                                               以 上

内容を見てみると、世間一般の現状と比較するとかなり厳しいものを求めている内容に感じられます。
(官界の配布資料を見ると、水町教授のものと他のものの内容を見ると、この資料が本丸なのは明らかです)


今後は、正規・非正規の職務や役割の違いを明確にし、それに応じた処遇を行っていくことが求められるものと予測されます。
(役割等を明確に区分することで、今まで以上に格差が生じなければよいのですが・・・)


近いうちに出される予定のガイドラインをもとに、速やかに対応できるよう、今から議論を深めていきたいものです。


第4回実現会議 
議事次第

配布資料
資料1 第3回働き方改革実現会議 議事録
資料2 水町勇一郎議員提出資料
資料3 白河桃子議員提出資料
資料4 新屋和代議員提出資料
資料5 高橋進議員提出資料
資料6 樋口美雄議員提出資料
資料7 大村功作議員提出資料
資料8 逢見直人氏提出資料
資料9 岩村正彦議員提出資料
資料10 田中弘樹議員提出資料
資料11 三村明夫議員提出資料

議事録

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