Faith to Face  ~オレキケ社労士の日々ウダウダ!!~

社会保険労務士として、日々奮闘中のT&Dが、日々起こる話をウダウダ語ります。

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「心」の病が増えています

 公益財団法人日本生産性本部メンタル・ヘルス研究所が、2002年から概ね隔年で実施している「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査結果を公表しています。

 中身を見てみると、13年振りに増加しているようです。

 ・増加傾向 32.0%(前回比+7.6ポイント)

 ・横ばい  54.7%(前回比▲5.0ポイント)

 ・減少傾向 10.2%(前回比▲0.2ポイント)

 ・わからない 3.1%(前回比▲1.7ポイント)

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これらを年齢層別に見てみると、

10-20代 30.6%(前回比+2.7ポイント)
30代 33.3%(前回比+0.7ポイント)
40代 29.6%(前回比▲6.2ポイント)
50代 6.5%(前回比+2.8ポイント)

となっていて、40台が大幅に減る一方、10-20代と50代の増加が目立ちます。

 「心の病の増減傾向」と「組織の状態」「取り組み」の項目をクロス集計すると、「職場の生産性向上」、「長時間労働対策」、「健康増進(健康経営)」、「場所に縛られない働き方改革」など、メンタルヘルスを直接の目的としない施策でも、メンタルヘルス問題の減少に繋がっているという結果がでています。

 このような結果を見ると、働き方改革への取組が「心」の健康にも繋がるのかもしれません。

 年代別の傾向を勝手に分析すると、20代は学生時代から社会人に代わっていく中で、そのギャップについていけないという部分が以前にもまして拡大しているような気がしています。社会は、スマホの情報ほどには、全体が進化しているわけではありませんので、そのギャップや未来に対する不安があるのでしょうか?はたまた、「ゆとり教育」の影響もあるのかもしれません。

 50代の増加については、社会人として過ごした多くの時間の常識が急速に変わっていく中での変化を求められるストレスのようなものがあるのかもしれません?

 入社をした時は、PCなどない時代。

 リゲインを飲んで、死ぬほど頑張るが「是」とされた時代を経験していた人が、ここにきて長く信じていた価値観を否定し、変わっていくという事は難しい事なのかもしれません。

 そういう意味では、今の30代、40代というのは、デフレから社会に入った世代であり、ある意味最初から多くを望んでおらず、かつ、まだ変化に柔軟性を持てる世代の為、このような数字となっているのでしょうか?

 少子高齢化、年功序列の崩壊、社会保険制度の危機、年金の不安定さ、口にすると、暗くなるような話ばかりが目立ちますが、未来が楽しくなる、明るい希望に国も、私たちも目を向けることも大切なような気がする今日この頃です。

第9回「メンタルヘルスの取り組み」に関する企業アンケート調査結果

健康保険 被扶養者の要件変更

2020年4月から健康保険の被扶養者の要件が変更されます。

具体的には、被扶養者については一定の例外を設けた上で、原則として、国内に居住していること等が追加されています。

今回、厚生労働省は要件の該当性の判断等が各保険者において統一的なものとなるよう、基本的な考え方を整理するとともに、その具体的な取扱いを整理した「国内居住要件に関するQ&A」を通達として発出しています。

一定の例外については、Q&Aの中で解説されています。

例えば次のような感じです。

Q15 「被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、外国に赴任する被保険者に同行する者と同等と認められるもの」の具体例如何。

A 「被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者であって、外国に赴任する被保険者に同行する者と同等と認められるもの」とは、「出生」、「婚姻」等の特別な事情により新たな身分関係が生じた結果、海外赴任に同行する者と同様に、海外赴任後に「日本人の配偶者等」、「定住者」、「家族滞在」等の在留資格により日本で生活すると予定されているなど、日本国内に生活の基礎があると保険者等が認める者が該当する。なお、第5に記載している通り、生計維持関係を満たす必要があり、身分関係が生じた者が現地で就労しているなど本人が主として生計を維持しており、被保険者との生計維持関係が認められない場合は除く。具体例は以下のとおり。

(例)
・海外赴任中に生まれた被保険者の子ども
・海外赴任中に現地で結婚した配偶者
・特別養子

今回の改正は、外国人労働者が増える中で、法の盲点のような感じで、安直に日本に来られている外国人労働者の方が母国の両親やご親族を扶養にされることが増え、そもそもの趣旨に合うのかという声があった中での対応かと考えられます。

Q&Aはまだ公開されていませんが、来年3月くらいまでには公表されるかと考えられます。

国の形が変わっていく中で、これまで想像されなかったことが起きることはこれからも頻繁に出てくると考えられるだけに、このような変更は増えるのかもしれませんね。

パワハラ防止の義務化

2019年10月28日、労働政策審議会雇用環境・均等分科会が開催され、パワーハラスメント防止対策の法制化を中心とした改正労働施策総合推進法の施行日が、事実上決定しています。

