Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

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同一労働同一賃金の実現に向けた検討会 報告書

何かと話題の働き方改革。


そのうちの主要テーマとして掲げられている「同一労働同一賃金」


言葉だけが独り歩きをしている状態で、昨年末に「ガイドライン」が出されて少しその内容が見えてきたものの、まだまだ今度どの様に法制化されるのかについてはわからない部分がたくさんあります。


働き方改革



そんな中、厚生労働省は昨年3月より同一労働同一賃金の実現に向けた検討会が開催されており、我が国における「同一労働同一賃金」の実現に向けた具体的方策について検討が行われていましたが、この検討会の話をまとめた報告書が公表されています。


この報告書には「同一労働同一賃金の法整備に向けた論点整理」等として、主として以下の3点についてその論点と主な意見がまとめられています。

① パートタイム労働者及び有期雇用労働者関係

② 派遣労働者関係

③ 全体の「時間軸」の在り方・その他


今後は検討会の議論や働き方改革実現会議での話し合いの内容を踏まえ、2019年4月を目途に、労働契約法、パートタイム労働法、労働者派遣法の一括改正の作業が進められていくと考えられてます。


冒頭の説明の通り、具体的な部分はまだまだ不明確ですが、まずは現状の確認から始め、不合理な労働条件があればこの見直しの検討や正社員の処遇の仕組みの明確化について労使で話し合っていくことが必要と考えられます。


「同一労働同一賃金の実現に向けた検討会 報告書」


同一労働同一賃金の実現に向けた検討会

経団連と連合の合意書について

先日テレビ等でもずいぶん取り上げられていましたが、時間外労働の上限について「100時間」を基準とすることが決まりました。


この経団連と連合のやり取りについて、経団連のホームページではその合意書の内容が公開されています。


その内容は次の通りです。



【時間外労働の上限規制等に関する労使合意】

日本経済団体連合会と日本労働組合総連合会は、働き方改革を強力に推し進め、長時間労働に依存した企業文化や職場風土の抜本的な見直しを図ることで、過労死・過労自殺ゼロの実現と、女性や若者、高齢者など多様な人材が活躍できる社会の構築に不退転の決意で取り組む。


両団体は、罰則付きの時間外労働の上限規制導入という、労働基準法70年の歴史の中で特筆すべき大改革に合意した。その際、労働組合に属さない労働者の保護や中小・零細企業の対応可能性なども考慮した。


政府には、働き方改革実現会議が近く取りまとめる実行計画に、下記の合意内容を盛り込むことを要望する。


なお、労働基準法は、労働者が人たるに値する生活を充たすうえでの最低基準を定めたものであり、労使はその向上を図るよう努めるべきとされている。特別の事情により「特別条項」を適用する場合でも、上限時間水準までの協定を安易に締結するのではなく、月45時間、年360時間の原則的上限に近づける努力が重要である。


個別企業労使には、このことをしっかり確認し合いながら、自社の事情に即した時間外労働の削減に不断の努力を求めたい。


1.上限規制

時間外労働の上限規制は、月45時間、年360時間とする。ただし、一時的な業務量の増加がやむを得ない特定の場合の上限については、

① 年間の時間外労働は月平均60時間(年720時間)以内とする

② 休日労働を含んで、2ヵ月ないし6ヵ月平均は80時間(*)以内とする

③ 休日労働を含んで、単月は100時間を基準値とする

④ 月45時間を超える時間外労働は年半分を超えないこととする

以上を労働基準法に明記する。これらの上限規制は、罰則付きで実効性を担保する。


さらに、現行省令で定める36協定の必須記載事項として、月45時間を超えて時間外労働した者に対する健康・福祉確保措置内容を追加するとともに、特別条項付36協定を締結する際の様式等を定める指針に時間外労働の削減に向けた労使の自主的な努力規定を盛り込む。

(*)2ヵ月ないし6ヵ月平均80時間以内とは、2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月のいずれにおいても月平均80時間を超えないことを意味する。


2.勤務間インターバル制度

終業から始業までに一定時間の休息時間を設ける、勤務間インターバル制度を労働時間等設定改善法及び同指針に盛り込む。また、制度の普及促進に向けて、労使関係者を含む有識者検討会を立ち上げる。