改正法の施行期日は大企業が2020年6月1日、中小企業が2022年4月1日とのことです。

この改正で、パワハラの予防措置が義務化されるわけですが、その詳細を定める指針案が先週、労働政策審議会で承認されています。

予防措置は基本的には従来から存在したセクハラやマタハラの防止措置に準じる内容となっています。

会社としてハラスメントは許さないという方針を明確化し、就業規則に規定した上で周知を行い、相談窓口を設置するといったことが求められるという感じです。

よって、すでにセクハラ、マタハラの予防措置を採っている場合は、その対象にパワハラを追加すればよいということになります。

今回の指針では、パワハラと定義を

「職場におけるパワーハラスメントは、職場において行われる

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人手不足の転換期が始まりつつあります。

リーマンショック以降、人手不足が進行し、非常に厳しい採用環境が続いてきましたが、ここにきて少し変化が起きてきています。

帝国データバンクが先日公表した「人手不足に対する企業の動向調査(2019年10月)」より、現在の人手不足の状況を見ると、次の要か回答がでているようです。(調査実施期間は2019年10月17日~31日、調査対象は全国23,731社、有効回答企業数10,113社(回答率42.6%))

(1)正社員の過不足状況
不足 50.1%(1年前比▲2.4ポイント) 適正 41.1%(1年前比+1.0ポイント) 過剰 8.8%(1年前比+1.4ポイント)

(2)非正社員の過不足状況
不足 29.3%(1年前比▲4.8ポイント) 適正 62.6%(1年前比+2.9ポイント) 過剰 8.1%(1年前比+1.9ポイント)

正社員・非正社員ともに、少し改善しているようです。

また、業種的にみるとより顕著なものがあります。

「製造」では

正社員不足割合 1年前から▲9.1ポイントの39.3%

非正社員不足割合 同▲11.5ポイントの22.8%

となっていて、随分改善が見られます。


「非製造」では

正社員 同0.2ポイントプラスの54.3%

非正社員 同▲1.9ポイントの32.2%

と横ばいです。

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おそらくですが、非正社員と言っても「サービス」「小売り」「運輸・倉庫」といったような業種が人手不足をけん引していて、事務職等になるとまた大きく数字も変わってくるような気がいたします。

ここにきて、有効求人倍率が低下してきていることもあり、採用環境が好転するのかもしれません。

このような動きの背景には、景気の影響もあるかもしれませんが、各企業が業務の在り方等を見直し、改善した結果が出てきているということが考えられます。

こういった改善や機械化は今後も各企業で一層進んでいくと想定されます。

今後は、今以上に労使共に合理的かつ生産性を意識した働き方が求められていく事は間違いがないような気がいたします。

帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2019年10月)」

70歳までの就業機会確保義務

「70歳まで働かないといけない・・・」

そんなんホンマに考えているの?という声も聴きますが、政府は本気のようです。

2019年9月以降、労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会の中で70歳までの就業機会確保を義務化する法案についての検討が、まじめに議論されています。

現状では次のような感じの議論がなされているようです。(2019年11月15日開催資料より)

(1)70歳までの就業機会の確保について
 70歳までの就業機会の確保に係る事業主の努力義務(第一段階として努力義務化、その後、改めていわゆる義務化を検討)として、65歳までの雇用確保措置と同様の措置に加えて、新たな措置を選択肢として盛り込むにあたり、以下のような点について検討が必要である。
(a)定年廃止
(b)70歳までの定年延長
(c)継続雇用制度導入(現行 65 歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用を含む)
(d)他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
(e)個人とのフリーランス契約への資金提供
(f)個人の起業支援
(g)個人の社会貢献活動参加への資金提供


(2)法律上の努力義務を負う事業主
 70歳までの就業確保措置の責務については、65歳までの雇用確保措置の責務が、特殊関係事業主で継続雇用される場合であっても60歳まで雇用している事業主にあることから、70歳までの就業確保についても、60歳まで雇用していた事業主が、法律上、措置を講じる努力義務を負うと解することが適当でないか。

(3)対象となる労働者
 70歳までの就業確保措置では、成長戦略実行計画において、第二段階の法制整備(いわゆる義務化)の段階において、健康状態が良くない、出勤率が低いなどで労使が合意した場合について、適用除外規定を設けることについて検討することとされているが、これらを踏まえて、どのような仕組みが適切か検討すべきではないか。

(4)措置として事業主が実施する内容について
 事業主が70歳までの就業機会の確保に当たり具体的に実施する措置については、例えば、それぞれ以下のような内容が考えられるのではないか。
■「定年廃止」、「定年延長」、「継続雇用制度の導入」については、65歳までの雇用確保措置と同様のものが考えられるのではないか。
■「他の企業への再就職の実現」については、特殊関係事業主による継続雇用制度の導入と同様のものが考えられるのではないか。
■「個人とのフリーランス契約への資金提供」及び「個人の起業支援」については、事業主からの業務委託により就業することが考えられるのではないか。
■「個人の社会貢献活動参加への資金提供」については、事業主が自ら又は他の団体等を通じて実施する事業による活動に従事することが考えられるのではないか。
※事業主が委託、出資する団体が行う事業に従事させる場合は、当該団体との間で、定年後又は 65歳までの継続雇用終了後に事業に従事させることを約する契約を締結する。

(5)新たな制度の円滑な施行を図るために必要な準備期間について
 65歳までとは異なる新たな措置が選択肢として盛り込まれることに伴う、措置の導入に向けた個別の労使による話し合いや事前の周知のほか、どのような点に留意する必要があるか。過去の高年齢者雇用安定法改正で努力義務を新設した際(※)は、改正法の公布後4か月~5か月で施行。


この法律案ですが予定では年明けの通常国会に法案が提出の予定です。

(5)の内容を考えると、最短で2021年4月の施行も考えられます。

人口減の歯止めに待ったなし、という事はわかりますが、誰もが「老いる」という現実問題を考えると個人差が大きいので一律で法律化することが現実的なのかどうか?どんな部分にも興味がある話です。

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