3.過労死等を防止するための対策

過労死等防止対策推進法に基づく大綱を見直す際、メンタルヘルス対策等の新たな政府目標を掲げることを検討する。職場のパワーハラスメント防止に向けて、労使関係者を交えた場で対策の検討を行う。


4.労働政策審議会における検討

上限規制に関する詳細については、労働政策審議会で検討する。


5.検討規定

法律施行5年経過時において、法律の施行状況や過労死等労災認定の状況、長時間労働の削減状況、企業活動への影響(特に中小・零細企業)などに基づき、労働時間法制のあり方全般について検討を行うこととし、その旨を労働基準法附則に記載する。

                                                                  以上

                                                  一般社団法人日本経済団体連合会
                                                              会長 榊原 定征

                                                  日本労働組合総連合会
                                                              会長 神津 里季生
 という内容です。

過労


今回「100時間」の言葉ばかりが目立ちますが、「健康・福祉確保措置」や「時間外労働削減に向けた自主的な努力規定を盛り込むなど、健康経営へ方針も求められる内容となっています。


長時間労働は何故ダメなのか?


その本質は「長時間労働」が尊い人の命を奪ってしまう可能性があるからです。


このことを深く考えたうえで、生産性の向上、経営の安定とのバランスを取りながら、積極的に対応していくことが大切と考えています。


時間外労働の上限規制等に関する労使合意


2017年度助成金に関するパブリックコメント

もう今年度もあとわずか・・・


来年度に向けて法改正情報が出てきています。


そんな中、来年度の雇用関係の助成金に関する改正(新設を含む)情報がパブリックコメントに付されています。


平成29年度予算の成立に伴い、以下の助成金について見直しや新設の対象となるようです。


【雇用保険法施行規則の一部改正】
① 労働移動支援助成金
② 65歳超雇用推進助成金
③ 特定求職者雇用開発助成金
④ トライアル雇用奨励金
⑤ 地域雇用開発助成金
⑥ 両立支援等助成金
⑦ 人材確保等支援助成金
⑧ キャリアアップ助成金(人材育成コ
ースを除く。)
⑨ 障害者雇用促進等助成金
⑩ 生涯現役起業支援助成金
⑪ 人事評価改善等助成金
⑫ 人材開発支援助成金

⑬ キャリアアップ助成金(人材育成コース)
⑭ 指定試験機関費補助金
⑮ 障害者職業能力開発助成金
⑯ 認定訓練助成事業費補助金

【建設労働者の雇用の改善等に関する法律施行規則の一部改正】
① 建設労働者確保育成助成金

助成金

「65歳超雇用推進助成金」が早速見直されるようで、現行の高年齢者雇用安定助成金は廃止され、この助成金に統合されます。


助成金額は最高145万円と拡充されますが、現行のものより要件が厳しくなる様子です。


またキャリアアップ助成金では同一労働同一賃金を促進する内容のコースが追加されています。


さらに、多岐に渡る助成金で生産性が問われる内容が増えています。


今から確認をしておきましょう!!

雇用保険法施行規則及び建設労働者の雇用の改善等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案(PDF)

労働時間と公序良俗について

今、月の残業時間の上限に関し、いろんな意見が議論されています。


経団連会長・榊原定氏が政府が時間外残業の上限を繁忙期で月100時間に設定しようとするなか、「(残業時間)月100時間はまあ妥当な水準」「あまりに厳しい上限規制を設定すると、企業の国際競争力を低下させかねない」と発言したことに対し、先日も経団連前で抗議行動が行われたりしています。


この労働時間の上限について、司法はどのように考えているのか?


2015年に岐阜地裁で争われた訴訟。


飲食店の店長だった男性が未払い残業代の支払いを求めたのですが、会社は月83時間分の残業代に相当する月10万円の管理者手当を支払っていました。


これについて、裁判所は、「月45時間の2倍に近く、相当な長時間労働を強いる根拠となり、公序良俗に違反すると言わざるを得ない」とし、手当を残業代と認めず、原告の未払い残業代の請求を認めるという判決をだしています。


また、2012年に札幌高裁で争われた訴訟でも、月95時間の残業代に相当する職務手当について「このような長時間の残業を義務付けることは、安全配慮義務に違反し、公序良俗に反する恐れもある」と指摘し、さらに「労働者の生活と仕事を調和させようとする労働基準法36条の規定を無意味なものにする」ともいっています。


さらには、京都地裁でも10年5月、居酒屋チェーンで働き、24歳で過労死した男性の遺族が会社に損害賠償を求めた裁判の半径つで、1か月100時間という残業上限を「労働者に配慮していたものとは全く認められない」と判断しています。

karou_man.png

上記はいずれも数ある訴訟の中の一部をピックアップしただけですが、上記のような意見から考えると、上限の100時間というのは、その適否が争われた場合「公序良俗違反」とされる可能性があるのかもしれませんね。


業種業態によっても荷重のかかり方は異なりますので、そのあたりも踏まえながら、細かな調整が制行われればよいのですが・・・・・・


これらの規制も、性善説に立つのか、性悪説に立つのかでも意見は変わるのかもしれません。

テレワークとストレスの関係

働き方改革の一つの柱に、テレワークの推進というものがあります。


この数年、この流れは加速度的に進展し、今、多くの企業が注目しています。


テレワークのメリットとしては、通勤時間が短縮でき、場所を問わず働くことが出来るなど、ライフステージに合わせた働き方をすることでキャリアを継続することが出来る、というところにあると思います。


そんなテレワークですが、どうもよいことばかりではないようです。


先日、AFP通信にてインターネットで下記のような記事が配信されていました。



【2月16日 AFP】
オフィス外勤務では、通勤時間を節約でき、仕事に集中しやすい環境も整うが、その一方でサービス残業やストレスが増加するほか、不眠症のリスクも生じる恐れがあるとの報告書が15日、発表された。


報告書を発表したのは、国連(UN)の専門機関、国際労働機関(ILO)。ILOは、技術の進歩によって可能となったリモートワークの影響について15か国から集めたデータを基に報告書をまとめた。

ILOはオフィス外で働くことによるメリットとして生産性の向上を挙げた。しかし、その一方で「長時間労働、労働の高密度化、仕事とプライベートとの混在」といったリスクが伴うことも指摘している。


今回の調査では、常に在宅勤務している人、モバイル機器などを使ってさまざまな場所で仕事をする人、オフィス内外の両方で仕事をする人の3グループに分類した。


調査の結果、常にオフィスで勤務している人に比べて、3グループすべてで、高ストレスと不眠症の高い発症率がみられ、また全体的に「通常は私生活のために確保されているスペースと時間に仕事が侵入」するリスクが広く確認された。


同僚との対面での接触もある程度は必要とのデータも示されてはいるが、時には、物理的に隔離し、自主性に任せることがタスク完了への最善策ともなり得る。しかし、インドなど一部の国では、経営者がリモートワークに消極的であるケースも多くみられた。その背景にあるのは「管理」の難しさで、経営側に「脅威」を感じさせるのだという。


今回の報告書は、欧州連合(EU)加盟10か国のほか、アルゼンチン、ブラジル、インド、日本、米国のデータを基に、ILOがアイルランドの首都ダブリン(Dublin)に拠点を置く研究機関「欧州生活労働条件改善財団(Eurofound)」と共同で作成した。(c)AFP
 テレワーク

この記事を見る限りでは、テレワークそのものに問題があるというわけではなく、運用方法を誤ると、ストレスが発生しやすくなるリスクがあるという事かと思います。


確かに、公私混同は、人によってはしんどいのかもしれませんね。


個人的には、常に公私混同で生きてきて、数十年たちますので、あまりストレスを感じないのですが、今後、テレワークが本格的に普及しだすと、今回指摘された点がクローズアップされるようになるのかもしれませんね。


それよりも少し気になるのは、この記事、ヤフーニュースで最初は配信されていたのですが、今はそのページが削除されているという事。


政府は今、働き方改革を強力に推し進めようとしているわけですが、その流れの中で、今回の記事は水を差すような内容ですので、なんらかの力が働いているのかも・・・・・


そんな陰謀論に頭を巡らせると、それはそれで楽しめる記事でした(笑)


オフィス外勤務でストレスや不眠症リスク増か、ILO報告書

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